今後のサービス概要 17年5月版 銀行融資 ② 銀行融資のタイミング
5月20日
前回の記事 今後のサービス概要 17年5月版 銀行融資 ① 銀行融資の種類 では、
銀行融資の種類についてご案内しました。
今回は銀行と融資を伴う新規取引する時のタイミングの話です。
このタイミングは重要で、間違えると、
本来なら、可能性が高い会社でもできなくなってしまいます。
とにかくタイミングで大事なことは、
喫緊の資金調達、要は急でかつ資金調達できないと非常に困るような時は、
銀行に相談しても99%NGになるので、
意味がないだけでなく、良い印象を与えないから、
その後状況が好転してから打診してもNGになってしまう懸念が高く、
絶対にしないことです。
では新規の銀行に、
融資を伴う取引が上手く行くタイミングとはどのような時かと言うと、
簡単に言えば、事業が好調かつ資金も潤沢で、
融資など特に必要がない時です。
「えっ!!不要な時!が良いタイミング?」と不思議に思われる方も多いかもしれませんが、
中小企業は資金繰りが良くても、
ちょっとしたことで資金繰りが厳しくなるようなことは日常茶飯事です。
これは長年この仕事をしていると痛切に感じます。
中小企業の場合、1件の主要取引先と問題が起きたり、
従業員から背信行為を受けたような時、
製品やサービスで問題が起きた時などに、
一気に資金繰りが困窮する様を何件見てきたか分かりません。
困窮した段階で、既存取引銀行が対応してくれれば良いのですが、
既存行から謝絶を受けると、
ほとんどの場合他行に打診してもNGを喰らいます。
当然です。
上手いように話しても、
新規で打診を受けた銀行は、
話がまっとうであればあるほど、
既存行がなぜ融資しないんだろう?
何か問題があって、
下手に取引すると、ババをつかまされるのではないか・・・・・と、
これはよほど成績が悪い行員でないと感じます。
この時、保証協会枠が使える状況なら、
まだ可能性がない訳ではありませんが、
でも、事故が起きる懸念が高いと思われれば、
普通の状況下では、保証協会枠があっても融資は難しいです。
このように銀行との新規取引は緊急時に行うことではないのです。
そもそも時間だって、私どものファクタリングのように数日で行うようなことはありません。
最低でも1ヶ月は見ておくべきです。
10年ぐらい前のビジネスローン狂乱時代の時には、
某メガでも3月と言う期末でしたが、本当に3~4日で実行された案件がありましたが、
これはレアケース、
現在なら急ぎと言っただけで、行員は内心、この段階でNGの気持ちになっていると思います。
要は、新規の銀行の開拓は、
平常時、できれば絶好調の時にするのが最も確率も高いし、
条件も良い条件の融資を受ける確率が高くなります。
絶好調の時なら、
新規で打診を受けた銀行の担当者は、
サブの銀行を作りたいのが当行に打診してきたと分かりやすい稟議が書けるし、
まして売上がどんどん拡大している時なら、
取引先や取引先の地域が拡大したことによる打診だと、
誰が見ても合理的な理由であることが分かり、
決して既存行がNGを出したからとか、ババをつかまされるとは思わないから、
新規の融資でも通りやすいのです。
そしてさらに、新規の銀行から融資を前提とした営業を受けた時なら、
これはまさに新規取引をする絶好機で、
恐らく、よほど会社が発展して大化けしない限りでは、
最高の融資条件が出ているケースが多いと思います。
でも中には営業受けているのに、
今は不要で金利がもったいないとか、
融資期間が短いだの、金利が高いと四の五の言う方もいますが、
私などからすれば、何をもったいないことをしているのかまさに機会損失だと思います。
融資期間や金利など、新規取引の時はどうでも良いのです。
そんなものは、取引を継続して好転させていくことであって、
とにかく新規取引ができること。
これを最重要の目的にしていただきたいと思います。
特に1行取引をしている場合、
中小企業の場合、いつ何時、その銀行との関係が悪くなるかもしれません。
大企業ならともかく、中小企業の場合、残念ながら立場は強くないので、
担当者や担当拠点の長が代わっただけでも、
対応が悪くなるようなことも多々ありますし、
銀行の方針変更でも中小企業はその余波を受けます。
例えば取引銀行が上位の銀行と合併するようなことになると、
必ずその悪影響を受けるのは中小企業です。
例えばこんな話を聞いたことがあります。
首都圏の地銀、浜銀と東日本銀行が昨年経営統合しましたが、
東日本銀行の顧客で今まで普通に行われていた融資が、
浜銀の会計基準(多分国際基準で厳しいのだと思いますが・・・)では、
融資NGになるらしく、本当にNGになった会社の話を聞いたことがあります。
事実かどうか定かではありませんが、
これは浜銀と東日本銀行に限らず、
経営統合があった場合、ほとんどの場合、一時的には中小企業の取引は以前よりも難しくなることが多いです。
だから、銀行との取引は、
規模が小さくても複数行と取引をしておかないと、
会社には無関係な取引銀行の都合でしかない経営統合でも、
悪影響を受けることが多いのです。
だから、銀行から営業を受けた時、
四の五の言っている場合ではなく、
喜んで融資は受けていただきたいと思います。
とにかく銀行との新規取引の鉄則は次の通りです。
①資金調達の時間に制約がない時
②好調時で特段新規調達の必要性がない時
+
③会社が拡大している時
この①と②、できれば③のことがクリアされている時が恰好なタイミングです。
もちろん、銀行から営業があったら即断!!です。
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