資料を読んで答えよニコニコ

 

【資料】

第二次世界大戦後のパリには、戦争体験がもたらした生への視座を、激しい身振りや非具象的な表現で描く自己追求的な絵画の動きが現れます。平行して、アメリカやヨーロッパ、日本でも同様の絵画傾向が見られました。とくにアメリカの抽象表現主義では、大画面での構成が展開しました。

 

Q.149

下線部の絵画動向をなんという?

①アクション・ペインティング

②シュポール/シュルファス

③アンフォルメル

④ニュー・ペインティング

 

 

 

答え ③ アンフォルメル

 

「アンフォルメル」とは

フランス語で「不定形」の意味目

 

アール・アンフォルメルが正式で

不定形抽象非定型芸術といった

日本語訳となります

 

 

第二次世界大戦直後の1950年代

フランスを中心に生まれた絵画動向で

 

戦争という

過酷な現実を体験した作家たちによる抽象表現ですビックリマーク

不条理な現実に置かれた

自己の「生」を問い続ける

激情の表現ともいえます

 

 

その特徴は

分厚い絵の具の塗り重ね盛り上がり

揺れ動くようなダイナミックな筆跡ですキラキラ

 

 


代表する作家は

 

ジャン・フォートリエ(1898-1964)

フランスの画家・彫刻家キラキラ

 

「人質」シリーズは

ペースト状の絵具の塊

断片的な人間のイメージを重ねたもの…

 

 

 

 

 

 

 

ナチス・ドイツの占領下で

自由と尊厳を奪われたフランス国民の姿に

触発されたものと言われています目

 

 

その他

ジャン・フォートリエの作品はこちらキラキラ

 

 

 

 

 

 

ジャン・デュビュッフェ(1901-85)

 

ジャン・デュビュッフェ

Paolo Monti, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/e/e4/Paolo_Monti_-_Servizio_fotografico_%28Italia%2C_1960%29_-_BEIC_6341424.jpg

 

 

石膏砂 ガラスの破片などで

あらあらしい質感を出して

 

激しい筆致

人間を大胆に誇張して描いていますビックリマーク

 

精神障害者や幼児の作品

原始美術などの影響も受けています音譜

 

 

デュビュッフェの作品はこちらを

WIKIARTキラキラ

 

 

 

 

 

 

Q.150

Q.149の絵画動向の名付け親となった美術評論家は?

①ミシェル・タピエ

②アラン・ジュフロワ

③ピエール・レスタニ

④アラン・カブロウ

 

 

答え ① ミシェル・タピエ

 

フランスの美術批評家キラキラ

 

ミシェル・タピエ

フォートリエデュビュッフェらが描く

その混沌として形の定まらない

不安定な表現の傾向を

 

第二次世界大戦を経験した人々の

精神状態

不安定な世相と重ね合わせて

 

「アンフォルメル(不定形)」と名付けましたビックリマーク

 

 

 

 

 

出題:美術検定2級問題集ー応用編:アートの知見を広げる 美術出版社 2019

参考図書

改訂版 西洋・日本美術史の基本 美術検定1・2・3級公式テキスト (株)美術出版社 2019

続 西洋・日本美術史の基本 美術出版社 2018

増補新装 カラー版 西洋美術史 美術出版社 2021

芸術教養シリーズ7 欧米のモダニズムとその後の運動 近現代の芸術史 造形篇I 林洋子編 幻冬舎 2013

 

 

 

 

展覧会情報ニコニコ

 

ダイヤオレンジ京都市京セラ美術館 ~5/22まで

「日中国交正常化50周年記念 兵馬俑(へいばよう)と古代中国~秦漢文明の遺産~」キラキラ

兵馬俑を過去最大級のスケールで紹介びっくり  国宝級の文物を含む200点もの多彩な遺物がそろいますビックリマーク 2000年以上前の古代中国文明に触れる貴重な機会です

静岡県立美術館 6/18〜8/28

名古屋市博物館 9/10〜11/6

上野の森美術館 11/22〜2/5