病気の原因の一つ「老化現象」老化は25才から始まります。
老化の原因は、小腸の老化と腸内フローラの老化です。
腸は単なる管ではなく、「第2の脳」と呼ばれるほど複雑な組織です。
表面が絨毯の毛のような「腸絨毛」5000万本に覆われています。
表面積は皮膚の200倍(テニスコート1.5面分)で外の外に接しています。腸の中には内容物がありますが、血管はありません。だから体の外なのです。
腸には、全身の毛細血管の55%、リンパ球の60%、脳以外の神経が50%集まっています。
腸は最大の免疫組織、最大の末梢血管組織、最大の神経組織です。
そして、脳内ホルモンのセロトニンは90%が腸に集まっています。血小板に8%、脳にはわずか2%しかありません。セロトニンは脳内ホルモンというより、腸内ホルモンですね。元々は腸の伝達物質ともいわれます。腸のセロトニンが減少すれば、脳のセロトニンは不足して精神も不安定になります。
腸は小腸が重要です。長さは5~6m(十二指腸、空腸、回腸)に分かれとても重要です。
その大事な小腸に病変が見つかっています。421人のダブルバルーン内視鏡検査により、215人何と51%の人の小腸の病変が確認されています。その中に小腸癌が7例見つかっています。
抗生物質、痛み止め、風邪薬、アスピリンなどによるキズ、ただれの炎症性腸疾患が増えています。
特に痛み止めの鎮痛剤による炎症が多いようです。
高脂肪、高蛋白の食事による「腸内フローラ」の乱れも原因の一つと考えられます。
小腸の傷は様々な病気の原因になる事も解ってきました。(リーキーガット症候群)
小腸の善玉菌「乳酸桿菌、乳酸球菌、酵母菌」を元気にする事が重要です。
小腸の機能低下は老化の大きな原因になります。
老化は25歳過ぎから徐々に進んでいき、45歳以降は老化が急激に促進されます。
小じわなどの老化現象も毛細血管と血液の減少が考えられます。
20代の頃と違って60~70歳の人の毛細血管は40%減少します。
成人の血管の全長は10万kmと言われています。
という事は、年を取ると毛細血管は4万km減少して6万kmになります。
全身の酸素不足が進んで、更に筋肉は委縮して、いっそう血液循環は悪化します。
血管が減少する原因は「血液の総量」が減少していく事も考えられます。
加齢に伴い、毛細血管が40%減少するという事は、その半分は小腸の毛細血管が減少していると考えられます。
内臓全ての毛細血管も減少するので、酸素と栄養不足により様々な臓器で機能低下を起こします。
血液、体内ホルモン、体内酵素の生成は全てのミネラルが必要です。
カルシウム、鉄、亜鉛などのミネラル類は十二指腸で吸収されます。
老化により十二指腸が機能低下を起こすと、ミネラルの吸収量が激減します。
特に鉄は体内酸素や脳内ホルモンに重要なミネラルです。
酸素を運ぶ「ヘモグロビン」、筋肉中に酸素を蓄える「ミオグロビン」、脳内に酸素を蓄える「ニューログロビン」、脳内ホルモンの「セロトニン、ドーパミン、メラトニン」の生成に「鉄分」は不可欠です。
十二指腸の働きを高めて、非ヘム鉄の含有量が多い植物を食べる事が重要です。
ラジオ大阪1314OBCドクトルかっちゃん「笑顔で元気」
井草克一&仲みゆき
放送音声http://www.bione.co.jp/tenpo/OBC190306_Dr_K_Egao.mp3