「7days・・・良かった。」 | 「バックパッカーがH・Ⅰ・Sの役員になった奇跡」小さな会社の未来の創り方

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出来ない事はやらないことだとHIS創業者「澤田秀雄」氏から学んだ。ベンチャー魂と自ら経験した多くの失敗が成長の奇跡を創る。伝える事よりも伝わること!直ぐに実践したくなる、熱き魂に触れてください。

「7days・・・良かった。」

 顕在意識の中では非常にポジティブな一週間を過ごした。

ある意味、覚悟を決め、今、入っている仕事はしっかり行う事を前提に考え、会社の事、家族の事、含めて、また、自分に関わる全ての事に責任を持って限られた時間の中でやり遂げる計画を立て、決して迷惑を誰にもかける事無く行うと、自分に誓っていた。・・・この一週間は誰からみても気合が入っていたと思う。自分でも達成感と充実感を感じていた。・・・が、


 潜在意識は「その不安」を拭う事は出来なかった。

夜中に目が覚め、あれこれと考えていた。最悪の状況に立ち向かう覚悟は顕在意識の中では覚悟を決め、割り切って自ら立ち向かっていくと決めていたのだが、潜在意識の中では割り切る事は出来ずに、僕の心の核心はフラフラと彷徨っていたのだ。


 一週間前、人間ドックに入ったのだ。僕は今年(もう過ぐ52歳になる。)になるまで、大人になってからまともな健康診断を受けた事が無かったのだ。

 それが、どうした風の吹き回しか検査を受けてみる気持ちになったのだ。父がこの3月に亡くなった事もあるかもしれないし、50歳を過ぎた自分の健康に不安が過ぎったのかも知れない。・・・


 ・・・ドック最終メニューの胃カメラの時、鼻から差し入れたチューブが咽喉を過ぎ、食道を通り胃に近づいた時、医師が「あっ!!これは、。・・・」と声を上げたのだ。

 モニターに映し出されたのはポリープだった。5mmから10mmの間の大きさであった。・・・カメラのチューブは冷静さを取り戻した医師の手により更に深部の胃の中に降りていった。「胃は大丈夫ですね。」、。また、食道に戻ってみましょう。「表面だけではないですね。」「組織を取ります。」・・・


 全ての検査が終わって、ロビーで座って待っていると、看護士さんが「先生がお呼びです。」「此方にどうぞ。」・・・検査室に戻ると、。写真を示しながら、「これですね。表面から出てるものであれば大丈夫ですが、これは皮下から出てますね。」「そう、この部分です。」「組織を取った検査結果が7日後に出ます。」「予約を入れてますから、その時に治療方針をお話致します。」・・・治療方針???・・・決まったのかよ!


 妻に話し、スタッフに話し、大丈夫だ皆と自分に言い聞かせ、どんな結果であっても大丈夫だと自分に言い聞かせ、。これからの限りのある人生の過ごし方を真剣に考えた。


 一日目、二日目、三日目、四日目、五日目、六日目、そして診察日の7日目・・・

予約した時間通りに医師の待つ診察室のドアを開ける。・・・


 写真をモニターに写し出しながら、難しそうな顔をした医師が、「大野さん!これはですね、・・・良性です。」/「えっ!!」/「筋腫です。」「それも皮下直ぐ下のモノですから、このままほっといても大丈夫ですよ。」「来年、もう一度みて大きくなっていなければ、そのままでも大丈夫ですよ。」/「えっ!!」・・・その後、全身の力が抜けてしまったのは言うまでもない。・・・「良かった!」