【著:葉月京】長崎訪問記
2009年8月、漫画家の本そういち先生・藤沢とおる先生・こしばてつや先生・ふなつ一輝先生、
そして声優の宇和川恵美さんらと共に長崎の情緒障害短期治療施設「椿の森学園」へ行ってきました。
長崎県大村市の「大村 椿の森学園」
なかでも、本先生、宇和川さんと私は2月、5月と、これで3回目の訪問になります。
長崎はその日、最高気温38度
そんな暑い中にもかかわらず、子どもたちは外で私たちの到着を待ち構えていて くれた様子
「ハッキー!(私のニックネーム)」
もはや覚えててくれる子ども達。人懐っこい笑顔でパワー全開に突進してきます。
私も嬉しくなって、子どもをギュッと抱きしめました
久しぶりの再会を喜び合いながら、次々に声をかけてきてくれる子ども達と言葉を交わしていきました
思い返せば今年の2月。初めてここ「椿の森学園」に来る前は、正直
「ここの子どもたちと、どの位距離を取って、どんな風に接すればいいのか な・・・」
と、色々悩んでいました。
私自身も二児の母ですが、「自分の子供たちとはちがうんだから」という思い込みが強かったように思えます
だけど、子どもは仲良しの天才。やっぱり子どもは子どもです。
すぐに子ども達から声を掛けてくれたり、手を繋いでくれて。
ある男の子は私にお茶を運んできてくれたり、色んな施設内の決まりを案内してくれたりしてくれたり・・・
もろくも子ども達の元気パワーの前に私のつまらない考えは吹っ飛ばされ、すぐにみんなと友達になることが出来ました。
あれから半年・・・
みんなが私の名前を覚えてくれて、私自身もみんなの名前を覚えて
「〇〇ちゃん、元気やったか?」
「〇〇君、真っ黒になったやん!」
まるで気分は、いとこの子どもに会いに来た親戚のおばちゃん
みんなとの挨拶も一通り終え、休む間もなくみんなで広い食堂に移動。
そしてここからが私たち漫画家の腕の見せ所。
子どもの要望に答え、いろんな絵を描きまくるのです
「似顔絵描いて~」
(OK,まかしとき!)
「かわいいお姫様描いて~」
(よっしゃ!フリルとリボンでひらひらさせちゃおう)
「すごく美人でゴージャズで
かっこいいファッションのお姉さん描いて~」
(ん???)
「GTO描いて~」
(え!!??私が???)
子どもたちの無理難題(?)に答えるのもまた楽しくて・・・普段の仕事以上に絵を描きまくります(笑)
絵を描きまくる私
流行りの遊戯王カードを描いて!とリクエストを受け苦戦する福原先生。
こしばてつや先生!持ってる絵そっくり?ですね!
子ども達の為に漫画の差し入れも!
当プロジェクト代表の本そういち先生の本を手にしてニンマリの声優の宇和川さん
しばらくすると、隣で一緒になって絵を描き出す子がいると思いきや、絵に飽きて外で遊ぼうと言い出す子ども達も出てきます。
声優の宇和川さんとマンガのセリフを読み合わせしてアフレコごっこしてる子。
ゲームを持ち出してくる子や、ダンスを披露してくれる子。
悩みを打ち明けてく る子・・・
何か相談?
子ども達の声に耳を傾けるふなつ一輝先生
いろんな個性が同じ空間で、それぞれがそれぞれ思い思いの楽しい時間を過ごします
そんな風に子供たちと接していると、ふと子ども達の変化に気がつきました。
「初めて来たときにはあまり話をしてくれなかった子が、
今日はいっぱい話してくれてる・・・?」
「あ、絵が上手くなってる!」
「あれ?前よりちょっと大人っぽくなってる?」
もちろん、職員の皆さんの手厚い日々のケアがあってこそなんですが、もしかすると私たちがこうして数回訪問することで、少しでも子どもたちの光になってるのかもしれない・・・
そう思った私は職員の方にお聞きしたしました。
すると、私達が訪問し始めたこの半年のうちに
前までは飛び出しを繰り返していた子が、まったく飛び出さなくなった。
引っ込み思案だった子が、自分の意見を言えるようになった。
といった良い変化が見えていることを、確かに職員さん方も感じていました。
私は(大げさだけど)まるで奇跡が起きてる・・・そんな気がしました
そう感じたのには、子どもたちは私たちを受け入れ、信用してくれているのだな・・・と実感があったからです。
こんな感動に立ち会えるとは・・・私にとっての何よりのご褒美になりました。
子どもはどの子も等しく希望と可能性のカタマリです。
だけど、それはジグソーパズルの様に形は様々。
その子にぴったり来るような「素敵な何か」は、子ども自身が自分の力で探していかなければならないのだけれども、とても難しいこと。
例え100人の内一人にだけでもいいから、その「素敵な何か」を見つける手助けになればいいのかな、と。
そんな気持ちで私はこの活動を、可能な限り続けていくつもりです
今回も二日間、「大村 椿の森学園」の子ども達とたくさん接しました。
そして帰り際、子ども達が職員の方々と一緒にいつもの「人間アーチ」で見送ってくれました
しかし、子ども達の中には、なかなか手を離してくれない甘えん坊さんもいます。
そんな訳で、別れはいつもしんみりしてしまうんですね・・・
中には卒園してしまうからもう会えない子も居たりすると・・・余計に・・・
でも!
「また来るね」
って言ったら社交辞令なんかじゃなく、ちゃんと約束通りに「また来る大人」で居たいのです。
だから
「絶対にまた来るね!」
って、未来への約束。
「大村 椿の森学園」のみんなとの指きりげんまん!です。
葉月京
長崎県大村市の「大村 椿の森学園」
なかでも、本先生、宇和川さんと私は2月、5月と、これで3回目の訪問になります。
長崎はその日、最高気温38度
そんな暑い中にもかかわらず、子どもたちは外で私たちの到着を待ち構えていて くれた様子
「ハッキー!(私のニックネーム)」
もはや覚えててくれる子ども達。人懐っこい笑顔でパワー全開に突進してきます。
私も嬉しくなって、子どもをギュッと抱きしめました
久しぶりの再会を喜び合いながら、次々に声をかけてきてくれる子ども達と言葉を交わしていきました
思い返せば今年の2月。初めてここ「椿の森学園」に来る前は、正直
「ここの子どもたちと、どの位距離を取って、どんな風に接すればいいのか な・・・」
と、色々悩んでいました。
私自身も二児の母ですが、「自分の子供たちとはちがうんだから」という思い込みが強かったように思えます
だけど、子どもは仲良しの天才。やっぱり子どもは子どもです。
すぐに子ども達から声を掛けてくれたり、手を繋いでくれて。
ある男の子は私にお茶を運んできてくれたり、色んな施設内の決まりを案内してくれたりしてくれたり・・・
もろくも子ども達の元気パワーの前に私のつまらない考えは吹っ飛ばされ、すぐにみんなと友達になることが出来ました。
あれから半年・・・
みんなが私の名前を覚えてくれて、私自身もみんなの名前を覚えて
「〇〇ちゃん、元気やったか?」
「〇〇君、真っ黒になったやん!」
まるで気分は、いとこの子どもに会いに来た親戚のおばちゃん
みんなとの挨拶も一通り終え、休む間もなくみんなで広い食堂に移動。
そしてここからが私たち漫画家の腕の見せ所。
子どもの要望に答え、いろんな絵を描きまくるのです
「似顔絵描いて~」
(OK,まかしとき!)
「かわいいお姫様描いて~」
(よっしゃ!フリルとリボンでひらひらさせちゃおう)
「すごく美人でゴージャズで
かっこいいファッションのお姉さん描いて~」
(ん???)
「GTO描いて~」
(え!!??私が???)
子どもたちの無理難題(?)に答えるのもまた楽しくて・・・普段の仕事以上に絵を描きまくります(笑)
絵を描きまくる私
流行りの遊戯王カードを描いて!とリクエストを受け苦戦する福原先生。
こしばてつや先生!持ってる絵そっくり?ですね!
子ども達の為に漫画の差し入れも!
当プロジェクト代表の本そういち先生の本を手にしてニンマリの声優の宇和川さん
しばらくすると、隣で一緒になって絵を描き出す子がいると思いきや、絵に飽きて外で遊ぼうと言い出す子ども達も出てきます。
声優の宇和川さんとマンガのセリフを読み合わせしてアフレコごっこしてる子。
ゲームを持ち出してくる子や、ダンスを披露してくれる子。
悩みを打ち明けてく る子・・・
何か相談?
子ども達の声に耳を傾けるふなつ一輝先生
いろんな個性が同じ空間で、それぞれがそれぞれ思い思いの楽しい時間を過ごします
そんな風に子供たちと接していると、ふと子ども達の変化に気がつきました。
「初めて来たときにはあまり話をしてくれなかった子が、
今日はいっぱい話してくれてる・・・?」
「あ、絵が上手くなってる!」
「あれ?前よりちょっと大人っぽくなってる?」
もちろん、職員の皆さんの手厚い日々のケアがあってこそなんですが、もしかすると私たちがこうして数回訪問することで、少しでも子どもたちの光になってるのかもしれない・・・
そう思った私は職員の方にお聞きしたしました。
すると、私達が訪問し始めたこの半年のうちに
前までは飛び出しを繰り返していた子が、まったく飛び出さなくなった。
引っ込み思案だった子が、自分の意見を言えるようになった。
といった良い変化が見えていることを、確かに職員さん方も感じていました。
私は(大げさだけど)まるで奇跡が起きてる・・・そんな気がしました
そう感じたのには、子どもたちは私たちを受け入れ、信用してくれているのだな・・・と実感があったからです。
こんな感動に立ち会えるとは・・・私にとっての何よりのご褒美になりました。
子どもはどの子も等しく希望と可能性のカタマリです。
だけど、それはジグソーパズルの様に形は様々。
その子にぴったり来るような「素敵な何か」は、子ども自身が自分の力で探していかなければならないのだけれども、とても難しいこと。
例え100人の内一人にだけでもいいから、その「素敵な何か」を見つける手助けになればいいのかな、と。
そんな気持ちで私はこの活動を、可能な限り続けていくつもりです
今回も二日間、「大村 椿の森学園」の子ども達とたくさん接しました。
そして帰り際、子ども達が職員の方々と一緒にいつもの「人間アーチ」で見送ってくれました
しかし、子ども達の中には、なかなか手を離してくれない甘えん坊さんもいます。
そんな訳で、別れはいつもしんみりしてしまうんですね・・・
中には卒園してしまうからもう会えない子も居たりすると・・・余計に・・・
でも!
「また来るね」
って言ったら社交辞令なんかじゃなく、ちゃんと約束通りに「また来る大人」で居たいのです。
だから
「絶対にまた来るね!」
って、未来への約束。
「大村 椿の森学園」のみんなとの指きりげんまん!です。
葉月京