「自殺」と「他殺」の意味は?
実はこれ、台湾の果物屋さんの店先。Twitterに投稿されたtaiwanjinさんのつぶやきによると、「自殺」は家に持ち帰って自分で切る、「他殺」はお店の人に切ってもらうという意味だそう。だから、お店の人に果物を切ってもらう「他殺」の方が値段が少し高いのだ。
他にもあった、「現殺」とは
「殺」という文字はなんとも物騒だが、台湾では「殺」を使ったもっと有名な看板がある。
台湾で有名なアヒルの生姜煮「薑母鴨」というメニューを出す店では、看板に「現殺」と書かれている。これはご想像の通り、「絞めたて=殺したて」という意味だ。アヒルは今ここで絞めたばかりで、フレッシュだよとアピールしているらしい。
日本にもある「半殺し」と「皆殺し」
実は日本でも「殺」を使う飲食用語がある。「おはぎ」を作るときの言葉で、もち米を完全につぶしたものが「皆殺し」、米粒が少し残る程度につぶしたものを「半殺し」と言うのだ。
「皆殺し」と「半殺し」は落語のネタにもなっていて、宿屋の主が夜中に「皆殺し」か「半殺し」かを相談していたところ、会話を聞いてしまった客が、自分が殺されると勘違いして宿から逃げ出してしまうというオチ。
元を正せば食は命をいただくものだから、「殺」と言われるとリアリティが沸いて良いのかもしれないが、何事もオブラートにくるむ習慣のある日本人には「自殺」と「他殺」は鮮烈過ぎる。
