実家に帰るとつい昔の写真や卒業アルバムを見てしまうんですが、それと同じくらい大事で捨てられないのが約30年前にはまった講談社X文庫、通称ティーンズハートです。(少女小説)
40代の女性ならティーンズハートの存在知っている人多いと思います。
私、というか私の学年(1980年度生まれ)は小5〜中1にかけてどハマりしました
もうみんなで貸し借り。
当時一冊400円するかしないかだったので、月のお小遣いで買ったり、漫画じゃなくてちゃんとした本だから!と親に頼んで買ってもらったり。
中でも折原みと先生の本はほぼクラスの女子全員が読んでいました。
授業中もみんな教科書の下に隠して読んでたり。
それはそれはブームでした。
小説に感化されて今度は自分たちで文体を真似た小説もどきを書いてそれを女子で回し読みしたり。
ティーンズハートから受けた影響はかなり大きい。
私は最初は折原みと先生の本にはまったけど貸し借りするうちに林場直子先生、花井愛子先生、小林深雪先生の本も好きになって、最終的に花井愛子先生の大ファンになっていました。
花井愛子先生の書く人物は背景がしっかりしていて憧れる固有名詞もバンバン出てきて登場する女子高生が当時の小学生がまさに憧れる女子高生像だったんですよね。
「あたしは都内にある難関私立カトリック系女子高2年で、週5の塾通いの末中学受験で頑張って入学した主人公。入ってしまえば大学までエスカレーター式で行けるので女子高生活エンジョイしてます!放課後は友達と竹下通りでクレープ食べたり、ジャスト・ビギで洋服見たりして楽しんでる。通学電車で毎日見かける他校のブレザー制服の男のコに恋してます」
みたいな女子高生!!!
一方自分は田舎のダサい小学生。このまま順当に行けば地元の中学、そして自転車で通える戦後から全く制服も変わっていないような地味な高校に入り放課後は部活して日が暮れたらジャージのまま夕飯までに帰宅する。電車なんか乗らないから他校の男子と知り合うことなんかない!
という現実的な未来予想図から少しでも夢を見たくて花井愛子先生の本を読んでいたのだと思います。
ちなみに現実はというと自転車で通える高校に行きジャージのまま帰る生活は予想通りだったが部活の大会で運良く他校の男子と知り合い初彼氏となった!田舎者なのに頑張った!
しかし中学に入るとだんだんティーンズハートから遠ざかり、いつのまにか50冊以上は持っていた本も古本屋に売ったり年下の子にあげたりしていました。
が、
花井愛子先生が毎年年末に出すエッセイの本だけは中3まで買い続けていました。
そして今でも売ったりあげたり捨てたりせず手元にあるのです。
実家に帰るたびにちょこちょこ読み返してます。
今手元にある花井愛子先生の本。
エッセイ以外も2冊まじっているけどこの2冊は特に好きだった話。こんな女子高生になりたいーーー!!!
というような話嘘じゃなく100回くらい読み返してます。(花井愛子先生のティーンズハートの小説は1時間くらいで読めてしまう小学生にありがたい仕様)
また花井愛子先生エッセイ出してくれないかな。
大人になっても花井愛子先生の書く文体が好きすぎる。