電話ボックスに金魚 | 弁理士kの 「ざっくりブログ」

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奈良テレビ放送: オブジェに同一性は認められず著作権侵害には当たらないとして、山本さんの請求を退ける判決を言い渡しました。 

 

とある弁理士さん:読売新聞の記事タイトル「金魚電話BOX”創作性ない”作家側の請求棄却」はミスリーディングで、裁判所は原告作品の創作性は認めています。原告作品と被告オブジェとの共通部分がアイデアにすぎない(ので著作権侵害にならない)と言っているだけです。

 タイトルを正確に書くと、「金魚電話BOXのアイデアは”著作権による保護対象外” 作家側の請求棄却」とでもなるでしょう。

 

歴然とした知識の差である。

 

「同一性」については、判決文の結論の少し上に書いてあるので、内容を吟味することなく飛びついたのでしょうねぇ。ヤレヤレ
「創作性」に関しては、新しいものを作り出したと思ったら創作なんで、これを否定することはパチモンとか以外では困難でしょうねぇ。
「著作権法の保護後対象の範囲」これが、今回の判決の肝のようです。
10条 四号に記載の 絵画、版画、彫刻その他の美術の著作物に該当するので、ものとしては著作物でしょう。
しかし、2条の 著作物 思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。 
これに該当しないとの判決です。
 
つまり、公衆電話ボックスに水を張って金魚を泳がせるのは、思想、感情を表現するまでに至らず、単なるアイデアじゃん。
って事なんでしょう。
じゃあ、どこからが思想、感情の表現なん?とは思いますが・・・
 
ちなみに、原告は平成12年12月頃電話ボックス金魚鉢を創作したらしいのですが、
それ以前に電話ボックス金魚鉢のアイデアがあった場合、振り上げた拳をどう収めるつもりなんでしょう?