the property is condemned : DVD 061114 | **コティの在庫部屋**

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人生これ程の一発逆転劇があろうか、
というシンデレラが私は結構好きなのだけど、
表面的にだけでもせめて彼女程度には、
肉食度を隠してもらいたいもんだと。


    


「雨のニューオリンズ」
The Property Is Condemned

原作はアメリカ文学の有名どころ、テネシー・ウィリアムズの一幕物の戯曲「財産没収」。
コティさんの文学映画シリーズもいよいよ来ましたよテネシーウィリアムズまでw

テネシー・ウィリアムズといえば、
ガラスで動物園作ってみたりトタン屋根にネコ置いてみたり、
欲望だけで電車走らせてみたりと、それはまあかなり強力な御仁な訳だけど、
今回のこれもかなり強力、ってか強烈なお話でございましたwww
ただね、どこかで読んだのだけど、本人自身はこの映画化作品に対してかな^り不満だったようで、
俺のクレジット外してくんない?(怒)とまで言ったとか言わないとか。
確かに冒頭、Suggested by one play of Tennessee Williamsってな感じで書かれていたけどさ。
もしもこれが本当だとしたら、原作者の方が正しいのかなと私は思ったんだけどね。

巷じゃ相当評判のいい、今に例えるとちょっとゼタ姐似のナタリー・ウッドが私は全くダメだった。
こないだの「できごと」でも言ったけど、どうも60年代の肉食度200%みたいな女子が私は苦手だ。
今回もレッドフォード演じる調査員の正体も解らないうちから一目見るなりあのハイエナのような目w
狙った獲物は外さない的な、ハブとマングースの戦いさえ思わせるような攻撃性に辟易。
いや、ゼタ姐みたいにそのキャラ全開ならいいんだけどw、この時代のって大体ネコ被ってるじゃん?
全くこの辺は好みの問題なので仕方がないのだけど。ゴメンね、お好きな人。許してね。
キレイな人だとは当然思うけど、上も下も谷間バッチリ確認オッケーなドレスとか見ちゃうと萎える。

ではレッドフォードがいいかって言うとそうでもなくて(暴言)、おいおいあのタイミングで惚れるかよ、
みたいなね、ほら、よくあるじゃない昔の映画って的な展開に、これも辟易(苦笑。許してー。
そう言えば昔、欲望で電車走るヤツ見たことあるんだけど、あん時も何だか食傷気味だったなー。
きっとあわないのよねー。うーん。「雨の」は監督2作目のシドニー・ポラックだから期待してたんだが。

じゃあ何処が良かったんだって言われると、それが返事に困らないのよw
まずは妹ね。彼女がとても良かった。まだ少女で、しかも美人じゃないところも実にリアルでね。
姉を慕い姉に憧れる、無邪気で正義感の強い、まるで少年のようでもある彼女の姿が沁みる。
レッドフォードとのやり取りも、私は姉=ウッドよりずっと好感が持てた。この辺は上手いよこの映画。

それとね、何より良かったのがあの最大の悪役おっかさんよwww
おっかさんの強烈なキャラがあってこそこの映画の悲劇性が高まるのだけど、それ以上に印象的。
私みたいなアンチウッド派は思う訳よ、お前純粋なフリしてやるこたやってるだろって。
すると、娘を年増男に貢いで金づるにしようとする因業この上なき強欲おっかさんの台詞が白眉。

If there's one thing I loathe, it's that innocent virgin look you put on your face!
「酷く不快だわ。自分だけ潔癖な顔をして!」

うーん、まさに私が言いたいのもそこ!と思わず膝を打ってしまったw やぱし映画は悪役だねえ。
ま、原作読んでないんで想像つかないけど、もしこれにテネシーが文句こいたんであれば、
ある意味それは本心だったんじゃなかろうかとちょっと思ったりする。

何よりも美しかった自慢の姉さんは
私と
思い出を置き去りにして

*****


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