前回の続き


ST 警視庁科学特捜班 6

http://ameblo.jp/beethoven32/entry-12074920909.html

ST 警視庁科学特捜班 7

http://ameblo.jp/beethoven32/entry-12075411719.html


第4作からは、色シリーズ


第4作 青の調査ファイル 青山翔

第5作 赤の調査ファイル 赤城左門

第6作 黄の調査ファイル 山吹才蔵

第7作 緑の調査ファイル 結城翠

第8作 黒の調査ファイル 黒崎勇治


名前に由来した色を表題につけた調査ファイル。名前のついたSTメンバーの特技が解決の糸口となる。



第4作に続いて、第5作は、赤の調査ファイル。

赤城の過去が明らかになる。そしてその過去と今回の事件が関係する。病院の杜撰な管理をテーマにした話で、いわゆる「殺人」事件はない。


武藤嘉和(むとうよしかず)は、インフルエンザに罹り、近くの京和(きょうわ)大学病院に診察に行って、数日で救急車で運ばれ、そのまま亡くなってしまう。


赤城が「コンファレンス」に呼ばれる。そう、武藤嘉和の死に関して妻の真紀が起こした民事訴訟に関する「コンファレンス」だ。

医療事故の訴訟などがあったときに、裁判所が専門医に意見を聴き、2ヶ月程度で意見をまとめてもらう制度だ。


「コンファレンス」を終えて帰ってきた赤城はえらくご立腹だ。赤城は反対したが、病院は正当だという意見に多数決で、まとまってしまったからだ。


武藤嘉和の死因は、SJS(スティーブンス・ジョンソン症候群)、

皮膚が爛れて死に至る、良く解明されていない病気だ。

武藤には薬物アレルギーがあったが、「アレルギーがでたら服用をやめてください」と言って、薬を与えるのはミスじゃない。赤城は、

「処方したジクロフェナクナトリウム剤はインフルエンザ脳炎の死亡率が高まる」と言うが、山吹は「それは子供の場合で、投薬はミスとは言えない」

感情的になった赤城も珍しい。


主治医が患者を放置して研修医に診察させたとしても、研修医は医師の資格があるので、正当。カルテに後からSJSと書き加えられた跡もあるが、それも病院側の落ち度にはならない。


医者って守られてるんだなあと思った。


結局、民事訴訟は病院側の勝ちに終わった。



ところが、刑事訴訟が行われた。殺人事件として捜査することになったのだ。

それで、菊川+STの出番が来た。


さて今回の主な登場人物

●大越隆太郎 内科主任教授 なんて、横柄な奴!

●平戸憲弘 武藤の担当医、大越のお気に入り

●小山昇一 研修医

●城間知美 看護師

 

捜査側は

●市川杉夫・巡査部長 捜査第一課強行犯係

●壕元清・巡査長

どうせ無罪に決まってると、やる気がなく、百合根につっかかってくるが、途中から病院の横暴に怒り、俄然やる気を出す。青山曰く、「不満のはけ口の矛先がSTから病院に移っただけのこと」

●菊川警部補

●ST(百合根警部、赤城主任、青山、山吹、結城、黒崎)



赤城が京和大学病院に行きたがらなかった理由。

赤城は過去、京和大学病院で研修医として働いていた。研修医と言っても安い給料でそれこそ昼夜となく働き続ける。教授に逆らったら、手をまわされて、その後どこにも就職できなくなる。


赤城は優秀で研修中に大越に内科に誘われた。しかし、まだ対人恐怖症を克服できずにいた。問診を行う内科にとっては致命傷だ。それで、大越に、無理だと言って断った。その後、言いつけに逆らった赤城は、干される。病院全員が白い目で赤城を見る。看護師もそうだ。それで女性恐怖症にもなった。

そんな時、ただ一人で法医学を研究していた石上拓三教授に拾われた。

第2作「毒物殺人」にも石上教授の名前が出てくる。


だが、大越の誘いを断らざるを得なかった理由が、赤城にはあった。

同じ研修医の平戸に引き継ぎ直後に、平戸がミスを犯した。看護師に誤った指示をしたのだ。監督医がミスに気づき患者は大丈夫だったが、平戸はミスを看護師に擦り付け解雇寸前までいった。赤城は平戸にミスを認めろと迫ったが、ミスを認めず、引き継ぎのタイミングを平戸が操作して、赤城のミスということにしてしまった。赤城は言い逃れをすると看護師のミスになるので、潔く罪をかぶった。その看護師が城間知美だ。


赤城にも辛い過去があった。


どうやっても刑事事件として起訴は無理。今回の刑事訴訟は小山が武藤真紀に薦めた様子がある。結城が病院内で微小な音をキャッチ。真紀からかかってきたきた電話を小山が受けた。いったい何のために? 行き詰ったST。赤城が珍案を出す。


それは、「小山の傷害致死罪」の捜査令状。

病院に関係者一堂を集めて、クライマックスが展開。


夜、救急車で武藤嘉和が運ばれたときは、担当医の平戸は病院にいなかった。連絡を受けても研修医の小山に任せて、次の朝出勤した。

平戸は武藤という患者さえ思い出せなかったのだ。次の日にその症状の重篤さにあわてて治療をしたが、間に合わなかった。あとからSJSとカルテに書き込んだ。病院側はこのことについては絶対的な自信があった。民事裁判でも勝った。しかしSTが突っ込んだのはここではなかった。


小山の罪は、救急車で運ばれる前に診察をしたとき、SJSを知りながら、2日後の皮膚科診察を予約したことだ。もし平戸がいればすぐにでも皮膚科診察を手配したはずだ。


小山は、

「この病院がきちんと機能しているか試してみようと思った。カルテをチェックすればすぐ気づくことだ。平戸先生は患者をほったらかしにして私に任せ、大越先生の論文を手伝ってた、というより、大越先生に命令されて論文を書いていた。カルテには『口内炎と発疹』と書いた。でも誰も気が付かなかった。この病院はおかしい。刑事訴訟は最後の手段だった」


大越は患者のことなど考えていない。最先端の医療も重要だが、患者に向き合わなくてどうする!患者を死に至らしめるぐらい、とてつもないことをやらないとこの病院は変われない。


赤城は格好いいことを言う

「ふざけるな。医者が故意に患者を殺したんだ。これ以上の罪はない。おまえは最低のクズだ」


病院は立て直せるだろうか?大越は当然・・・これはスカッとした。


赤城は看護師たちにも大きな誤解を持っていた。看護師たちが赤城を見る目は、ゲットしようと火花を散らしていたからだ。「赤城ちゃーーん」って皆からは慕われていた。今回も城間が大越を裏切ってまで協力してくれた。

単なる赤城の勘違いだったようだ。



連続TV「赤と白の捜査ファイル」では第6話がこれにあたる。


内容はかなりデフォルメされている。


小山昇一が、「小山あずさ」になっている。お得意の男女転換だ。

小山あずさが、縛られて猿轡をされ、ナイフで脅されている画像がネットで配信され、犯人は「病院は武藤嘉和の死について真相を明らかにせよ。さもないと、この女は死ぬ」と。


STは、この女の表情が、恐怖に戦いているものではなく、すでに予期しているものだと分析。青山は小山あずさの部屋が異常に整頓されていることに注目する。翠は、「犯人がメッセージをいう時に紙をめくる音がする」と。


結局、これは小山あずさの狂言、飛行場に向かっていた大越は連れ戻され、病院の杜撰な管理が明るみに出る。


(続く)