「りーちゃんとばあば その2」でご紹介したように、りーちゃんはマミのお姉さん一家とマミ方のばあば、そしてりーちゃん一家で南伊豆へ旅行することになっていた。しかしばあばは、その日を迎えることができなかった。

 

ということで、予定していた全員が参加してばあばを偲ぶ旅行をすることになった。寮生活をしているりーちゃんのお兄ちゃんはもちろんのこと、アメリカに住んでいるいとこのお兄ちゃんも一緒である。

 

我が家は車で行くことにしたが、伊豆半島縦断はなかなか遠い。途中、高速道路になっていない箇所もあり、曲がりくねった山道のドライブでもあった。海沿いを行けば景色は良かったかもしれないが、さらに時間はかかるようだ。

 

りーちゃんは車の中ではなかなか快適に過ごしてくれる。音楽に合わせて歌ったり、シートをたたいて太鼓にしたり。日差しもあってポカポカ暖かいので、お昼寝もした。我々は車の中で寝ると逆に疲れたりもするが、りーちゃんは大人に比べると身体は小さいので、ぐっするりと眠れるのだろう。

 

ホテルの目の前には砂浜が広がっており、もちろんまだ寒いので泳げないのだが、りーちゃんは砂で遊ぶことにしたようだ。大好きな水遊びをしたがるかな、と思ったが、意外にそうでもなかった。まだ寒くて楽しめないということは認識しているらしい。

 

砂浜ではマミのお姉さん一家とは別行動で、マミ、ダディ、お兄ちゃんそれぞれ思い思いに散策していた。りーちゃんはずっと砂遊びをして、帰る時間も遊びを辞めないで困ったりするかな、と予想していたのだが、それは見事に裏切られた。目を離していると、突然、我々に背を向けて砂浜の端の方に向けて歩き出したのである。

 

ところどころ跳ねるように小走りになって、ダディが追いかけてもなかなか追いつかない。りーちゃん、こういう時は思いのほか足が速い。砂浜の端に別のホテルの私有地があり、そこに入ろうとするので、阻止するのが大変だった。何とか捕まえて、夕食の時間も迫っていたので帰ろうとするのだが、そうなると逆に歩みが遅くなるりーちゃん。砂浜に足をとられて「うううう」「ああああ」などと言いながら、なかなか歩いてくれないのだった。

 

実はこの場所は、前年の同じころにばあばも旅行に来ていたのだった。その時はマミとマミのお姉さんの三人旅行だった。今回、ばあばは家族総出の旅行に来ることができなかったが、きっとお空からニコニコと孫たちを見守ってくれていることでしょう。

 

 

りーちゃーん、どこまで行くの~?