まだ春休み中のこの日、りーちゃんはデイサービスに行く日だったが、都合により自宅玄関ではなく、マンションのエントランスでの見送りとなった。さらにマミとお兄ちゃんは早々に外出しており、りーちゃんとダディのマンツーマンである。
時間には余裕があったが、いつどのタイミングで動きが停滞したり、遊びに夢中になるかわからないりーちゃん。この日も朝食までは順調だったものの、お着替えあたりから雲行きが怪しくなる。りーちゃんがやたらに左の太ももかヒザのあたりを気にしながら、「ああああ」「うううう」などと言うのである。
「痛いの?ここ痛い?」と聞いても明確な答えはないのは、いつものこと。「痛かったら病院行って、チックンしてもらう?」と聞くと、「あー、行く行く」と答える。さらに「病院行くの?デイサービス行くの?」と問われて、「デイサービス、行く」との言う。慣れてきたとはいえ、やはりチックンはいまだに苦手なりーちゃんである。
その後もまた「ああああ」と言ってるので、「痛いの痛いの、飛んでけー、パクパクパク」をやるダディ。お兄ちゃんが幼い頃からやっていたアレンジで、その後にお腹が痛くなるフリまでがセットである(痛みのモトを食べてしまったという想定)。それを見てりーちゃんも一瞬だが、ダディを心配してくれる。優しくて良い子だねぇ(←いつもの親バカすみません…)。
しかしそれでもまだ「うううう」と言うりーちゃん。「じゃあ、ここにチュッチュしておこうか?」とダディが言うと、なんと自ら左ヒザあたりにチュッチュをした。いや、ダディがやってあげようとしたんだけどねぇ。そのあとダディもりーちゃんのヒザにチュッチュすると、まんざらでもない様子のりーちゃんである。
こんなに痛がっていても、その後に時間になると、自らエレベーターではなく階段を使って、元気にエントランスまで向かったりーちゃん。本当に体調が悪い時は、「ああああ」だの「うううう」だの言わないのであります。マミとダディはお見通しですぞ。