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監督ブログ  wecker

「時空警察ヴェッカー」シリーズの原作・監督 畑澤和也の個人ブログです。
現在中国広東省で活動中

印刷台本をお買い上げの方にも…
追加台本であるゲスト台本、全文掲載します。
やはり活字で見るだけでは「活きて」はいないですが、物語の補完の一助にして頂ければ幸いです。


■キャラクタ 
時空刑事アルシオーネ(星川茉莉依)
かつてのチームプレアードの一員。プレアと親友同士で、リタの先輩。
カッコいいヒーローとしての時空刑事に憧れ、ヴェッカーになる。個人の能力は高く、単独行動でいくつもの時空犯罪を解決してきた。
■からみ リタ プレア (伊藤梨紗子 小見川千明)

0景
上手よりアルシオーネ登場
下手より時空犯罪者(現代の服装)数名が現れ、取り囲む
アルシ「居たわねー!時空犯罪者たち!この時空刑事アルシオーネさまに見つかったんだから、もう観念しなさい!」
時空犯罪者、手に手に武器を持ちアルシオーネに襲いかかる。
ひょいひょいとかわすアルシオーネ。
少女の声「助けてー!」
下手より時空犯罪者たちにナイフで脅されている制服姿の少女、登場。
アルシ「人質?古典的な手段を使う悪党ね!でも、そんな脅しは私には通用しないわよ!」
ずんずん進んでいくアルシオーネ。
少女「やめて!来ないで!殺される!」
アルシ「出来る?(犯罪者に)無理だよね~」
犯罪者たちが持つナイフを奪い取り、倒していく。
全員倒される犯罪者。ぱんぱん手を叩くアルシオーネ。
少女「ありがとう…ございます…それじゃ…あたし…」
アルシ「待った!」
立ち止まる少女。
アルシ「ボスが部下を置いて逃げちゃダメでしょー!」
突如、アルシオーネに襲いかかる少女。
ほぼ均等な戦い。一瞬の隙をつき、少女を倒すアルシオーネ。
アルシ、少女に向けてブラスターを構え
アルシ「クロノブラスター・アレストモード!」
アルシ「アレスト!」
効果音とともに下手に消える少女。
アルシ「時空の秩序と平和はこの時空刑事アルシオーネが守る!」
オープニングスタート


3景前
板付きのリタ、プレアのもとに下手からアルシオーネがやってくる。
アルシ「プレア、リタ、お疲れ!」
プレア「茉莉依…アルシオーネ!もう、お疲れじゃないでしょ!」
リタ「お疲れ様…です」
プレア「あなた、また単独で時空犯罪者をアレストしに行ったわね!何度も言ったでしょ!私たちはチームなんだって」
アルシ「あれしきの時空犯罪者、このアルシオーネ一人で十分!」
リタ「組織のボスがあの少女だと裏付け捜査が出来たんですか?」
アルシ「(首を振り)ううん、ま、時空刑事のカン?」
プレア「あなた…もし違っていたらどうするつもりだったの!?」
アルシ「まぁ、その時はその時だって。私は自分がやった事に後悔はしない。後悔するような事最初からしない。取り返しがつかない事を取り返せるのが私たちの力だからこそ、絶対自分の行動を後悔しない」

9景前
上手より一人で俯きながらアルシオーネ登場。
立塞がるように下手よりリタ登場。
追うように上手よりプレア登場。
アルシ「以外に遅かったのね。もっと早くみつけてくれること思ったのに」
プレア「何故!?どうしてなの!?茉莉依!」
リタ「時空刑事アルシオーネ、いえ、星川茉莉依。あなたには違法時間移動及び、違法時間移動幇助の疑いがかかっています。時空刑事の身分もはく奪されました。大人しく装備一切を解除し…投降してください」
アルシ「やだ!」
プレア「あなたほどの時空刑事が、どうして時空犯罪に加担したの!?」
アルシ「時空刑事は憧れのヒーローだった。小さい頃から憧れて…時空刑事になった。でも、時空刑事はヒーローなんかじゃ、正義の味方じゃなかった」
プレア「茉莉依…」
アルシ「ねえ、正義って何?」
リタ「人類の歴史と時空の秩序を守る!それが私たち時空刑事の正義だ!」
アルシ「さすが将来を嘱望される若手時空刑事リタちゃんね」
リタ「…」
アルシ「でも、友達が殺されるのを事前に知っていて、それを止められない。止めようとする事が犯罪で、友達を殺したやつの方が正しい。…これって正義?」
プレア「何を今更、そんな事…私たちはそんな事、全部知っていて、時空刑事になったはずでしょ!」
アルシ「教えられて知っているのと、自分で知るのは違うんだよ。私がアレストした女の子は、大勢の子どもたちが死ぬ事故を事前に止めようとしていたの。私は自分のした事の結果、目の前でたくさんの子供たちが死ぬのを見た」
プレア「だから…今度はあなたが、その事故を止めようというの?」
リタ「あの事故は歴史の必然なんだ!あの事故を教訓に施設が改良され、それによって新たな技術が生み出される…それにあの事件はこの時代にあの施設が破壊されない事によって起こる利権をめぐる時空犯罪…」
アルシ「その為に何の罪もない子供たちがたくさん死んだ。施設を見学に来ていた25人の子供たちが。その子供たちこそが、将来大きな発明や発見をしたかもしれないのに」
言いながら歩き出すアルシオーネ。制止するリタを振り払い
アルシ「どきなさい!」
リタ「ダメだ!止まれ!あなたがやろうとしている事は!!」
アルシの背中からブラスターを構えるプレア。
プレア「茉莉衣!いえ、時空刑事アルシオーネ!…時空刑事として、自分がやった事に後悔しないと言ったのはあなたよ!」
アルシ「…さよなら…プレア…リタ…」
プレア「行かないで!」
背中から銃を撃つプレア。
ふらふらして倒れるアルシオーネ。
リタ「アルシオーネ!」
アルシを抱き起こすリタ。
アルシ「相変わらず、正確な射撃ね、プレア。殺傷モードでの発射の反動にも誤差は2ミリ以下しかなかった」
プレア「え?…(銃を見るプレア。殺傷モードになっている)いやーーーっ!」
ブラスターを落とすプレア。
リタ「プレアのブラスターを殺傷モードに…?」
アルシ「プレアの言った通り、私は私のした事に後悔はしない。あの子をアレストした事も…そしてあの子の意志を継いで、この時代へ来た事も…でも、もうこれ以上…時空刑事の任務を続けるのは…私には…無理みたい」
プレア、駆け寄り
プレア「茉莉依!!こうなる事がわかってたの!?」
アルシ「プレア、あなたも自分がした事を後悔しないで。時空刑事は後悔しない。やり直しは出来ない…」
リタ「茉莉依…さん」
アルシ「リタ…あなたは私と違って…強いわ。お願い、これからもプレアを助けてあげて」
プレア「茉莉依…!」
アルシ「ありがとう…スバル…。最後のお願い…二人とも…時空刑事の仕事をやめないで…私のぶんまで…」
リタ「アルシオーネ!!」


プレア「私は時空刑事を辞めない。任務のために仲間を背中から撃って死なせた。その責任を取る為に…私は時空刑事を続ける!やめない事をやめない!」
リタ「私は時空刑事の任務を続ける。自分の正義を信じて疑わず、歴史に生きるすべての人たちの為に…続ける事を続ける!」

西安から広州へ戻る飛行機の中でうたた寝していて…

いやにはっきりした夢を見た。


何やらプレアさん(現場ではみんなをほぼ役名で呼んでいた)と口論している。

確かに彼女とはよく口論した…というか怒られた(^_^;)けど…

よく考えたら自分が作ったキャラクターと口論したり、それに怒られたりしてるのって不思議な感覚だ。


口論の末、「まぁ、これも、君もみんな夢なんだから」と言ったのをはっきり覚えている。


…目を覚ますと実際夢で、揺れる飛行機のなかだった…

逆に、こうして一人(言葉も通じない)外国にいて、生活してる事の方が夢のように感じる時がある。




確かに彼女たちはあそこにいて、泣いたり叫んだり闘ったり(笑)していた。

…でも、もうそれは役者それぞれの心の中と、観劇された皆さんのそれぞれの記憶の中にしかいない。


僕にとってはやはりあちらが夢で、まさにまほろばだった。…と改めて思う。


「♪時のまほろば 思い出だけただ抱いてたいけど…」by亜里沙



今回もDVD販売はない(売れないのよ!ホントに)らしいですが、せっかく一応収録してたんだし、「DNS」と一緒にイベント上映…とかダメ?…とか思ったりしてます。






西安で粛々と仕事しておりますが

友人のくいたんさんから「NHKに出演してましたね!」というメールが。


前に紹介記事のときに書いた(かもしれない)けど、レピス役の斉藤亜美ちゃんが自分の漫画を批評してくれ…というので…批評?らしき事をしたんですが…亜美ちゃんが出演してる『Rの法則』という番組中での『漫画道場』の中でその様子が放送されてたとか(!)


一瞬だと思うんですが…


日本のテレビ初出演(笑)!フランスのテレビには出た事あるけど…しかも天下のNHK(笑)!


「放送されるかもですよ」とは言ってましたが、本気にする訳ないでしょ亜美ちゃん~!


舞台本番の合間だったので、なに話したかも覚えてません。


観たヒトいます~?



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広州を遠く離れ、西安という街に来ております。


ここは中国でも旧い都市で、名所、旧跡があちこちにありますが、仕事にきたので観光に行ってる場合ではない。

もう半年以上中国に住んでるのに観光らしい観光した事ないなぁ…


西安で久々に谷口守秦先生と再会。


なんか谷口さんとは海外で会う方が多い気がする。


初めて会ったの、フランスだし。


そして谷口さんはいつもダンディでおしゃれで、アニメーターに見えません。


谷口さんとのプロジェクトも、はやく実現して、日本でも見てもらえればいいなぁ…



まだ書くんかい!(前回最終回だったに)だけどまだ書く(笑)


そしてこの舞台について書くのはこれが最後かもしれない。

みんなそれぞれの仕事がんばってるし、もうすでに次の舞台の幕が開いている子たちもいる。


俺も花束持ってみんなの舞台に馳せ参じたい!

でも、やっぱり異国にて、こうして回想する事しかできない。


もっともっとみんなと話したかった。

お客さんとももっともっと話したかった。(オフ会やりたかった!)


話し足りなかった事を、出来るだけこの回想録の中に書きました。

まだまだ話し足りないけどね。


何度も書いてるけど、今回は不本意ながら、稽古に半分も参加できていない。

配役すら、直接会って出来たのは半分ぐらいだ。


後悔は先に立たないけど


逆に今回はいろんな事を客観的に観れた気がする。


役者ひとりひとりにも、逆に言えば、入れ込み過ぎなくて済んだ。(入れ込み過ぎると、後の寂しさがハンパないからね)その分、冷静にダメなものはダメと言えたかもしれない。


今回の役者たちは(スタッフももちろん)みんなプロだった。


僕自身は、本番中はハラハラしながらも、イチ観客として愉しめました。


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舞台上から見ると、客席はこう見えてます。けっこう皆さんの顔が見えます。


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もうすでに他の舞台の装置が立っていて、この世にはない。「時のまほろば」


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フォンチーさん、あゆべぇさん。お客さんに「ヴェッカーが主役じゃないヴェッカーってのも面白いね」と言ってもらえた。


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僕はあまり(進んで)役者さんとは写真撮らないんだけど…。なんか「記念」写真撮っちゃうと、「これで最後」みたいだしね。


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最後の最後に伊藤梨沙子ちゃんのブログから拝借。

明らかに俺の方が緊張してます(笑)


梨沙子ちゃんはみんなが握手会してる間、寂しそうにしてましたが、何も映ってない(誰もいない)モニターに」向かって「ありがとう」「ありがとう」と言ってました。


本当に短い時間…それでも僕にとって(きっとお客さんひとりひとりにも)「永遠のエトランゼ」をありがとう!!


謝謝!再見!!