お盆も初日。



こんな日に手相を見て欲しいと訪ねてくる人がいる。




男性だ。




大きな両手は、真っ白いキャンバスだった。






不器用で


自己表現が下手で


優しさを求めていた。


赤ちゃんみたいな内面で


ものすごく輝いているのに




頑丈な鎧を纏っているので光が見えない。






〝愛とは何かを知りたい〟






そう言った。










さあ、この人は動くだろうか。





精一杯の対応をしたけれど、




伝わるだろうか。

















人生は自作自演のドラマである。