秋の風物詩~小豆の島立て~
【2009年9月25日】
この季節がやってきました。
豆の島立(しまだて)てです。
北海道は十勝地方が豆の産地で名を知られていますが、実は単一市町村では”美瑛町”も大産地の仲間。
小豆作付の統計では、北海道の各市町村別では第4位に入るほど、小豆の生産が盛んなんです。
下の写真は、小豆の”島立て”の様子です。
美瑛町美沢の中野さんにご協力を頂き、撮影させていただきました。
島立てとは、刈り取った小豆を束にして立て、畑に干すこと。
普通は3~4日間干します。
そして、島立てのあとには”にお積み”。
にお積みは、島立てして葉などが乾いたら、さらに乾燥させるために、寝かせて積み上げること。
その際、雨が中に入らないよう斜めにし、上にビニールシートの屋根をつけて雨を防ぎます。
昔は、ビニールシートのかわりに、”わら”を乗せていました。
豆類を乾燥させる「にお積み」は秋の風物詩ですが、現在では、コンバインで刈り取って脱穀・加温乾燥させることが多くなり、乾燥に何倍もの時間が掛かる「にお積み」の風景は減ってきています。
ただ、作業が大変な分、品質面については、にお積みは豆の成熟期以降に降水量が多くても外観の品質は低下しないことや煮えムラが少ないなどがわかっているので、にお積みもすてたもんじゃないんです。
もちろん、コンバインによる収穫も研究が進んでおり、安定して品質の高い小豆の収穫も行われております。
個人的には、日本の風景として”にお積み”が残っていてほしいものです。
小豆の島立て~秋の風物詩~ この後にお積みが行われる
アップにするとこんな感じ 全て手作業なんです
では、作業の様子を写真でどうぞ。
畑ではこんな感じで育ってます
延々とこの作業です さやはこんな感じ
腰が痛くなるの想像できますよね~
さやの中身をどうぞ。
丸々と太った小豆ですね~
さて、製品にするためには、これから収穫するわけですが、割れた豆や、皮に傷がついたような豆もまだ混じった状態です。
そこで、製品にするためには豆を選別するんです。
機械による選別と人間の手による手選別。いろいろありますが、JAでは製品内容によって両者で選別内容を変えています。
されに、選別された豆も、そのままでは製品になりません。
実は「磨き」の手間が加えられるんです。
それでは、おさらいです。
豆類の収穫作業
枝ごと刈り倒し → 地干し・島立て → にお積み
製品までの作業
さやから豆を取り出す → 選別 → 磨き
記事を編集している間に、畑で豆が乾燥したようなのでその写真も載せちゃいます。
中野さん、飛び込みにもかかわらず取材協力どうもありがとうございました。