〜〜閲覧注意〜〜
腐的表現を含む場合があります
『……松本先生はご存知だったんですか?』
校長が、革張りのソファーから射抜くように俺を見つめに問うた…
『…はい………』
あの日、
俺と智が先生と生徒ではなくなったあの日…
それをまるでなかった事にした日…
智の父は、警察に逮捕された…
『……どうして報告を怠ったんですか?』
校長は、そっと目を伏せ…何か思案するように呟いた…
『鳴海校長…申し訳ありません…大野の変化に気づきながらも、自分の方で対処しようと報告を先延ばしにしていました…』
『…ふぅ…今夜記者会見を予定してますが、松本先生は同席されますか?…無論私と教頭だけで臨むつもりではいますが…』
『それは……校長先生のご判断にお任せします…』
『…松本先生、顔色が悪いですよ?少し休まれてはいかがですか?』
『平気です…』
『そうですか……では、会見は出席されなくていいです…矢継ぎ早に質問も来るでしょうし…その状態では対応しきれない…もうお帰りになって大丈夫ですよ?』
『…すいません…臨時休校にさせてしまって』
『…仕方ないです…ああそうだ、ひとつ質問いいですか?』
『はい、なんでしょうか』
『事件の起きた前の日、大野君はどこに居たのか知っていますか?』
!!?
『…………』
『…帰宅しなかったようで、それでお父さんは激昂して……』
『………………私は…』
『…松本先生、時に教師とは残酷なものですね…全ての生徒にフラットでいなくてはならない…ゆえに、自分にブレーキをかけてしまう…目の前で助けを求める生徒がいても…倫理から外れてしまう…と……目を逸らさざるおえない…』
『校長先生?……』
『…1人の人間の人生がかかっている…倫理なんて………』
『…クソ食らえだ……』
そう吐き捨てるように言うと、校長は慈しむように俺を見た……
鳴海校長の真意が分からない…でも今は…
『…校長先生……すいません、失礼します…』
『松本先生?…』
『はい?…』
『貴方は間違っていない…』
『…はい……』
もっと激怒されると思った…根掘り葉掘り聞かれると思った…
でも、鳴海校長は…まるで背中を押すような発言をしてくれた……
あの人も何かを背負っているのかもしれない……
急ぎ足で学校を出ると雨が降っていた…
車に乗り込み、家とは違う場所へと急いだ…
親愛なるおやまloveの皆さま…申し訳ないですがもう少しいちごをご堪能下さい^_^