1マイル4分の壁 | あ、どうも!瀬田のお便りです。

あ、どうも!瀬田のお便りです。

DURCコーチの徒然なるつぶやきをお届けします。

いつもお世話になっております。
金野です。

期末考査期間がじわじわと学生にさらなるプレッシャーをかけていきます。
自身の当時を振り返ると、2回生で90単位超え目標を達成したあたりから、勉強にずいぶんと余裕ができたように感じます。
最後まで語学の単位に悩まされ、卒業か否かを彷徨う同期を見ては、応援しつつ、茶化しつつの連続でした。
結果的に、全員無事卒業できましたのでよかったです。

さて、関西選手権までのこり1ヵ月を切りました。
この8月の時期に2000mのレースを実施する大きな大会は、関西選手権だけでしょうか。
もしかすると、とんでもないクルーがやってくるかもしれません。

しかし、
相手がどんなチームであったとしても、
「関西優勝」
これだけは譲るわけにはいきません。

朝日レガッタ、東日本選手権、
2大会において同志社対校エイトが今までの「限界」を突破してきました。

最近気になっている、為末さんの本に以下のような内容があります。


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●誰かができれば自分にもできるという心理


社会の中で生きていると、かならず「限界」というものにぶつかるときがきます。スポーツの世界にも、限界ととらえられていたことがありました。

「1マイル4分の壁」です。

長い間、1マイル(約1609メートル)を4分未満で走ることは、人間には不可能と考えられていました。何十年にもわたって、アスリートたちがその限界の壁にぶつかり、医師は「無謀な挑戦は命を落とす」と警告し、エヴェレスト登頂や南極点到達よりも難攻不落といわれていました。

けれど、1950年代、ロジャー・バニスターというイギリス出身の陸上競技選手が登場し、世界の常識を書き換えます。オックスフォード大学医学部の学生であったバニスターは、トレーニングに科学的手法を持ち込んで、1マイルを3分4秒で走り、見事に4分の壁を破りました。

興味深いのは、そのあとです。

バニスターが1マイル4分を切ってから、1年のうちに、23人もの選手が1マイル 4分の壁を破ったのです。



これまで人類の限界ととらえられていた、1マイル4分とは、決して肉体的な限界ではありませんでした。一度、成功者を見たことで、この壁は破れないという思い込みが解除されたのでしょう。バニスターによって、限界が取り払われたのです。

ここからわかるのは、

・「1マイル4分の壁」は、人の頭と心が決めたメンタルブロックである

・「できない、ダメだ、無理だ」という思い込みによって作り上げられた限界だった

ということです。「4分を切れるわけがない」という認識の限界、あるいは、その時代の常識に、ほとんどの選手がとらわれていたといってもいいかもしれません。実際には記録を破る力があったのに、「4分を切れるわけがない」と決めてかかった ことで、力を出し切ることができなかったのです。

同じようなことは、教育の現場でも起こります。

僕が、小学生を対象にしたスポーツプログラムで、ハードルを跳ぶ授業をするときのことです。

好きな高さのハードルを跳ばせると、最初、子どもたちは低いハードルを選びます。ですが、誰か一人が、高いハードルを跳ぶと、それを見ていた子どもたちは、

「あいつが跳べるのなら、自分にも跳べるかもしれない」

と思うようになり、みながこぞって、高いハードルにチャレンジするようになります。

すると、多くの生徒がいつの間にか中学生が跳ぶ高さをクリアしているのです。

ある限界値が信じられていて、そこでみんなが立ち止まっているときに、誰かがふ っと限界を超えると、それをきっかけに、誰もが超えてしまう。人には「誰かができれば、自分にもできる」と思う心理が働くので、ひとたび記録が破られると、それはもはや限界ではなくなります。


『限界の正体 自分の見えない檻から抜け出す法/為末 大』より
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自分で作り上げた限界が、自分を制御する装置になる。
2000mで7分切り。
それも、一つの例だと思います。
同志社には、すでに6:20台の選手もいます。

できるわけがない、が当たり前のようにできてしまう瞬間。

一歩ずつ、今の自分の限界を取っ払っていきましょう。

そうすれば、スポーツはもっと面白くなる。



次いで、国体ブロック予選についてです。

同志社大学からは4名の選手がブロック予選突破に貢献し、10月に岩手県で開催される国体出場する予定です。

一歩ずつ、自分たちの枠から外へ、新しい視野を求めて巣立つ選手は何を得て帰ってくるのでしょうか。

インカレ後、秋も楽しいシーズンになりそうです。


▼【大会結果】国民体育大会 ブロック予選会 結果
http://durc.jp/news/20160718-1455.html

▼出場権利獲得選手
≪京都選抜≫
・津田邦泰(成年男子舵手付きフォア)
・櫻間達也(成年男子舵手付きフォア)

※京都選抜・山口選手より拝借

≪福岡選抜≫
・高瀬絵留萌(成年女子シングルスカル)


※福岡県成年女子クルー

≪秋田選抜≫
・齋藤暢子(成年女子ダブルスカル)


▼2016 希望郷いわて国体
http://www.iwate2016.jp/kokutai_game/boat
開催期間:平成28年10月6日(木)〜10月9日(日)
競技会場:花巻市田瀬湖ボート場
岩手県花巻市東和町田瀬29区1





金野