桂米紫のブログ

米朝一門の落語家、四代目桂米紫(かつらべいし)の、独り言であります。


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今日、『駱駝の骨壷』というお芝居を観劇して来ました。

これがとっても面白かったので、今宵は色んな事を考えています。

本当に面白いお芝居や映画を観た後というのは、思考が活性化して、様々な思いが頭を駆け巡るものです。

とは言えまぁ、ただの酔っ払いの戯れ言でしかないんですが…。


「生きるって素晴らしい!」というテーマを、そのまま何のヒネリ無しに提示してみたところで、それはとっても薄っぺらく見えてしまうんじゃないかと思います。

それが子供向けの寓話ならまだしも、もう我々は挫折も絶望も一通り味わい済みの、良い大人な訳ですから。

例えば黒澤明監督の『羅生門』なんという作品は、「人間の美しさ」を描く為に、まず「人間の醜さ」を徹頭徹尾描いてみせます。
その“絶望の果てに見える希望の光”こそが美しいと思るのです。


世の中の全ては車の両輪で、希望と背中合わせには絶望があり、喜びと背中合わせには悲しみがあるはずです。


古典落語「らくだ」を下敷きにした今日のお芝居『駱駝の骨壷』は、元ネタ「らくだ」の持つ、“生きる事の素晴らしさ”と背中合わせになったダークな部分を、より明確に描き出した、重喜劇とも言える見応えのある作品でした。


落語というものは案外、「羊の皮を被った狼」みたいなもんなのじゃないかと思います。

『駱駝の骨壷』を観て、その「狼」の部分を決して忘れてはいけないと、今日痛感しました。


『駱駝の骨壷』、大阪では10月1日まで。
札幌公演は、10月20日~22日までです。


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