午前中、コッツウォルズ、ロウワー・スローターからアッパー・スローターまでの散策を楽しんだ後は、アッパー・スローターのLords of the Manorでお茶休憩。
流しのタクシーを拾うことなど不可能なイギリス。
次にナショナルトラスト、スノーズヒル・マナーに向かうためにタクシーを呼んで頂くことも、ここでお茶をする目的のひとつでした。
マナーハウスへは玄関から入らず、結局、メドウ・ガーデンからそのまま続く芝生を突き抜けて行きました。
緑が濃淡だけでなく、白や黄色や赤寄りの緑だったり、本当に種類が豊富で、ヨーロッパの絵の具や色鉛筆の緑色の種類が多いのはこのためなのね、と見る度に納得。
小学生時代の図画工作で使っていた絵の具の緑、みどり、と、きみどり、の2色だけだったものね。山の多い日本の風景は、スギやヒノキに代表される濃い緑の針葉樹林か、黄緑っぽい竹林が大半だから、ほぼ、みどりときみどりの2色で絵が描けた。
丁度、ラベンダーが満開の時期で、スノーズヒルのラベンダー畑も見頃のようでしたが、今回はスノーズヒル・マナーの館内のアンティークな展示物をゆっくりと見学予定なので、立ち寄らなくてもいいか。
芝生からダイレクトにマナーハウスの正面入口へ。
予約なくてもお茶できますか?と伺ったところ、どこでもお好きな場所でどうぞ、とのことで、ならば美しいガーデンを眺めながら、と、最初、外のテーブルに座ってみたものの、陽が陰って風に当たると寒かったため、やっぱり館内に移動していいですか~?と。
「ええっ!?、この天気が寒いですと⁉」と驚愕されてしまったけれど、寒いのさー、南仏からやって来た軟弱な身には。
長いパブリックフットパスではなく、車道沿いにショートカットしたとはいえ、美しい風景を楽しみながらあっという間に3時間近く歩いてきたため、ホテルのフル・イングリッシュ・ブレックファーストをたらふく詰め込んだはずのお腹も意外に空いていて、クリームティーのつもりが、口が勝手にアフタヌーンティーをオーダーしていた。笑
でもこの後、行くつもりのブロードウェイ・デリでの遅めのランチも外せないので、アフタヌーンティー1人前に、クッキー付きの紅茶をもう1つオーダーして、2人でシェアすることに。
紅茶はダージリンと、目先を変えてチャイにしてみたのだけれど、運んで来てくれた野蛮系のお姉さんが、「アールグレイとチャイですね」と。
「いえ、アールグレイではなく、ダージリンとチャイをオーダーしましたが」
「あ、では、ダージリンとチャイです」
チャイは見るからにチャイとして、ダージリンの方は、カップに注いで飲んでみると、やっぱりベルガモットの香り高いアールグレイ。
とても美味しいアールグレイだったので、もう1つをチャイみたいな癖のあるものにしてなかったら、そのままでもよかったのだけど、チャイとアールグレイの組み合わせはないわ~。
しかも、ここはマナーハウス。そこいらのカフェの紅茶なら何杯も頼めるお値段なのだし。
「すみません~、これ、やっぱりアールグレイだから、ダージリンと交換してください」
野蛮系お姉さん曰く、「いえ、それはダージリンです!」
おいおいおい、あんたがさっき、アールグレイと言って運んで来たんと違うんか~い?
「アールグレイですってば、飲んでみてくださいよ」
そこに、オーダーを取りに来た時の上司っぽいジェントルマン登場。
オーダーはダージリンでしたね、交換してきます、と。
アールグレイのティーポットとカップは下げられ、無事にダージリンが運ばれてきました。
が、実のところ、ここの紅茶はダージリンよりアールグレイの方が美味しかったみたい。
むしろ、チャイが失敗だったけど、だからといって、どうせ交換するならチャイと替えてくださいとは言えないものね~。
てか、その段階では、ダージリンよりアールグレイが美味しかったかどうかも判らなかったわけだし。
肝心のアフタヌーンティーですが、サンドイッチとスコーンは普通でしたが、ケーキは今まで経験したアフタヌーンティーの中で一番、美味しかったです。
パンナコッタ、フランボワーズのマカロン、マンゴーのムース、レモンフィナンシェ、どれもが抜かりないお味。
給仕係のお姉さんは場違いなほど野蛮系でしたが、マナーハウスという割に気取った雰囲気はなく、気軽にお茶が楽しめる場所でした。
その後、フロントで親切で美しいお姉さんにタクシーを呼んで頂き、ホテルの広々として清潔な洗面所もお借りしました。
洗面所にミネラルウォーターやおしぼりまで備え付けられているのね。
ロクシタンのハンドソープとローションに、これでもかっ!というほど積み上げられたハンドタオル。
ホテルの客室もきっと綺麗で居心地よいのでしょうね。
タクシー到着まで、ホテルのバックヤードも散策させて頂きました。
裏庭まで手入れが行き届いていて素敵です。
タクシーは10分ほどでやって来ました。
でも、これはとてもラッキーだったとか。
タクシーに乗ってから運転手さんに聞いたところ、この日、近隣で稼働中のタクシーは2台のみで、その時間、たまたまその運転手さんは時間が空いていたから来れたけど、私たちを送った後は娘さんを迎えに行く予定があり、娘さんをピックアップしたらその日はもう仕事しない、とのこと。
なので、スノーズヒル・マナーに行った後、タクシーで移動するつもりなら、到着したらすぐに受付でタクシーを予約してもらった方がいい、なぜなら、稼働しているタクシーは残り1台しかないから、と。
もし、その1台きりのタクシーがつかまらなかったら、スノーズヒル・マナーから次の目的地、ブロードウェイまで、徒歩で下るしかないので、最低、1時間半は見ておくように、とアドバイスしてくださいました。
運転手さんはとても親切な方で、今、スノーズヒルではラベンダーが見頃で素晴らしいから、初めてなら先にそちらに行き、その後、スノーズヒル・マナーまで徒歩で行くといいと教えてくださいました。
でも、どちらも2度目で、前回も同じ時期にラベンダー畑を見学したことを話すと、じゃあ、2度も行く必要はないから、スノーズヒル・マナーに直行するけど、途中、ラベンダー畑を通って行ってあげましょう、と。
優しい運転手さんのお蔭で、タクシーの車窓から満開のラベンダー畑も堪能できたのでした。
前回、2014年7月にスノーズヒルのラベンダー畑を見学したときのブログはこちらです。