桂米紫のブログ

米朝一門の落語家、四代目桂米紫(かつらべいし)の、独り言であります。


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大阪芸大在学の映画作家、石井裕也くんと、この前こんな話をした。

「作品を作る時に、観る人の心を傷つけるようなものを作りたいと思う」。

その点で、二人の意見は合致した。
…そういう話ができるから、石井くんは大好きだ。

「傷つける」と言っても、「誰かを中傷して嫌な気分にさせる」という意味ではない。

映画であれ落語であれ、言ってしまえば絵空事だ。
所詮は虚構の世界の産物である。

でもだからこそ、‘誰かの人生を変える程の衝撃を与えたい’と思うのだ。

落語は笑い重視のお気楽な芸と捉えられがちではあるが、僕自身はやはり、そこにギラギラした「人間の姿」を描きたい。

不器用で鈍い爪ではあるけれども、お客さんの心に、何かしらの爪痕を残したい。

僕らの仕事は、何かを生産する訳でも誰かの命を救う訳でもない。

ただ僕らに出来るのは、「誰かの心に何かを残す事」…それのみだ。

出来る事なら生涯忘れられないような傷を、誰かの胸に残してやりたい。

虚構であるはずの‘芸の力’でそんな事が出来れば、僕が生まれてきた意味というのも、少しはあるように思うのだ。


桂米紫のブログ-070917_161617.JPG
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