タミフルが効かないウイルス登場
中国で感染が拡大している新型インフルエンザ(H7N9)の中に、治療薬タミフルに対する耐性を持つものが見つかった。事実なら、日本政府が備蓄している5000万人分以上のタミフルが無駄になることも考えられる。
上海の医師が論文発表
耐性ウイルスを見つけたのは、上海公衆衛生臨床センターの医師ら。同センターに入院していた患者14人のうち、3人からタミフルに対する耐性を持つウイルスを発見。28日、英医学誌ランセット電子版に発表した。
耐性ウイルスに感染した患者らは、タミフルを処方されていたにもかかわらず、症状が改善されなかった。
治療開始の遅れが原因か
タミフルはウイルスの増殖を抑える治療薬で、日本ではインフルエンザ治療で用いられるもっとも主要な薬剤。
インフルエンザウイルスに感染すると、約48時間でウイルスは最大量に増殖する。増殖を抑える薬、タミフルはその前に飲むと効果が高いが、ウイルス量がピークを超えた後に処方されてもあまり効かない。
中国で行われた調査では、インフルエンザを発症した患者がタミフルを飲み始めるまでに要する日数の中央値は6日となっている。
今回の耐性ウイルス誕生も、こういった治療の遅さによるもの、と指摘する声もある。
備蓄5500万人分が無駄に
日本では新型インフルエンザの流行に備え、国と都道府県による抗ウイルス薬の備蓄が進められている。タミフル5424万人分、リレンザ886万人が用意されており、タミフルの比率は86%を占める。
この状況に対して、政府の新型インフルエンザ等対策有識者会議「医療・公衆衛生に関する分科会」は昨年10月、タミフル以外の抗ウイルス薬を備蓄するよう求めた。今回、タミフルが効かなかったことで、このタミフル備蓄が無駄になる可能性が高まった。


中国で感染が拡大している新型インフルエンザ(H7N9)の中に、治療薬タミフルに対する耐性を持つものが見つかった。事実なら、日本政府が備蓄している5000万人分以上のタミフルが無駄になることも考えられる。
上海の医師が論文発表
耐性ウイルスを見つけたのは、上海公衆衛生臨床センターの医師ら。同センターに入院していた患者14人のうち、3人からタミフルに対する耐性を持つウイルスを発見。28日、英医学誌ランセット電子版に発表した。
耐性ウイルスに感染した患者らは、タミフルを処方されていたにもかかわらず、症状が改善されなかった。
治療開始の遅れが原因か
タミフルはウイルスの増殖を抑える治療薬で、日本ではインフルエンザ治療で用いられるもっとも主要な薬剤。
インフルエンザウイルスに感染すると、約48時間でウイルスは最大量に増殖する。増殖を抑える薬、タミフルはその前に飲むと効果が高いが、ウイルス量がピークを超えた後に処方されてもあまり効かない。
中国で行われた調査では、インフルエンザを発症した患者がタミフルを飲み始めるまでに要する日数の中央値は6日となっている。
今回の耐性ウイルス誕生も、こういった治療の遅さによるもの、と指摘する声もある。
備蓄5500万人分が無駄に
日本では新型インフルエンザの流行に備え、国と都道府県による抗ウイルス薬の備蓄が進められている。タミフル5424万人分、リレンザ886万人が用意されており、タミフルの比率は86%を占める。
この状況に対して、政府の新型インフルエンザ等対策有識者会議「医療・公衆衛生に関する分科会」は昨年10月、タミフル以外の抗ウイルス薬を備蓄するよう求めた。今回、タミフルが効かなかったことで、このタミフル備蓄が無駄になる可能性が高まった。

