あれから…9 | 青い人 嵐妄想小説

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気象系グループをモチーフとしたお話のブログとなっております。ブログ内のお話しは全て架空のモノです。腐的要素が含まれておりますので苦手な方は閲覧注意ください。アメンバー承認は以前よりコメメッセで絡んだ方のみです。

2021.1.7

『ただいま…』

『おかえり〜寒かったでしょ?早く入りな〜』
『うん、めっちゃ外寒いよ…あれ?母ちゃんだけ?父ちゃんは?』
『あ、お父さんはいまお姉ちゃんを迎えに行ってるのよ、そろそろ戻ってくるわよ』

『ふーん、姉ちゃんも来んのか、久しぶりだなぁ』
『そうねぇ、智がここに帰ってくるのも久しぶりだからね』
『んふふそういやそうだ…』
『智んちにはちょくちょく行ってたけどね、あ、この間のカレー美味しかったわよ、ごちそうさま』
『辛くなかった?』
『スパイシーで美味しかったわよ!』
『そっか…良かった』



すっかり懐かしいと感じる実家
それくらい帰れてなかった…けど、いつもこの空間は涙が出そうになるくらい優しい…何度、ここに縋りつきたくなったか……んふふ、俺もまだまだ子供だな…

『智?何ぼーっとしてんの、座ったら?』
『へ?、あ、うん』
『…大きくなっても智は私の子供だからね…』
『なに?……』
『ふふふ、疲れたら甘えに来なさいってこと!』
『母ちゃん、俺もう40だぜ?』
『おっさんになっても、おじいちゃんになっても、智は私の自慢の子供だから…』
『………うん、あんがと…』


母ちゃんの優しい声が、今の俺を全部包んでくれるようで…くすぐったいけど…やっぱ母ちゃんには敵わないやって思った……

“お見通しよ!!”

そう母ちゃんが言った気がした…







そうこうしているうちに、父ちゃんと姉ちゃんが帰って来て、たわいもない話で盛り上がって、その後、夕飯の支度をし始めた母ちゃんと姉ちゃんを、俺は父ちゃんとリビングからぼんやり眺めていた…

父ちゃんは夕刊を読んでて、俺はスマホをいじりながらで… 穏やかで、ずっとこうしてたいって思うほどに、俺は渇いていたんかな…気づかないうちに…


ブブ…
スマホが震えて、通知を知らせた…
トクン…真っ先に浮かぶのは、この状況でも彼しかいなくて…読んでた釣り情報そっちのけで、通知をタップした……けど、予想した彼ではなくて、相葉ちゃんからの経過報告だった……
すぐに返事を返すと、数分のズレでメンバーみんなからLINEがはいる…
一通り終わっても、スマホを見ちゃう…でも個人LINEがはいることはなく、少しガッカリしてスマホを放り投げた…




少しの七草粥を食べて、母ちゃんと姉ちゃんが用意してくれた夕飯をみんなで食べる…
みんな、お酒を飲んで、食べて、俺を褒めてくれて、労ってくれた……うっかり涙が出そうになったけど、必死に笑ってごまかした…

『宝物だもんな…大切にしまっとくんだぞ?』

父ちゃんが不意に言った言葉…
何をとは言わなくても、俺にはその言葉の意味が分かる…伝わってるんだって、嬉しかった…

『うん、次に開ける時まで大切にするよ…』
『…俺はもうお前には頭があがらないからな…他のメンバーにもだけど…』

『何言ってんだよ父ちゃん、』
『お前にあの人たちがいてくれて本当感謝してるよ』

父ちゃんの笑う顔が、なんだか小さく見えて、何と言えばいいのか分かんなかった…