リラクゼーションのお客さんから、柿の葉寿司の差し入れを頂いたことがありました。
思いがけず嬉しい晩御飯となったので帰り道では味噌汁の具を何にするかばかりを考えながら帰りました。
そこは大事ですもんね。
「多分、酢飯は酢が多めだから……」
なんて考えながらマンションに着いてポストを覗くと、お手紙が一通届いている。
「こりゃ、味噌汁じゃないな」
柿の葉寿司の相方はビールに変更されました。
当然の流れかもしれません。
ビールを開けグイグイと缶の半分あまりを喉に流し込むと、テーブルの上に置いた手紙の宛名の見慣れた字を見ながら柿の葉を一枚剥がして口に放り込む……
よく噛んで飲み込んだ後に缶の残りを追いかけさせ、次の缶に手をかける。
手紙はまだ開けない。
とにかく酔いが回らないうちに、寿司を味わいながら缶を次々に空ける。
満足満腹になり飲むのを止めてから、まわってくる酔いに引き上げられるテンション……
手紙は空けないままにテーブルの上にある。
ヘラヘラ笑いながら熱いコーヒーを用意したら、いよいよ手紙に手をかける。
ゆっくり開ける封筒……
二杯目のコーヒーを淹れながら、読んだばかりの文面に思いを馳せる……
悪くない悪くない、悪くない人生だと一人でニヤリと笑う。
「このコーヒーでまた一個か二個食べても、深夜の分が残るな」
そんなことが幸せでたまらない。
「手紙の返事はいつ書こうか」
二杯目のコーヒーをテーブルに置いて、とりあえずはゴロリと横になる。
気が付くと、普段の短い睡眠が影響しての爆睡……
見るとテーブルの上に寿司とビールの空き缶に冷めたコーヒーがある。
もう、テンションはあがってこない。