午後5時過ぎにゴロゴロいい始めた曇り空は、まもなく土砂降りの夕立になった。ピカピカ、ゴロゴロはずいぶん近くで、家の周囲は雨水が川のように流れている。この家は斜面を利用して建てられた二つの棟からなり、どこへ行くにも何をするにも上がったり下りたりする必要があるのだが、ところどころ自然石を利用して階段のようにしてある通路は、降雨量が多いと川のようになり、土が次第に侵食されてデコボコになって歩きにくかったりする。

その土砂降りの雨が降り始める直前に我が家の猫たちは家の中に戻ってきていた。

ピカピカ、ゴロゴロ、時折ダダーンとなる雷の音をどう聞いているのか、猫たちは二匹ともくつろいで床に寝そべっている。仲がずいぶんいいようにも見える。

毛の長いしろいねこ-7/29くつろぐ


画像は、網戸から外を見たり、隣にちょっかいを出したりしている我が家の猫たち。しろねこ の目の前には、引越してすぐに当面のつもりで作った猫専用出入口(濃い茶色の板の部分)が。四六時中彼らは好きなときにここから出入りすることができる。

夕立の間中、猫たちは、窓から外を眺めてみたり、ちゃとら はゴハンを食べ始めてみたり、仰向けに寝そべったり、二匹とも音にも光にも全く驚いた様子はなく、すっかりくつろいでいる。

しろねこ も ちゃとら もごく小さいときに、多分経験する初めての雷に、筆者はかれらの小さな体を包み込むようにして抱き「いい子、いい子、ダイジョブ、ダイジョブ」とカミナリが遠のくまで優しく撫でてやった。まるで念力をかけるように。

それ以後は、よほどの雷でもひとりで平気で過ごすようになったもの。「カミナリ教育」といっている。

同じことはニワトリたちにも。ヒヨコのときに、雷が鳴り始めると手の中に包み込んで「怖くないよ、平気だよ!」と話しかけながら飼い主はゆったりとした気分を維持してやる。

だから(と思いたい)、この二匹は外でどんなに大きな音と光が炸裂しても、ほとんど驚きもしないで平気で過ごしているのであるよ。