アルムスターファ氏の持つゆえの苦しみ--2 | 東南アジア発展途上国の華僑実業家一族三代目長男に生まれたアルムスターファ氏の生涯

東南アジア発展途上国の華僑実業家一族三代目長男に生まれたアルムスターファ氏の生涯

1963年、タイ・バンコク生まれ。人が羨む華麗な経歴、莫大な収入、派手な交際に目が眩むほどの買い物、そして夥しい数の女たち、、、しかしその人生は本当に「羨む」ものなのか。

最高の条件を揃えた妻。家同士の婚姻としては確かに最高だっただろう。確かにこれ以上ないほどの新財閥を形成できる姻戚関係だっただろう。しかし個人の人間関係としては全くもって合致するところがなかった。元妻は非常に激高型で大きな声で私を非難することを日常としていた。私の何が気に入らないのか。それがわからなかった。

 

最高の条件を揃えた妻は結婚後2か月後から寝室で私を拒否するようになった。触ろうとすると激しい動きで反対側を向いたり、「疲れているから」「明日早いから」など私の一切を拒否した。男にとって、これほど焦燥感を持たせ、孤独感を持たせ、目に見えない暴力として衝撃を与えるものがほかにあるだろうか。私の何が気に入らないのか。それがわからなかった。

 

しかしある日元妻は言った。「そろそろ子供を」、私は日々元妻が激高するたびに平身低頭で接してきたため、ああ、機嫌を直してくれたのか、となぜ自分がこれほどまでに平身低頭する必要があるのか理由がわからなかったが、とにかくよかった、と安心したのもつかの間、続けてこう言った、「ってママが言うのよ。ママが孫が欲しいって。」

 

私の家族計画は元妻のママが孫が欲しいから、と言う理由で開始となった。