表参道の通りとしては、「骨董通り」が有名かもしれません。

 で、骨董通りを真っ直ぐ行くと、目に前に青山通りが横に広がるわけですが、ちょうど、青山通りの横断歩道を渡ろうとして空を見上げると、『花の館』という文字が飛び込んできます。BLMの20歳代の時にも、このビルはあったような。20年から30年以上前から(ちょっと幅広過ぎかほっこり汗)あるように思います。

2022年2月25日撮影(Photo by BLM)

 

 このビルは、どんなビルなんだ?ということで、とりあえずのJ-PlatPat検索。

?花の館?(半角?で検索すると結合商標も出てきます。)で検索してみたら、以下が出てきました。このビルと関係があるのでしょうか?順に「こちら」と「こちら」に詳細情報があります。ご参照ください。

 下記1.は、神奈川県の個人の方を権利者とし、第31類の種子類,木,草,芝,ドライフラワー,苗,苗木,花,牧草,盆栽,生花の花輪を指定商品としています。

 下記2.は、兵庫県の個人の方を権利者とし、第41類のフラワーアレンジメント・フラワーデザインに関する知識の教授,や第45類の結婚披露宴・結婚式の企画・運営又は開催等々を指定役務としています。関係なさそう…。

 

 上記写真の『花の館』がビルの名前とすると、下記登録の商品役務とは非類似と言えそうです。それに花やフラワーアレンジメントを教える等の商品役務との関係では『花の館』は、識別力がないとは言えませんが、高くはないと言えそう。他の文字と結合すれば非類似となりやすいかもしれません。なぜそんなことを言うかというと、この写真のビルの一階が花屋さんなので、商標権侵害なんて言われないようにほっこり汗その他いろいろ抗弁できそうですが。

 念のため。

2022年2月25日検索(Photo by BLM) 

 

 ちなみに、「townphoto 「こちら」」のサイトによれば、『花の館は宮内庁御用達というフラワーショップ・青山花茂のビル。』だそうです。この書き方だと、やっぱり「花」等の販売(フラワーショップ)に『花の館』を使用しているうーんはてなマークとの認識を持ち得ます。

 しかし、まあ、下記写真の看板をまじまじと見ますと『青山花茂ビル花の館』と一連に把握できるビルの名前と考えるのが良さそうですかねニコひらめき電球

 ちなみに、一階花屋さんのホームページかと思われるものを見つけました。「こちら」によれば、「青山花茂ビル」が正式名称のようです。そうすると「「花の館」はキャッチコピー?なのか」。どう認識すれば良いかわからなくなってきましたが、商標その他の標識というのは、要は受け手側の問題を無視できないので、ビルの識別標識と理解して良さそう?ニコひらめき電球

2022年2月25日撮影(Photo by BLM)

 

 ちなみに、「?花茂?」で検索してみました。おぉ、これでしょう。花屋さんの名称と店主のお名前は。たぶん。下記は商標公報ではなく、現在の情報を反映した公開情報です。詳細は「こちら」を参照。出願日は2006年のようですね。2004年には、「花茂」のみで同指定商品について登録があります。詳細は「こちら」へ。

 

 

 上記の花茂本店さんホームページ「こちら」によれば、「9F 青山花茂カルチャースクール・いけばな教室」をやっているようです。あぁ、早く知っていれば習いたかった! お花も新鮮そうで、、BLMは、毎年母の誕生日に薔薇の花を贈っているのですが、新鮮な花を求めて、丸の内の方で買っていました。ここで買っても良さそうだった! 花屋は奥まっているので、イマイチ中の様子がわからなかったんです…。

 

 さらに同社「こちら」のサイトによれば『小原流様はじめいけばな諸流派様のいけばな花展などの、青山花茂本店がお納めした花材によるいけばな作品を各年度別にご紹介します。』として、素晴らしい生花たちが紹介されています。例えば、目黒雅叙園内の百段階段にて開催される生花展は有名だと思うのですが、そういった様子が掲載されています。

 

 なるほど、BtoC事業より、BtoB事業、つまり、生花の先生、お花のプロが主なお客さん方の一つの層と言えそうです。「こちら」のブログには、『日本一の花材収集力を持つ、プロ集団』とのタイトルで、特別の花への想いが込められた書き込みがあります。なるほど素敵ニコラブラブ

 

 さらに、同社「こちら」のサイトによれば、『1904年(明治37年)』に、『…青山は電車も走っていない東京の郊外でした。北野茂吉が、仏前のお供え花を扱うささやかな生花店を青山善光寺の前に開き、「花茂」と名付けました。花を積んだ箱車を引きながら、青山一帯から麻布霞町、笄町、高樹町、原宿と少しずつお得意様を増やしていった…』などと説明され、そして、『1916年(大正5年)』に、『2代目・北野豊太郎が、赤坂区青山北町6丁目(現在の港区北青山3丁目表参道交差点付近)に新店舗を開きました。…』などと説明されています。

 さらにさらに『1926年(大正15年)』には、「豊太郎が、日本初の生花店の組合組織、「大日本花卉連盟」を創設し、副組合長に就任しました。このころ、いけばな小原流からのお稽古花のご利用が増え、事業が拡大…』などと説明され、戦争を乗り越えて、『1947年(昭和22年)』に、『終戦から2年経ち、バラック同然の店ではありましたが、港区北青山3丁目(現在の青山花茂ビル所在地)で事業を再開しました。』などと説明されています。

 その後、宮内庁への納品を開始したり、事業を拡大させ、『1975年(昭和50年)』には『現在の青山花茂ビルが竣工しました。』と説明されています。

 

 こんな歴史のあるお花屋さんが、表参道にあったなんて! BLMとしては、失礼ながら、表参道って“単なるおしゃれな街”と思っていましたが、まあ明治以降の話でしょうが、歴史のある国産ブランド店舗がある街なんですね!

 なお、株式会社花茂本店さんのホームページによれば、同社を「通称屋号 青山花茂本店」と書かれています。 本ブログ24日の記事で触れた『山陽堂書店』や、上記花屋『HARADA FLORIST』のように、老舗表参道のブランド、ここにもありましたニコひらめき電球 

 『青山花茂本店』さんとお呼びすればいいんでしょうかね?

 

〈少々、出願戦略的話〉 

 こちらに、プレリリースがあります。新たなブランドのシンボルマーク、素敵です! 出願人・権利者を「株式会社花茂本店」として、J-PlatPat検索で検索してみましたが、この図形商標は見つかりませんでした。出願中か、他の名称の方や法人で出願している可能性もあります。著作権で保護されているとも言えるかもしれません。また、上記『花の館』の言葉の扱いも、今後、課題となりそうな気がしますね。看板をリニューアルするか、そのままのこすか、悩ましそうです。

 

 

 

by BLM

 

 

 

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