男は国籍不明の原子力潜水艦に乗っていた。もっとも、機関室の奥にある小部屋に監禁されていた。

男は無人島にいるところを、ゴムボートに乗った10人の自動小銃を持った兵士に取り囲まれて、連れて来られた。

小部屋に向かう途中でボディーチェックされて、しかも、服も、兵士用の迷彩服に着替えさせられた。

30分前に、幹部が3人の兵士と面談にやって来た。
幹部は、男が円盤に乗って何処に行ったのか、また何をやってきたのか説明しろと言った。

男が黙っていると、幹部は、まー時間はたっぷりあるから、ゆっくり考えろと言うと、小部屋を出て行った。もちろん扉には鍵がかけられている。

男は、どうすれば脱出できるかを考えていた。部屋の中を見渡すと、部屋の隅に小さいハツカネズミがいた。

男はゆっくり近づいて、ハツカネズミを見つめる。ハツカネズミは催眠術にかかったように、何処かの穴から姿を消した。10分ほどするとハツカネズミが鍵の束を引っ張ってやって来た。

男はハツカネズミと鍵の束を一緒に持ち上げると、小部屋の扉から外の様子を伺い、ゆっくりと鍵を開けて、外に出て行った。

それから男は、潜水艦の魚雷室に忍び込むと、テスト用の魚雷を見つけるとそれに乗り込んだ。

その頃ハツカネズミは、原子力潜水艦のコンピューターに接続されたパソコンから、キーボード操作すると、テスト用の魚雷を装填して、発射ボタンを押した。

潜水艦の乗組員は、一体何が起こったのか分からなかった。

テスト用の魚雷は、発射されると数百m先の島に向かって行った。