前回の記事⇒ 020_バックパッカーデビュー戦は波乱の幕開け_上海編1
【前回までのあらすじ】
クレジットカードのコールセンターに高額請求されていることを告げられた。
その原因を探ると、上海で中国人の女子大生二人組みと一緒に行ったお茶が思い当たった。
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部屋の中には派手なチャイナドレスを着た綺麗な女性が座っており、本格的なお茶の道具が揃っていた。
かなり楽しみになってきた。
チャイナドレスの女性がお茶の説明をすると、女子大生が息の合った相槌を打つ。
幾度となく繰り広げられるそのやりとりから、中国人は日本人にはない欧米よりのリアクションを取るのだなと考えていた。
説明が終わる度に女子大生が丁寧に解説をしてくれる。
お茶はどれも最高級の品質で普通に生活していれば飲むことのできない程に美味しかった。
特に真っ赤な果物のお茶を口に含んだ時には衝撃を受けた。
とんでもなく甘く、人生で一番美味しいお茶だと瞬時に確信を持てるものだった。
中国語では食べ物が美味しい場合は「好吃」、飲み物が美味しい場合は「好喝」ということを教わった。
あまりにもいろいろなことを丁寧に教えてくれるので、中国人はなんて親切なのだろうか、
そして、何故見ず知らずの日本人にここまで親切にできるのだろうかとも思った。
私も彼女らが分からない日本語を教えてあげたのだが、これでギブアンドテイクの均衡が取れているのかは疑問の余地があった。
今度、日本に行く予定があるからビールおごってねと連絡先を交換した。
お湯を入れると花が咲くお茶など合計6杯を頂き注文を終えた。
彼女らはお土産を買うと言う。
そして、お土産を買うのがさも当然かのごとくどれが良いかと聞かれた。
断ろうとするがうまく英語で喋れずに今までの和やかな空気が翳り始めた。
お土産はいらないのだと伝えると、彼女は店員に通訳をしてくれ買わずに済むことができた。
店員が会計を持ってくると三人の合計が¥1600と書かれていた。
すかさず、彼女はこうねだった。
「私達は600払うから1000払ってくれないかな。」
「ああ、いいよ。」と二つ返事で答えた。
しかし、少し考えるとその価格が恐ろしく高いことに気付くいた。
空港で8000円を両替したときに340元程であったあことから計算すると、4万円弱となる。
とんでもない金額を目の当たりにし、冷静さを失い始めた。
「この値段は1000円かい、それとも1000元かい?」
「ここは中国だから元だよ。」
「これは高すぎないか?」
「上海は物価が高いからこれが普通だよ。」
「でも、そんなお金は持っていない。」
「クレジットカードが使えるよ。」
「しかし、高すぎる。」
「では割り勘にしましょう。」
クレジットカードを渡すと、店員は部屋を去った。
スキミングの可能性があるため、クレジットカードは目に見える場所で使用させるのが基本であることは知っていたが、それを英語で伝えることができなかった。
レシートには580元と書かれていた。
わけもわからずサインをし、私たちは店を出ることにした。
彼女たちは無邪気な笑顔でさよならの握手をした。
帰り際に見た夜景は先程の一部始終をすべて飲み込んでしまう程、輝いていた。
そして、宿舎でメールの確認をしたところ、次のメールが届いた。
「不正なログインがブロックされました」
(続く)⇒ 022_クレジットカードの問題解決_上海編3
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