こちらの記事のつづき。流れ星の話しをもう少し掘り下げます。

 

昨年末、NHKのツタンカーメンの秘宝「第1集 黄金のファラオ」という番組を見た。

 

↓ツタンカーメンの黄金のマスク

*写真はこちらよりお借りしました。

 

*明日(3/9)BS8Kで再放送するらしいです。タイミングよす。

>> http://www4.nhk.or.jp/P5325/

 

迫力ある映像ばかりだった。8Kで見たらキレイだろうなあ。

 

 

番組の中で、ツタンカーメンのミイラが腰につけていた黄金の短剣が紹介されている。

 

 

その短剣を見ていて、そういえば、ツタンカーメンの王墓からは、

隕石でできた剣が見つかっていることを思い出した。

 


↓こちらがその短剣。

近年、成分分析により隕石で作られていることが判明した。

 

*写真はこちらよりお借りしました。

 

 

 

 

人類は、製鉄の技術を得るまで、自然に存在する鉄を拾い集め、鉄器を作っていた。

 

石器時代には、鉄を石のように形状を整え使っていたらしい。

その後、火を使って加工するようになる。

 

鉄器(特に武器)を持つか持たないかは、武力に決定的な違いをもたらす。

だから、鉄はとても貴重で大切なものだった。

 

そして、古代の人は、その鉄の中には空から降ってくるものがあることを知っていた。

 

鉄の成分を含む隕石を隕鉄という。

 

隕鉄は天からの贈り物だ。

天は神がいる場所。天から落ちてくる隕鉄には神の力が宿る。

 

 

 

ツタンカーメンの短剣は紀元前2500年以前に作られていて、

同時代のトルコの遺跡からも隕鉄で作られた剣が見つかっているそう。

 

メッカのカアバ神殿のムスリムの聖宝「黒石」も隕鉄と言われているし、

 

↓黒石。周囲を銀製のカバーで保護されている。

*写真はWikipediaよりお借りしました

 

 

アルタイ系の民族には星信仰があって、墳墓とみられるストーンサークルは隕鉄でできている、とか、アステカ人も鉄剣の材料は天から降ってきたものだと認識していたとか、

 

世界のいたるところで、隕石(隕鉄)が天からの贈り物、聖なるものとされていた話しがある。

 

 

*参考情報① 鉱石に詳しい方の解説。成分など科学的視点でおもしろいお話しばかり。

>> http://www.ne.jp/asahi/lapis/fluorite/column/meteoswdfr.html

 

*参考情報② 隕石にまつわる伝説・伝承のまとめ

>> https://tenkyo.net/kaiho/pdf/2010_11/2010-11-05.pdf

 

 

 

日本にも、隕石をご神体とする神社がいくつもあるし、

隕鉄は天鉄、星鉄、隕星、天降鉄(あめふりてつ)などと呼ばれ、
霊的な力が備わった鉄と信じられていたそう。

 

星探しでも、以前に隕石にまつわる「星宮社」や「星田妙見宮」が出てきている。

 

*星宮社

>> 星宮社、君の名は。不思議なつながりはまだまだ続く。

 

*星田妙見宮

>> 【地上に描かれた古代の星を探せ!】*3 <天の磐船と黄道の極>

 

 

そもそも、製鉄は神から授けられた力とされていた。

製鉄や鍛治を司る「天目一箇神(あめのまひとつのかみ)」「金屋子神(かなやごかみ)」が日本書紀や古事記に登場する。

 

その他、武将が使う刀には魔除けのため隕鉄が少量使われていた、なんて話しも見かけた。

 

 

隕石(隕鉄)は聖なるもの、天(神)からの贈り物。

この認識は、日本も世界の各地の文明も同じようだ。

 

 

 

 

星と刀といえば、ちょっと毛色が違うけれど「七星剣」もある。

 

七星剣とは、道教思想に基づき北斗七星が意匠された刀の呼び名で、

有名なところだと、聖徳太子由来のものが四天王寺や法隆寺に残されている。

 

↓四天王寺所蔵の七星剣

*写真はWikipediaよりお借りしました。

 

 

北斗七星を刀身に描いたのも、隕鉄を材料に使ったのと同様、

星(神、仏)の加護を受け、魔を払うためだったよう。

 

方法は違えど、目的は同じ。

 

 

 

 

さて、こうして見ていくと、隕石は「いいもの」として考えられていた、

と思ってしまうけれど、隕石の伝承にはもう1つ別の顔も存在する。

 

 

旧約聖書のヨシュア記には天から落ちてきた大石で人が亡くなる記述が見られるし、

(暗に隕石のことを示していると思われる)

 

古代エジプトには星が落ちてきて蛇が死んでしまう話しが残る。

 

古代エジプトのこの話しは、星が落ちてきたことが原因で、蛇に象徴される女性性やクンダリーニが

死ぬ(傷つく)ことを表しているような気がするのだけれど。。。

日本神話の中で、スサノオが暴れてワカヒルメが女性器を傷つけてなくなる話しを思い出す。

ということ、この場面のスサノオは、隕石のことを表しているのだろうか?

 

これってすごく重要な話なんじゃ・・・でも今は置いておきます。長くなるw

またいずれ。

 

 

中国の三国志には、諸葛亮が亡くなった時、赤くてとがった星が流れて、

諸葛亮の陣営に落ちたと記されている。

 

この話しは有名な「死せる孔明、 生ける仲達を走らす」という逸話につながる。

 

三國無双(あ、ゲームです)でもこのエピソードが入ってて、何度となくムービー見た記憶がw

何度死せる孔明に走らされたことか。。

 

 

日本でも、道教や密教を通して、天の異変は天下の異変につながるとされ、

流星や彗星を凶事の先触れと見ることもあった。

 

 

 

 

そして、隕石と天変地異といえば、

地球規模の大事件が13000年前に起きていたかもしれない説がある。

 

 

「ヤンガードリアス期」

最終氷期が終わり温暖化が始まった状態から急激に寒冷化に戻った現象で、

今から1万2900年前から1万1500年前にかけて北半球の高緯度で起こったとされる。

 

原因として、北米大陸に彗星が衝突し、巻き上げられた塵によって寒冷化が起きた説がある。

実際にアメリカのオクラホマ州、ミシガン州などで、証拠となる極小のダイヤモンドが約1万3000年前の地層から発見されている。隕石説もあり。

 

 

この彗星衝突説と、世界中に見られる古代の洪水伝説が関係するという説を唱える人もいる。

 

 

もしも、そうだとしたら、

 

おごった人間に神が怒り、鉄槌を下したため洪水が起きたという、

ノアの箱舟に見られる典型的なストーリーは、

 

神の怒りを伝える「何か」=「彗星や隕石」が天から落ちてきて大洪水が起きたことを

後世に伝えているのかもしれない。

 

 

そうならば、隕石や流れ星は、神からの贈り物であり、天から落ちてきて命を奪うものでもあるという、両極端な解釈が生まれたのも頷ける。

 

 

 

 

 

 

話しを飛鳥京に戻します。

 

 

こと座流星群の放射点に、都を作ったということは、世界の他の地域同様、

当時は流星を「よいこと」だと思っていたということだ。

 

それは、飛鳥時代の人、聖徳太子が七星剣を持っていた、という話しからも

星=聖なるもの、魔を払うもの、と捉えていたことがうかがえるし、

 

隕石=隕鉄を神社のご神体としたり、霊的なものが宿ると考えていたことからもわかる。

 

 

じゃあ、なぜ、あえて「こと座流星群」の放射点に都を作ったのだろう?

 

 

流星群は1年を通して何回も見られるし、

しし座流星群や、ペルセウス座流星群などのもっと規模の大きなものもある。

 

なぜ、こと座なのか?

 

 

 

それは、やっぱり、「ベガ」の近くで起こる流星群だからじゃないだろうか。

 

 

 

飛鳥時代よりもっと前から続く、ベガ意識、ベガ信仰、女神信仰。

 

女性性が歪められる前の信仰の名残。縄文の精神性を引き継ぐもの。

 

そういうものが、飛鳥京が作られた頃までは綿々と続いていたのではないだろうか。

 

だからこそ、飛鳥の地に都が築かれた。

 

 

 

 

 

 

 

最後に余談を。

 

飛鳥時代、日本では宗教戦争が起きていた。

 

「丁未(ていび)の乱」

物部氏(排仏派)と蘇我氏(崇仏派)の争い。そして、物部氏の敗北。

 

 

古代エジプトで、ツタンカーメンの父アクエンアテンが、多神教から一神教への改革を行い、

太陽(王)と地球(人民)の上下構造を作り出したように、

 

日本でも丁未(ていび)の乱によって、意識構造が変わっていったのではないかと

思うのだけれど。。どうだろう?

 

そして、意識構造の変化はこの時代に繰り返し行われた遷都と関係してるような。。。。

 

 

この話しもだいぶぼんやりしてますが、また別で書いてみよう思います。

 

 

つづく。