本作も、Netflix限定配信の作品です。 いやほんとNetFlix資本恐ろしー
パニッシャーとは…
マーベル・コミックスのヒーローの一人。海兵隊出身の戦闘のプロで、
スーパーパワーの無い人間。バットマンのようなハイテクも用いらず、
スキルと重火器のみで戦うヒーロー。
MCUとは…
Marvel Cinematic Universe の略で、近年の一連のマーベル作品のこと。
ざっくりは。
パニッシャーのトレードマークであるドクロのマークは、マーク単体でも広く普及しています。
特に軍隊の服や装備、乗り物にマーキングされていたりするので、
「パニッシャー」という名前を知らなくても、このドクロマークは見たことがある、
という人も居ると思います。
パニッシャーとは"Punish"という名前の通り、独断と偏見において"私刑"を執行する
犯罪者であり、悪党を問答無用で殺してしまうのです。
この容赦の無さっぷりは、本当に爽快で、そこが人気のいわゆるアンチヒーロー。
どれぐらい容赦が無いのかというと、
火葬炉につこんで火あぶりにしたり、
チッパーに突っ込んでミンチにしたり、
フライドポテトを揚げる油に頭を突っ込んで揚げたり、これはほんの一例です。
火や電気や水や真空、はたまた動物まで使った、
ありとあらゆる処刑を行う処刑人なのです。
具体的にはゲームの映像を見ればお判りかと思います。
パニッシャー=フランク・キャッスルは生身の兵士であり、
とくに覆面などがないので、俳優のビジュアルがそのまま大切になります。
これまでに3回映像化されていますが、
今回のドラマはジョン・バーンサルさん(TWDのシェーン)が演じています。
3回目の「パニッシャー:ウォーゾーン」に次いで再現度の高い俳優さんだったと思います。 (3作目のレイ・スティーブンソンは、かなり原作に近いパニッシャーだと私は思う)
たぶんビジュアル面だけでいうと、
映画3作目(レイ)>今回のドラマ(ジョン)>映画2作目(トム)>映画1作目(ラングレン)
だと思います。でも何を隠そう、私は映画2作目「パニッシャー('04)」が一番好きなのです。
この話はまたいつか…
さて、
今回のパニッシャーは、実は先行しているドラマ「デアデビル」の中で既に登場しており、
そのスピンオフという位置づけです。私は残念ながらそちらは見れていないのですが、
パニッシャー誕生の経緯はドラマ「デアデビル」の中で描かれます。
映画でいう導入部分は、既にデアデビルの中で済ませてあるので、
このドラマではちょっと意外な所から始まります。
この展開は、いままで3作の映画にはなかった表現で斬新です。
今作において最も印象に残るのは
何と言っても主人公が繰り返し、繰り返し悪夢に苛まれる描写です。
それはもう、しつこいほどに、悪夢にうなされるキャッスルが映されます。
たとえ肉体が強靭な兵士であっても、トラウマからは逃れられないという、
今までのどの映画よりも”弱さ”が感じられるパニッシャーからはリアリズムが感じられます。
トラウマ、悪夢…このような生々しい描写が前面に押し出されたダークな作風は実にイマ風
やっぱり景気が悪いからシリアスな作品が流行るんですかね(適当)
俳優陣も、概ね好印象でした。
いかにもギークなマイクロ。イケメンのビリー。未亡人。美人エージェント。
そしてCIAのミスター・オレンジ。
美人エージェントが美人すぎて、捜査官ぽく無い感じもしましたが、美人なのでOK.
ほんと、美人です。
そして、パニッシャーであるからして言及しない訳にはいかないのがバイオレンス表現です。
悪党を残虐に処刑してこそのパニッシャーです。
さすがにドラマ(といっても有料のネット配信ですが)なので控えめな感じはしましたが
そこそこ残酷にはなってます。まあ納得できる範囲でしょう。
(パニッシャー・ウォーゾーン並は期待しない方がいい。'04のパニッシャーぐらいか)
11話が最高潮です。ラストも納得の展開でした。
パニッシャーの代表的な悪役がどうして、いつああなるのか、
想像しながら見るのも一興。
総じて、新規の方にも、パニッシャーファンにも概ね好評かと思います。
これまでパニッシャーの映画を見たことが無い人は、これを機に見てみは如何でしょう。
さいごに、
個人的には過去の映画作品へのリスペクトも欲しかった所です。
私の中でパニッシャーといえば、やっぱり'04のテーマソングなので!!
あのテーマソングを使うとか、トムジェーンの最後の台詞を言わせるとか、
有っても良かったんじゃないかなぁと思いました。