⚠WARNING⚠
血の表現が含まれます、苦手な方はご注意ください。


「名前はジャスティン……大人しいし、聞き分けや物覚えが良い。好きに使ってください」


「あばよ、精々怒りを買ってぶっ殺されないようにな」

父の言葉と去っていく姿を見て、捨てられたことを──売られたことを理解した。

私の家は貧しかった。
父はセルヴァドラーダで一攫千金を企てて、家にあるものを売り払いセルヴァドラーダに行く為の金を作っていた。

いつも「良い買い手が見つかったらお前も売るからな」と笑いながら言っていた。
その言葉は冗談ではなく本気だとわかっていた。

だから覚悟は出来ていた。
売られた時にも泣き叫ばずに済んだ。


「今日からお前はウチの使用人だ、ちゃんと仕事をこなせば最低限の衣食住は保証してやる」
「はい」


口を開くな!お前のような下賤なガキは息を吐くだけで空気を汚す!お前にはベルを渡す、返事をする時はこれを鳴らすだけでいい……口は開くなよ?」
「……っ」コクコク

この人に逆らえば生きていけない──すぐにそう悟った。
人を まるで物のように扱う奴ら……こんな奴らのようには……


なりたくないって?
どの口が言うんだ。
愛する人の為、復讐の為と大義名分を掲げて沢山の人を物のように扱い、切り捨ててきたクセに。


今さら善人ぶるな。
血で汚れた手で何を守れる?何を掴めるというんだ?
後ろを見ろ、殺してきた者達がお前を地獄に引きずり込もうとしているぞ。

 

水曜日


ドライブ(またあの悪夢か……最近は頻度が少なくなってきていたから、油断していた……気持ちを切り替えていかねば……)


オムニ「あっ、ドライブさん おはよーございます!」
ドライブ「ああ……子供達の様子はどうだ?」

オムニ「皆グッスリ眠ってますぜー!」
ドライブ「そうか……」


オムニ(んあー、今日はなんか声に覇気がねえなあ……また悪夢見ちゃったのかな…………ドライブさん、過去のことで頻繁に悪夢を見るらしいし……早く気が楽になるといいなぁ)


ドライブ(悪夢を見た日は祭壇への備えに限る……ウィンカー、今日もどうか見守っていてくれ……)


本日の初マイルストーンはアリステラ!
手を伸ばすのマイルストーンを獲得しました!

ちなみに細かい運動のマイルストーンは
  • 手をふる練習
  • 拍手の練習
  • 指先でつまむ
  • つま先をくわえる
  • つかむ事を覚える
  • 手をのばす
以上の6種類となります。


子供達が一斉に目覚めた!
(挙動不安定による)恐怖の時間の始まりだぜ!


そういや前回着ぐるみを編んだからアリステラに着せようと思いましたが、新生児用だから乳児は対象外らしいです。
着せてくれよ!!
何故 新生児という一瞬で終わる年代オンリーなんだよ!


ギャアアアア、引きずってるううぅ。
第2話にしてバグりまくる乳児、やっぱり乳児ってやべぇや!
苦手意識が消える気がしねえ!


引き摺ってしまったので詫びオムツ変え。
今回は横着せずにちゃんとオムツ台を使いました。


ドライブ「うぐっ……オムニの言っていたグロテスクとはこれの事か……!これを毎日のように行っている親は……尊敬に値するな……!」


オムニ「ふー、子育てって喉乾くわ〜」
ブラッド飲みながら うつぶせ遊びさせるんじゃない!


今日も元気にフリーズなう☆
ははは、この野郎!!
いないいないばあをしようとしたら固まります、マイルストーンにいないいないばあが含まれてるんだから動いてくれよ!


ライトが抱っこ大好きの悩みを持っていて、降ろされるとギャン泣きするからベビースリングでおんぶした図。
そしたら またダッコちゃん人形になった図。

クリアするまでに何回バグるかを楽しめばOK?
OK!!


まあ、何やかんやマイルストーンは順調に手に入ってます。
オムニ「うひょー!ミッチが笑った!滅茶苦茶 順調に育ってんじゃーん」


オムニ(……はぁ……将来を考えたら素直に喜べないの……つらたん……)


コンコン
オムニ「んあ?誰か来たみてーだけど……サラリンかな?」

ブレーキ「ボス、ジャッジです。ヴァンパイア学のプレゼン資料について お話が……」
オムニ「んあああああ!!ブレーキさんが来たあああぁ!!」

オムニ「ドライブさーん、ブレーキさん来ましたけど どうしましょう……」
ドライブ「……ブレーキには全てを話したいところだが……話がややこしくなりそうだな……」

オムニ「あの人、子供のことはめっちゃ可愛がるタイプだし……ミッチ達のこと知ったらブチギレそうな気はしますよ……」
ドライブ「……とりあえず、ブレーキと話はしてくる。子供達の事を気づかれたら その時はその時だ。無理に隠すような事でもない」
オムニ「へい……」

ブレーキ「ボス、いないのですか?」
オムニ「勝手に入ってきてるしぃ!!
ドライブ「そういえば合鍵を渡していた……」


ドライブ「ブレーキ……」
ブレーキ「ああ、いらっしゃったのですか。気配はするのに現れないので何かあったのかと……」
ドライブ「いや、問題ない……大丈夫だ」


びええええー!!!
ブレーキ「…………」
ドライブ「…………」


ブレーキ「……今、2階から子供の泣き声がしたような」
ドライブ「そう、だな」

ブレーキ「………………隠し子がいたんですか」
ドライブ「違うわ!!




オムニ(んああ〜、秒でバレてて草なんだ〜)


ブレーキ「……これが人形?どう見ても……生身の人にしか見えませんが……?隠し子がいることを誤魔化したいからと下手な嘘をついている訳ではありませんよね?」
ドライブ「君は私をそんな奴だと思っているのか……」


ブレーキ「……まあ、場を和ませるジョークは さておき……」
ドライブ「いや、本気の声色だったが?」

ブレーキ「……胸糞悪い話であることは確かですね。いくら人形といえども人の形をしていて、人のように振る舞う様子を見ていたら“物”とは簡単に割り切れない……だけど、戦わせなければ世界の危機……」
オムニ「ううぅ〜、複雑な心境ッスよー。人形だからと言われても……普通に人の子にしか見えねえんだもん……」
ドライブ「………………」


ブレーキ「この子達が戦う邪悪な存在って……カオスというんでしたよね?」
ドライブ「ああ、そうだが」

ブレーキ「………………カオス…………」
ドライブ「……ブレーキ?」

ブレーキ「……ご心中お察ししますが……この子達の事を思うなら、尚の事 育成に力を入れるべきです」
オムニ「んあ?」

ブレーキ「この子達が赤ん坊に死に戻りするのは、カオスを倒しきれずに力を使い果たしてしまうからなのでしょう?ならば……カオスを倒せるほどの力をつけ、完全に消滅させてしまえば……この子達はもう死なずに済む」
ドライブ「……一理ある」
オムニ「確かにいいぃ!!


オムニ「うーん、目からウロコな意見でした……確かにカオスを倒しちまえば この子達はもう戦わずに済むんだ……ガッツリ鍛えて、もうこんな戦いの運命から解き放ちましょう!流石ブレーキさん、ドライブさんより精神年齢が上〜!」
ドライブ「貴様、また壁に叩きつけてやろうか?」
オムニ「ひえっ」

ブレーキ「ふふ……まあ2人は子育て初心者でしょうし……私で良ければいつでもアドバイスや手伝いをしますよ」
オムニ「あざーっす!!
ドライブ「………………」




ドライブ(……ブレーキの言う通り、カオスを倒せればコイツらは解放される……しかし……)
ドライブ(カオスの名を聞いた時、ブレーキの目が変わった。私にはわかる……あの目は……強い憎悪を抱いた目だ……)
オムニ「よーし!カオスなんか簡単に倒せるように鍛えてやっからなー!ミッチ、座る練習だぜ!」
ミッチ「うーうぅー」
ドライブ(……色々気になることはあるが、今はコイツらを育てることを優先するか)


「わあ、順調に育ってて凄いですぅ……!」
オムニ「ぴゃ!
ドライブ「この癪に障る ぶりっ子ボイスは……」


ドライブ「サラリン!!」
サラリン「エヘヘ……来ちゃいましたぁ、こんばんは〜」


サラリン「よいしょ……わあ、ドライブさんのお陰でパワーがチャージされてますね。ありがとうございますぅ」
オムニ「そ、そのチャージって何?なんでドライブさん充電器みたいな扱いされてんの?」

ドライブ「私が元キングだからと言っていたな……その件について詳しく聞かせてもらおうか」
サラリン「は、はい……はわわ、上手く説明できるかなぁ」


サラリン「えっと……闇の魔石って、知ってますよね?」
ドライブ「……勿論だ」
ドライブ「フォーゴットン・ホロウの生贄の穴に閉じ込められた女……オプスキュリテの体をヴァンパイアへと変化させ、始祖であるクイーンを作り出した魔石だろう」
サラリン「はい!実はあの魔石って……カオスの力が秘められた宝石なんですぅ」
ドライブ「……なに?」
サラリン「生贄の穴はカオスが誕生した場所。そしてカオスが誕生した際、周囲にある鉱石にカオスの力が染み込み魔石となった。あの石は人の強い感情に反応します。クイーンは自分を閉じ込めたシム達に強い憎悪と生への強い執着を持ち、飢えと渇きに苦しんでいました。そんな彼女の思いに魔石は反応し、彼女をヴァンパイアへと変えてしまったんですぅ。まあ、それで闇の魔石は力を使い果たして ただの石ころになってしまったんですけど」
オムニ「ひえ……じゃあ、カオスってある意味ヴァンパイアの生みの親みたいなもん……?」
サラリン「そうなりますぅ!」
サラリン「ええと……この子達の核となる宝石なんですど……あれって実は闇の魔石が素材なんですぅ。クイーンを作り出した際に魔石は力を失いましたが、僕はこれでもクラフターですからね!ある方法で闇の魔石に力を蘇らせる事が出来て、それで人形達が完成したんですぅ!」
ドライブ「……そのある方法とは?」

サラリン「すみません、時間が限られているので それはまた後日……」
ドライブ「チッ」
サラリン「んっと、この子達はカオスと戦い続けていましたが……この間の力で限界を越えてしまって……魔石に蓄積されたパワーが尽きてしまいました……本来ならこうなる前に手を打つんですが……判断ミスしてしまって……ドライブさんに託すことになりました」
サラリン「この子達は闇の魔石が核、使い切ったパワーをチャージするには闇の魔石と同等の力を与えるしかない……そして、今この世界で闇の魔石の力を持っている者は1人しかいない……そう、ドライブさんです!」
サラリン「クイーンは闇の魔石の力でヴァンパイアと化し、その身に魔石の力を宿していました。そしてクイーンはキングとなる男に魔石の力を一部分け与えていたんです。しかし魔石の力を持つクイーンは3年前に死に、力を一部持つ歴代のキングも皆クイーンに殺されてしまっている……ドライブさんを除いて。貴方はかつてキングだったにも関わらず、今もこうして生きている。貴方が人形達の側にいることで、貴方の力の波動が人形達をチャージしているんですよぉ」
ドライブ「……私が元キングだから、というのは そういう事か。まだまだ聞きたいことが山程あるのだが……貴様のことだ、どうせ今日はもうタイムアップだの何だの言うのだろう?」
サラリン「エヘヘ……当たりですぅ。僕のこと少しわかってくれて、嬉しいかも……」


サラリン「じゃあ、引き続きお願いしますぅ……それこそカオスを倒せるくらいに……」
ドライブ「……貴様に言われるまでもない」

サラリン「うぅ……たかが人形にそんなに情を抱いちゃって……あまり良くない、かも……」
ドライブ「やかましい……」
サラリン「じゃあ、また来ますねぇ」


オムニ「んああ、また消えたぁ……」


オムニ「サラリンって、なんで実体が無いんですかねぇ……アイツの事もよくわかんねーや……」
ドライブ「さあな……オムニ、悪いが子供達を少しの間頼む。私は電話をしてくる」
オムニ「へーい!」


ドライブ「………………」

 


ピリリリ ピリリリ


キバ「うぃーっす、皆の頼れるイケメンキバ様だぜー。テメーが電話してくるなんて珍しいじゃん、どうしたよ」


キバ「なに?調べてほしいことがある?カオス……サラリンという名前のクリスタルクラフター……闇の魔石……生贄の穴……ちょ、待て待て。調べること多すぎんだろ!あん?どうせ暇だろって?ひ、暇じゃねーし!!ヴァンパイアと他種族の橋渡し役として毎日大忙しだし!!あっ、おい!」


キバ(一方的に頼んできて切りやがった!横暴じゃね?あんなんがボスのサザンクロス大丈夫かよ?ブラックじゃね?)


キバ(……なーんか面倒事に巻き込まれてるくせえなぁ……しゃーねえ、このキバ様が一肌脱いでやろうじゃねえか)

マイルストーン獲得状況

ミッチ
【社交】
笑う
バブバブおしゃべり
初めてのスマイル

【全身の運動】
仰向けに転がる
頭を上げる

【細かい運動】
つかむ練習
手を伸ばす

アリステラ
【社交】
バブバブおしゃべり
初めてのスマイル

【全身の運動】
頭を上げる

【細かい運動】
つかむ練習
手を伸ばす

ライト
【社交】
バブバブおしゃべり
初めてのスマイル

【全身の運動】
頭を上げる

【細かい運動】
手を伸ばす