いつものように 起きて

いつものように 食事をつくって

いつものように 子供たちを送り出す

いつもと違うのは 夫が出勤しないこと


今日と明日 休みを取ったとのこと

ひとりで 病院に行けるし

ひとりで 手術も受けられるのだけれど


気持ちなのでしょうから

素直に受け取ることにしましょう


13時半 外科外来受付完了

14時 看護婦さんが来て


「もうひとりいらっしゃるので

 ちょっと お待ちください」


あ、私ひとりじゃないんだ


やってきたのは 小柄で年配の女性と

大きくてがっしりした体格のご主人

奥さまは 明るい性格のようで

こらから入院 という雰囲気がまるでない


大きな荷物抱えたご主人を従えて

身軽な奥さまが先に立って さっさと歩く

やっと気がついたのか

夫が スーツケースを引きずってくれた(笑)


看護助手の方に案内されて 5Fへ

エレベータを下りたところで 

さきほどのご夫婦は 左へ

私たちは 右へ

ナースステーションに近い4人部屋

私は 壁側のベッド


部屋にはいったとたんに 息がとまった


同室の方 おふたりが

スキンヘッド・・・・・

にこにこ笑って ご挨拶してくださった

私は どんな顔してただろうか


きっと ビックリしたのが 顔に出てたと思う

失礼だよね ほんっとに失礼だよね

でも どうしようもなかった

あー どうしよう


抗ガン剤を使った方たちなんだと思う

いやだ いやだ いやだ

私は 絶対いや!


おっぱいは あきらめる 仕方がないから

でも!

髪は絶対! 

譲らない!

絶対 やだ!