釈明は端的に、説明は詳細にしましょう。

では、謝罪文の例を見てみます。

 

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フアンの皆さまへ

拝啓 このたび、弊社が主催する「イベント」にご参加いただき、ありがとうございました。今回、「高円寺47」が参加できないことで、楽しみにしていたファンの皆さまにご迷惑をかけたことをお詫びいたします。参加中止にいたった経緯は次の通りです。


1 イベントの6カ月前に事務所と契約を締結し、メディアにリリースしました。
2 3日前に、先方事務所より「高円寺47」が参加できない旨の連絡がありました。
3 すぐに、弊社社長の岩崎が先方事務所を訪問しました。
4 そこで、「高円寺47」のメンバー数名が体調不良で入院していることを確認しました。

5 新型コロナの可能性もあることからメンバー全員を待機にしました。

6 代替案として、「ブロードウエイ中野23」「外堀通り47」を出演させる提案がありました。

7 交渉により「ブロードウエイ中野23」への変更を決定しました。
8 調整に時間がかかり、皆さまへの連絡が開催当日になりました。


今後の、弊社の対応については次のように考えております。

 

・弊社イベントの優先サービス(チケット購入者全員)
・提携ホテル利用の時のレイトチェックアウト(チケット購入者全員)
・食事券のサービス(チケット購入者全員)


何卒、ご理解のほどお願いいたします。 敬白

 

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対応は、会社にとって負担ができるだけ少ないものを選択します。


このケースを見れば、自社イベントの優先サービス、提携ホテル利用の際のレイトチェックアウト、食事券のサービスは、ホテルとの交渉で進めることができます。


おそらく、会社にとっての負担も軽減できるはずです。
 

さらに、一部のファンだけではなく、全員を対象にしているので不公平感がありません。個別で返金などの必要に迫られる場合もあると思いますが、このような提案をしたほうが、ファン離れを防ぐ効果があります。

 

素早い対応であることが望ましいことはいうまでもありません。

 


いつもお読みいただき有難うございます!

尾藤克之(BITO Katsuyuki)
コラムニスト、明治大学客員研究員

16冊目の著書。「頭がいい人の読書術」(すばる舎)を上梓しました。