今日も早朝からガンガン行きます。若干疲れは出てきたものの、まだまだ元気いっぱいです。



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旭川を6時5分に出る稚内行は、終点の稚内に着くのが昼近く、と5時間半以上もの時間をかけてゆっくり走る、いわば長距離鈍行の一種と言えます。全長は250キロあまりとそんなに長いわけではありませんが、5時間以上走り続ける鈍行も、今ではすっかり珍しくなりました。どうしてもこの鈍行に揺られてみたくなり、今朝は頑張って早起き。終点の稚内まで乗り通します。外はまだ真っ暗です。




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道央から道北への分岐点ともなる塩狩は、三浦綾子の小説「塩狩峠」の舞台となったことでも知られ、とても雪深い所です。すぐそばに一軒宿とも呼べる塩狩温泉がありましたが、惜しくも数年前に廃業となりました。ユースホステルを兼ねていたため、シーズンには多くの若者達による盛大な見送りや出迎えがこの駅で行なわれたりしたものでしたが、今はもうほとんど利用者もなくなり、すっかり寂しくなりました。でも伝統的な木造駅舎は今も健在です。




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この列車は通学の時間帯も挟むため、登校する高校生で一時的に大混雑となります。まだ7時を回ったばかりで早過ぎる気がしますが、この後の列車はもう2時間以上もなく、それでは始業に間に合わないので止むを得ないのでしょう。せめて一時間後にもう一本列車があれば、通学もずっと楽になると思うのですが。少なくとも、1両ではちょっと厳しい気がします。




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朝の混雑もせいぜい名寄までで、その先はまたマッタリとした時間が流れます。天塩川の流れに沿って、どこまでもレールが続きます。




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「貨車駅」が多いのも宗谷本線の特徴でしょうか。二十数年前の各駅無人化に際して、沿線の駅舎がかなりの割合でこのような貨車に取って代わり、変わり果てた姿に嘆いたものでしたが、今ではすっかり定着したような気がします。




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音威子府では38分間の大休止。僅かに残っていた乗客も、ここでほぼ全員が降りてしまいました。




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木材をふんだんに使った駅舎は、デザインも洒落ていて、新しい造りながら結構気に入っていたりします。




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日本一美味いと密かに評判の、あの黒いソバを食べたかったのですが、9時半から営業とのことでした。残念!




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発車を待っている間に、札幌行の特急「スーパー宗谷2号」と交換。さすがに向こうはかなり人が乗っています。ここからもたくさんの人が乗り込みました。




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そのうちにこちらも稚内を目指して発車。乗っているのは自分の他に一人だけです。

相変わらず「貨車駅」が目立ちますが、この貨車自体老朽化が進んでいて、更なる建て替えを余儀なくされる駅も出てきました。いずれはここも新しい駅舎に建て替えられるかもしれません。




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いかにも寒そうな名前の駅です。問寒別。




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雄信内は、無人化された今でも昔ながらの駅舎が健在です。付近にある家屋の大半は廃屋と化していて、秘境駅としての装いが日増しに強くなっている気がします。




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幌延でも14分間の停車。駅舎から見て最も外側のホームから羽幌線が分岐していたのも今では遠い思い出。




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さすがに特急停車駅だけあって、駅も駅前もそれなりに活気が感じられます。




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待合室にある、靴を脱いで上がれる絨毯敷きのフロア。北海道の駅ではちょくちょく見かけます。かつてここで一夜を明かしたことがありますが、今でもこの駅は夜中も開けているのでしょうか。




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さらに稚内へ向けて進みます。兜沼でも交換待ちのため数分間の停車。鈍行だと時々こうして外の空気が吸えるところがいいですね。




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抜海も昔ながらの駅舎が残る数少ない駅の一つ。できれば時間を取ってじっくり味わってみたいものです。




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旭川を出てから5時間47分、ようやく終点の稚内に着きました。でも駅は大規模な工事中らしく、片面使用のホームが一本あるだけ。ちょっと風情には欠けます。




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駅前はすっかり様変わりしていて、もうかつての名残はありません。駅ビルの工事が急ピッチで進められているようで、もう間もなくしたら、ここも近代的な駅へと生まれ変わるのでしょう。




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昼食を兼ねて周辺をうろうろしてみます。駅前は変われど、街並みに大きな変化はないようです。それにしても、雪の量が半端でなく。




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その後は特急「サロベツ」で来た道を引き返します。今度来る時は、どんな駅になっているか楽しみです。




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来るときに見てきたばかりの景色ですが、特急列車の大きな窓から眺めるのとではまた一味違い、これはこれでちっとも飽きません。小さな駅はすっ飛ばし、雪を蹴散らして豪快に突き進むダイナミックな走りっぷりに、すっかり魅せられてしまいます。




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陽もとっぷりと暮れたところで札幌に到着。でも鈍行ならまだ旭川にも着いていないはずで、さすがに特急は速いですね。




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今日はまだ終わりでなく、引き続き「スーパー北斗」に乗り継いで、さらに南へと移動します。




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東室蘭を過ぎれば自由席はほとんど誰も乗っていない状態に。がら空きの車内は快適ですが、これだけ空いているとちょっと気味が悪いかも。




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夜の11時近く、函館に到着です。稚内からひたすら乗りっ放しでここまで来ましたが、こんな風に特急で豪快に駆け巡ってみるというのもなかなか楽しいものですね。というわけで、今夜は函館泊まりです。