大正から昭和(1945年まで)の復習を

 

3級のときのまとめをベースに追加しています

たくさんのグループが結成され

動きがいっぱいですびっくりあせる

 

 

◇大正・昭和時代(1945年まで)の美術

大正デモクラシー

日本画洋画の区分と整理が進められる

日本画家の活躍

ヨーロッパの前衛芸術の影響を受け

さまざまな新しい芸術運動の登場

社会主義思想が紹介される

プロレタリア美術(労働者の権利を主張する立場から制作される美術)

 政府からの弾圧厳しく解散に追い込まれる

シュルレアリスム抽象芸術

雑誌『白樺』の創刊 

戦時下

 

 

絵画(洋画)

フュウザン会 1912(大正元)年 

ポスト印象派フォーヴィスムへの共感

個性の尊重や自由を宣言キラキラ

高村光太郎 彫刻

岸田劉生(きしだ りゅうせい)《麗子像》

萬鉄五郎(よろず てつごろう)

 《裸体美人》 自我の解放を具現化

萬鉄五郎 裸体美人

 

中村彝(なかむら つね) 《少女》

中村彝 少女

 

斎藤与里(さいとう より)

木村荘八(きむら そうはち)

 

 

二科会 1914(大正3)年  

ヨーロッパから帰国した洋画家たち

油絵の団体 文展に反発

有島生馬(ありしま いくま)

石井柏亭(いしい はくてい)

安井曾太郎(やすい そうたろう)

小出楢重(こいで ならしげ)

東郷青児(とうごう せいじ)

関根正二(せきね しょうじ) 《信仰のかなしみ》

関根正二 信仰のかなしみ

 

 

未来派美術協会 1920(大正9)年 

 

アクション 1922(大正11)年 

二科会より分離

神原泰(かんばら たい)

 

マヴォ(MAVO 1923(大正12)年 

未来派美術協会から分化

日本のダダ

都市空間を舞台に展開

村上知義を中心に結成

 《コンストルクチオン》1925キラキラ

 震災から復興する街のダイナミズムを表現

 

柳瀬正夢(やなせ まさむ)


 

三科造形美術協会 1924(大正13)年 

前衛グループがまとまった団体

未来派美術協会 アクション  マヴォ の3者を中心に結成

二科会への反抗を表す会の名前

 

 

1930年協会 1926(大正15)年 

エコール・ド・パリの時代に留学した画家たちによって結成

フォーヴィスムの影響

佐伯祐三 《レ・ジェ・ド・ノエル》

佐伯祐三 レ・ジェ・ド・ノエル

 

木下孝則

小島善太郎

里見勝蔵

前田寛治(まえた かんじ)《棟梁の家族》

前田寛治 棟梁の家族

 

1930(昭和5)年に独立美術協会へ

 

 

国画制作協会洋画部設置 1926(大正15)年 

 1928(昭和3)年 国画会として独立 

 

自由美術家協会 1937(昭和12)年

(二科会より分化) 抽象画

 

美術文化協会 1939(昭和14)年 

独立美術協会他グループ会員が終結

福沢一郎を中心とするシュルレアリスムの画家たち

《よき料理人たち》キラキラ


三岸好太郎(みぎしこうたろう)《海と斜光》1934

三岸好太郎 海と斜光

 

古賀春江 《海》1929

古賀春江 海

 

 

シュルレアリスム

1930年代に評論家・瀧口修造による文献翻訳や

パリで運動に接した福沢一郎の帰国によって日本に紹介

弾圧をうけ 2人は 1941年検挙される

 

 

 

日本美術の伝統をとり入れ独自の洋画の創造 

梅原龍三郎

安井曾太郎

 

 

新人画会 1943(昭和18)年 

国家統制に抵抗を示して結成

靉光(あいみつ)《眼のある風景》

靉光 眼のある風景

 

松本俊介《並木道》

松本俊介 並木道

 

 

 

 

絵画(日本画)

再興院展 1914(大正3)年 

岡倉天心の意志を継いで日本美術院を再興

文展に反発

今村紫紅(いまむら しこう)

 南画に新風《近江八幡 比良暮雪》

安田靫彦(やすだ ゆきひこ)

速水御舟(はやみ ぎょしゅう)《炎舞》

伝統的空間構成と装飾性

速水御舟 炎舞

 

小川芋銭(おがわ うせん)

 

 

国画創作協会 1918(大正7)年 

京都の日本画の団体

村上華岳(むらかみ かがく)

 官能性と精神性の調和を追求

土田麦僊(つちだ ばくせん)

 

 

昭和へ入り帝展・院展ともに活動が活発

帝展 川合玉堂 村上松園 鏑木清方

院展 小林古径 安田靫彦 速水御舟

 

 

 

 

絵画(版画)

創作版画の発達

恩地孝四郎(おんち こうしろう)抽象版画

1914(大正7)年 版画雑誌『月映』

山本鼎(やまもと かなえ)

昭和に入ると川上澄生棟方志功(むなかた しこう)など

創作版画が高い評価を受ける

 

 

 

戦争記録画

陸海の軍部からの依頼によって公式に描かれた戦争画

藤田嗣治

宮本三郎

中村研一

 

 

 

海外で活躍

藤田嗣治 エコール・ド・パリ

国芳康雄 NYで学び国際的評価をうける

イサム・ノグチ 彫刻

 

 

 

彫刻

ロダンの影響

ブロンズが主流になっていく

雑誌『白樺』でロダンの特集

 

荻原守衛(おぎわら もりえ)《女》

ロダンに直接教えを請う

荻原守衛 女

 

高村光太郎 《手》

『ロダンの言葉』の翻訳を出版

高村光太郎 手

 

戸張弧雁((とばりごがん)

中原悌二郎(なかはら ていじろう)

《若きカフカス人》

 

 

 

建築

鉄筋コンクリート造

辰野金吾

片山東熊

村野東吾(むらの とうご)

森五商店東京支店(現 近三ビルヂング)1931

村野東吾 近三ビルヂング

妖精書士, CC0, via Wikimedia Commons

 

 

 

民藝運動

日常生活における実用品に美を見出すキラキラ

柳宗悦(やなぎ むねよし)

河井寛次郎 陶芸家

濱田庄司 陶芸家

バーナード・リーチ イギリス人版画家・陶芸家

芹沢銈介 染色家

 

 

 

その他

百貨店での常設展覧会が始まる

三越が初目

 

 

 

 

 

 

 

 

参考図書

出題:知る、わかる、みえる 美術検定2級問題[応用編 intermediate] 美術出版社 2021 

改訂版 西洋・日本美術史の基本 美術検定1・2・3級公式テキスト 美術出版社 2008

続 西洋・日本美術史の基本 美術出版社 2016

西洋・日本美術史の年表―一目瞭然!美術の流れ 美術検定副読本 美術出版社 2009