Q.322
下図の作品に見られる特徴について、最もふさわしい説明は?

①中国の伝統的な絵画に西洋技法を採り入れた、折衷表現で人物と風景を描いている

②リアルで精緻に対象を把握し、濃密な彩色を施して山水を描写している

③モチーフを一方に寄せた辺角構図をとり、明快な構成で山水を表している

④大画面に雄大な自然を描いており、大気や早春の光を表している

 

郭煕 早春図

《早春図》 

1072年 絹本淡彩 
158.3x108.1㎝ 国立故宮博物館(台北)




 

答え ④
大画面に雄大な自然を描いており、大気や早春の光を表している

 

 

描いたのは郭煕(かくき/1023~1085)キラキラ

 

郭煕も11世紀前半

北宋時代に活躍した山水画家です音譜

 

五代以来の山水画の様式を集大成

理想的に再構成しました

 

皇帝の厚い庇護のもとで

宮廷の画院画家として最高の地位を得ていますビックリマーク

 

 

 

《早春図》郭煕の代表作キラキラ

 

暗い冬からようやく目覚めたばかりの

早春の自然の景観です

 

後方の山は春のもやにかすみ

川には雪解け水

 

大地がうごめき出した様子を

墨の濃淡で表現していますビックリマーク

 

 

とはいっても

《早春図》というタイトルや解説がないと

「大気」とか「早春の光」とか…

なかなかイメージをつかみにくいですね爆  笑あせる

 

 

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明日の問題で

この《早春図》をもう少し詳しく取り上げます音譜

 

 

 

 

 

出題:知る、わかる、みえる 美術検定2級問題[応用編 intermediate] 美術出版社 2021 

参考図書

続 西洋・日本美術史の基本 美術出版社 2018

芸術教養シリーズ3 中国の美術と工芸 アジアの芸術史 造形篇I 金子典正編 幻冬舎 2013