§15の2 呼び出し

 

その年のクリスマスイブは、週末で

特に何の約束も、用事もなかった自分は

 

ユーミンの 「恋人がサンタクロース」 や

山下達郎の 「クリスマス・イブ」 などの曲で

 

 

クリスマス一色に、染まった街に

溶け込める筈もなく


土曜日ということもあり
何処にも出掛けることなく
家でゴロゴロしていると

 

夜に、お姉さんから

電話が掛かってきた。

 

少し酔っているらしい。

 

二人っきりになったときに

電話番号を交換したが

実際に掛かって来たのは

それが初めてだった。

 

   「今から、迎えに来て!」

 

周りからは、ガヤガヤとした

喧騒とした街の音が聞こえる。

今、居る場所を聞くと

かなり遠いので

時間が掛かると言ったが

 

彼女は、待ってると言う。

 

仕方なく、親の車を運転して

六本木まで向かうものの

道は車とタクシーで溢れている。

 

麻布方面から、246に出て

首都高の下を走っていると

ようやく、右手に 「アマンド」 が見える。

 

そこを右折して

スクエアビルの方に入ると

もう人が多過ぎて

車では、入れそうにない。

 

仕方なく、

瀬里奈がある方の

通り沿いに車を停めて

徒歩で、其の場所を探す。

 

 

ようやくお店を見つけると

外には、店に入れず

たむろしている客で

溢れていた。

 

店の中を覗いてみても

全然分からない。

 

外でたむろしている人達を

見回していると、道の反対側に

お姉さんと、何人かの男性が

一緒に居るのを見つけた。

 

小走りで駆け寄ると

それを見つけた、お姉さんが

人前であるにもかかわらず

ぎゅっと自分に抱きついて来る。

 

隣りに居た、ちょっと小太りな男性が

 

   「あっ、弟さんでありますかっ」

 

と、自分にお辞儀をすると

お姉さんは、

 

   「違うの。わたしのダーリンなの・・・」

 

と言って、ブチュッと口づけをしてくる。

 

結構、酔っ払っていたようなので

他の人達とは別れて

なんとか車に乗せる。

 

会社の忘年会で、もう何件か

梯子をしているのだと言う。

どうやら、二軒目の店に入ったときに

電話をして

今、待っていた店は

三軒目か四軒目の店だったようだ。

 

一緒に居たのは、会社の同僚で

皆、お姉さんのことを狙っている

「どうしようもない人達」 だ、

と言っていた。

 

とにかく、彼女の家方面に

車を走らせていると

彼女は、突然、

海が見たいと言い出した。

 

   「う・・・うみ? ((((;゚Д゚))))))) 」

 

特に、次の日の予定もないし

お姉さんは、一度言ったら

人の話を聞かないので

仕方なく、首都高に乗った。

 

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