毎日の食事で、野菜や大豆、魚や果物を食べると病気のリスクが大幅に軽減します。
国立がん研究センターや国立循環器病研究センターの大規模調査結果の結果、マグネシウムを多く摂取している人は、少ない人に比べて心筋梗塞などの「虚血性心疾患」になるリスクが3割以上低くなります。
マグネシウムは魚や果物、野菜や大豆などに多く含まれるミネラルの一種です。
不足すると血圧上昇や動脈硬化につながります。
適切な量を食事で取ることが、循環器病の予防につながる可能性があります。
マグネシウムの摂取量に関して、岩手県や沖縄県など8県に住む45~74歳の男女約8万5千人を15年間追跡調査しています。
約15年間の調査で1283人が心筋梗塞などの虚血性心疾患を、4110人が脳卒中を発症しました。
マグネシウムの摂取量に応じて五つのグループに分けて比較すると、摂取量が多いほど心筋梗塞になる危険性が低かったのです。
男性だけで見ると、最も摂取量の多いグループは最も少ないグループに比べ虚血性心疾患の危険性が34%減少しています。女性では、多く摂取しているグループで39%減少しました。
ここで大事なのは、マグネシウムの多い食品はカルシウムやカリウムなど、他のミネラル類の含有量も豊富です。その他、DHA等のオメガ3脂肪酸、良質の植物性蛋白質、繊維質などの様々な栄養素のバランスもあるでしょう。
そして、食事の傾向では納豆や味噌など大豆発酵食品やその他の発酵食品も関わっていると思われます。
マグネシウムの摂取量は、1日270~370ミリグラムが必要です。
日本人の平均摂取量は約250ミリグラムです。
今月のラジオ大阪のプレゼント「海草物語」はマグネシウムを100g中472mg含有しています。
1日3~4g(15粒)の摂取で日本人のマグネシウム平均摂取量の不足分と必要な鉄分や亜鉛、様々なミネラル類を補う事が出来ます。
日本人の腸内細菌は欧米人と違い、海藻の繊維を分解する酵素を作ります。
腸内細菌は先祖代々遺伝してきました。
日本人は海苔などの海藻を消化吸収し、海藻を栄養にする事が出来ますが、欧米人は消化吸収出来ません。
但、最近の日本人は海藻類の摂取量が低下しています。
海藻にはカロチン、ビタミンB12、アミノ酸、アルギン酸ナトリウム・アルギン酸カリウム・アルギン酸カルシウム、食物繊維や、多糖類のフコイダン、アミノペプチドの海苔ペプチド・わかめペプチドなどの栄養素やカルシウム・亜鉛・鉄、カルシウム、ヨウ素(ヨード)等のミネラルが多く含まれています。
循環器病、糖尿病や癌など様々な病気のリスクを回避して、健康維持の原点は毎日の食事と腸内フローラが重要です。
日本人の健康のカギをにぎる腸内細菌には日本古来の和食が一番。
炒め物、揚げ物、焼肉などの高温調理は控えて、「煮る、炊く、蒸す」の調理で、ご飯、発酵食品、野菜、海草、小魚、ゴマなどを毎日食べて、適度な運動と早寝早起きが健康維持の基本です。(10時から2時)
食べる目分量は、主食(米、雑穀、豆類、芋類)5に対して、野菜海草が2,魚などの動物性食品を1の割合が歯の生えている本数と同じです。
ラジオ大阪1314OBCドクトルかっちゃん「笑顔で元気」
井草克一&仲みゆき
放送音声http://www.bione.co.jp/tenpo/OBC190313_Dr_K_Egao.m4a