彫刻の続きです
フランス語のオブジェは 英語でobject
もの・物体のことですね
ダダやシュルレアリストは
手仕事としての高度な技術を必要とした
それまでの「彫刻」ではなく
「オブジェ」として立体作品を制作しました
そのオブジェの展開上に
廃品や素材などを寄せ集めて
立体として構成したアサンブラージュがあります
シュルレアリスムのところで
コラージュが出てきましたよね(Q.132)
ピカソやブラックが
絵の画面に印刷物や布などを
直接貼り付けていた技法です
それを立体的に展開したのが
アサンブラージュです
アサンブラージュは
「寄せ集める」を意味するフランス語に由来
既製品や廃品など
従来の彫刻で使われることのなかった素材を
組み合わせました
ミロのアサンブラージュの作品
1961年「アサンブラージュの芸術」展が
ニューヨーク近代美術館で開催され
それ以降 広く知られるようになりました
作品はこちらで確認を
《横たわる人》 1935-36
ヘンリー・ムーア(1898-1986)
Allan warren, CC BY-SA 3.0 , via Wikimedia Commons
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/3/39/Henry_Moore_5_Allan_Warren.jpg
イギリスではヘンリー・ムーアが
人物像の新しいスタイルを生み出します
原住民族の野性的な彫刻から
大きな影響を受けて
人間も自然の一部として
水平方向に軸を持たせます
有機的な生命感のある人物像を
抽象的に表現しました
ヘンリー・ムーアの他の作品はこちらを
こちらはマルセル・デュシャンのお兄さん
レイモン・デュシャン・ヴィヨン
(1876-1918)
《大きな馬》
1914(原型)/1976 ブロンズ
150x97x153㎝ ポンピドゥー・センター(パリ)
馬のイメージを
渦巻きバネやピストンのような形で
ダイナミックに抽象的に表現しています
出題:美術検定2級問題集ー応用編:アートの知見を広げる 美術出版社 2019
参考図書
改訂版 西洋・日本美術史の基本 美術検定1・2・3級公式テキスト (株)美術出版社 2019
続 西洋・日本美術史の基本 美術出版社 2018
増補新装 カラー版 西洋美術史 美術出版社 2021
芸術教養シリーズ7 欧米のモダニズムとその後の運動 近現代の芸術史 造形篇I 林洋子編 幻冬舎 2013