兵栄会の遠足で行った、加古川食肉センターの詳細です。
ここでは、1日平均80頭の牛たちが屠殺・解体・検査をされて、半身の状態になり、せりにかけられます。
せりの後はトラックに積まれて食肉業者の元に運ばれ、枝肉となって、普段私たちが目にする部位別・100グラムいくら、の『お肉』になるわけです。
研究を重ね、美味しい肉質の牛になるよう、交配を続けて生まれた仔牛たちを、畜産農家の方々が大切に育ててくださったおかげで、美味しいお肉をいただくことができるのだ、ということはみなさんご存知の通りです。
お肉は美味しい。
仔牛は可愛い。
でも、この牛たちが、どうやって我々が食べる『お肉』にヘンシンするのか、普段は全く考えないようにしてはいませんか?
ちょっと考えればわかることですが、生きている牛を殺して解体しなければ、私たちが良く知る『お肉』にはなりません。
今日の食肉センター見学は、いつもなかったことにしている、『殺さなければ食べられない』という、決して無視することのできない事実を、再認識させてもらえる良い機会でした。
殺して、食べる。
食べるということは、動物、植物に関わらず、他者の命を奪う、という行為の上に成り立っています。
植物は鳴かない。
痛がらないから大丈夫、ではありません。
命を奪っていることに変わりはないのですから。
私たち、生きとし生けるもの全てが、他者の命をいただいて、自分の命を延ばし、次代へと繋いでいます。
『食べ物』は、人間が食べるために自然発生したのではありません。
命を繋ぐ過程を、他者が摘み取り、命の糧とする。
殺して、食べる。
という、残酷な行為を、人間は『美味しい料理』として、本能的な快楽から文化にまで高めて来ました。
私たち料理人は、その、残酷な行為を増長させる、片棒かつぎかもしれません。
食べる、美味しい、楽しい。
で終わらせない。
裏に隠れている残酷な現実をしっかりと踏まえ、食べ物全てをありがたくいただきたいと思います。
以下は、食肉センター見学室に掲載されている、屠畜から半身までの説明です。
ショッキングな画面もありますので、気が弱い方は、見ないようにしてください。
閲覧注意!!


