カウンターはバーの顔なんである。

 

 

OSMO Dekorwachs オスモカラーウッドワックス

 

 

当店のカウンターは、無垢のカリン材一枚板である。

寸法は幅460cm、奥行は70cmで両側に「耳」がある。すなわち、直径70cmのまっすぐな大木から切り出された希少な部材だ。


目が細かく揃っていて、節もまったくない一枚板というのはかなり珍しいようで、専門知識をお持ちの方からは、まいど絶賛をいただいている。

気づかないお客様のほうがダンゼン多いが…。

 

とはいえ、世界的な需要増により、このような高級部材は価格が高騰しているというから、わりとリーズナブルに入手できたのは、実はたいへんラッキーなことだといえそうだ。

 

 

▲施工時の様子。当時のお値段は…安くはないがびっくりするほど高くもなかった

 

 

そんな当店自慢のカウンターも、施工から8年という歳月を経て、やや褪色が進んできた。

そもそも、カリンの木にしては色が薄めなかんじだったのに加え、外光が当たる部分や水拭きがひんぱんな箇所については、明らかに白っぽくなってきてしまった。

 

対策として、定期的に無色ワックスを塗布してメンテしてきてはいたのだが、これはそろそろ治療を施したほうがよさそうだ。

 

…というわけで、いろいろと調べてみて選んだのが、『オスモカラーワックス』なのである。

 

 

▲375cc缶で¥3,810! 1リットルあたり¥10,160! うひゃー

 

 

『オスモ』とは、ドイツの老舗木材メーカーで、住居用フローリング材などを手がけている。グループ会社には、高級住宅建設業、そしてなんとワイナリー業も含まれているようだ。

 

で、オスモカラーの特徴は…

 

・天然素材(植物油)由来で安全

・悪臭がない

・木の呼吸を妨げない

・塗りやすい

 

…などなど。

 

さすがなにかとこだわりの深いドイツ製だけあって、安全面には相当の配慮がなされいるらしく、「食品と同レベルの安全性」を担保している。

 

 

▲仕上げた直後。色を塗ったという感覚はなく油分が「浸透した」イメージ

 

 

「天然無垢材に色をつける」ということに抵抗感がなかったわけではない。しかし、勇気を振り絞って実際に塗布してみて、それは杞憂だったと断言できる。

 

それくらい、自然な仕上がり、ということです。

 

色味は、『オスモカラー』13色の中から、マホガニーを採用した。

塗料をスプーンで適量すくって清潔なウェスに取り、部材表面に染み込ませるように薄く塗布していく。

塗料の伸びがよいので、少量でもカウンター全体をカバーできる。

 

初めての施術ということで、今回は塗布後、乾燥する前に別のウェスで拭きあげてみた。白っぽく褪色した箇所も落ち着いた色調を取り戻している。

本来の姿を再現するには、あと2回ほど塗布したほうがよさそうだ。その際は、いちど完全乾燥させてから仕上げてみようかと思っている。

 

 

▲気持ちいいぐらいてっかてか。このあと馴染んで自然な光沢を発する

 

 

先日、宮部みゆきの直木賞受賞作『理由』を読んでいて気になったことがある。

飲食業で成功している登場人物の一家言だ。

曰く、「店の構えを欲張らないこと」「人件費をケチらないこと」「従業員に番頭を育てること」…。

 

なるほど。

一方、当店はというと、「店の構えを思い切り欲張って」「人を雇っていない」…。

うーむ。これじゃ、成功するわけないか。

 

まあ、わかっちゃいるけど、これはもう、意固地なおっさんの「こだわり自己表現」ですから、そこは、温かい目で見てやってくださいよ。

 

…といいつつ、本年5月で『オ・グルニエ』も創業8周年!

これからも引き続き、じたばたとあがいていきますよ。ふう。

 

 

▲カウンターを25tクレーンで吊るし上げて搬入!(2011年3月撮影)

 

 

8年前の当店カウンターにまつわる記事 ⇒ https://ameblo.jp/bistro-tati/entry-10831184190.html?frm=theme