りーちゃんはお兄ちゃんの小さな頃に比べると、好き嫌いがほとんどない。肉も魚も野菜もなんでも食べる。ちなみに大人になったお兄ちゃんも、まあまあなんでも食べるようになったが、それでもりーちゃんには及ばない。骨付きの鶏肉などはいまだに苦手にしている。
りーちゃんはその中でも特に麺類が大好きだが、ご飯も嫌いではなくよく食べる。白米の時に欠かさず要求するのは納豆(そして納豆かき混ぜ専用のドラえもんはーし)。なので我が家では冷蔵庫に納豆を欠かさないようにしている。
さて、この日はマミが仕事でいないため、さらにはお兄ちゃんが事前に言っていた時間に帰ってこないため、りーちゃんとダディの二人で夕食となった。豚丼にしたのだが、やはりりーちゃんは納豆を要求。むしろ豚肉を残しつつ、納豆と白米はよく食べていた。
その最中である。突如りーちゃんが、「よーし、やってあげよう」と言い、納豆のパックを持ってダディに近寄ってきた。どうやら納豆のあまりをダディにあげたいようだ。実はダディ、好き嫌いはほとんどないが、納豆だけは少し苦手。「ダディはいいよ、納豆はあまり食べないから」とりーちゃんに言ったのだが、りーちゃんは「うううー!」とお怒りになる。
ダディは年間で数えるほどしか納豆を食べないのだが…。愛娘に分けてもらって、拒否し続けることはできませんなぁ。「りーちゃん、ありがとう」とお礼を言って、思い切って納豆をご飯と一緒に食べたのだった。
それにしてもりーちゃん、「私の納豆が食べられないのか?」と言わんばかりに怒って、まるで昭和のガンコ親父のような強引さだった。普段はほんわかしていて優しい良い子に見えるのだが…。この先も納豆を強引に食べさせられるのではないかと、不安になるダディでした。
ちなみに娘から分けてもらった納豆は、それはそれは美味しかったですよ、と言っておこう…。