つづきです・・・・
シンちゃんとオイラはイスにドカッと座って、話が始まった・・・
シンちゃん『それで、お宅さんが、ケツ持ってくれるのかね?
金は今日返してくれるんだろうね?』
松波『はあ?何言ってるんだ。
なんで、こっちが金を返すんだよ
終わった事に首突っ込んで来て
ゴチャゴチャ言うんじゃね~よ』
松波の態度が気に入らなかったので
オイラ『おい!おっさん!
口の利き方に気をつけろよ!コラ!』
オイラは机の下から松波の足に思い切りケリを入れた。
松波『なんだ!テメ~は関係ないだろう!
関係ないのに出てくるんじゃね~よ!』
松波の連れてきた若い奴は、場慣れしていない様で、
ビビッてしまって、
こぼれたコーヒーを、おしぼりで拭いている。
シンちゃん『最初に関係ないのに出てきてるのは、
お宅さんの方だろう!
それに、先に首を突っ込んできて
ゴチャゴチャ言ってるのも
お宅さんの方じゃないか。』
シンちゃんは冷静に淡々と話す
松波『なんでだよ!とにかく、金は返す気はねえよ。
こっちだって看板持ちだから、引く気はないから。
だいたい、お前ら、どこの者なんだよ?ああ?』
シンちゃんは待ってましたと言う感じで
黙って名刺を机に出した。
シンちゃんが名刺を出したということは
組織としてケンカを買うと言うことだ。
シンちゃん『こちらが看板出しちゃったから、
もう今後会う事も、お宅さんと話しをするのも
今日が最後だからね。』
松波はシンちゃんの名刺を見ながら
松波『ふ~ん・・・・知らね~な』
本当は松波が知らない訳がなかった。
オジキはこの近県では名前が通っていた
松波の組織からは、揉め事を起こすなと通達されていたはずだ。
松波は顔を真っ赤にしていた。
かなり、悔しかったのか、恥ずかしかったのか・・・
シンちゃん『じゃあ、いいね?
金返したいなら今のうちだけど・・・』
シンちゃんは最後のチャンスを与えたつもりだろうが
それでは、オイラに1円も金が入ってこないので
少し怒らせてやろうと思い・・・
オイラ『おっさん、大丈夫か?
シンちゃんの金返した後は
こっちの見舞金も出さなきゃなんね~ぞ
大変だな~~
いい金融屋紹介してやろうか?』
松波はオイラの一言で腹を決めたのか
松波『おい、若造!なめるなよ!』
シンちゃん『ぐっちゃん、行こうか・・・・・』
話は10分で終わった
車の中で・・・
シンちゃん『ぐっちゃんが、蹴りを入れた時点で
話が終わったね・・・・
はあ~~オジキに何て言おう・・・』
オイラ『え~~っ。オイラ?
シンちゃんオイラに責任転嫁してるよ~~
オジキには、そのまま、正直に言わないと・・・
オジキに嘘はつけないでしょ・・・』
シンちゃんは松波とケンカする事より
オジキに 叱られる事の方が重大な事の様だった。
そのまま、車をぶっ飛ばして、オジキの事務所へ向かった。
駐車場にオジキの車があった。
いつもは絶対にこの時間には居ない筈なのだが・・・
事務所に2人で入る・・・
オジキはゴルフコンペで優勝して
それを、誰かに話したくて事務所に立ち寄っていた。
かなり上機嫌だった・・・
余計に話を切り出しにくい状況だ。
さらにシンちゃんがオジキをヨイショするもんだから
オジキは、なんで当番でもないのに
2人が事務所に来たのかさえ聞いてこない
それ所か、いい話相手が来たくらいな感じだ
オジキ『よし!飲みに行くぞ~』
まずい・・・・
ケンカが始まっているのに
それを知らずに、オジキに外出させる訳にはいかない
しかも、的にかけられているかもしれない2人と一緒だ
シンちゃんにそれとなく
早く言え と合図を送るが
シンちゃんは切り出せない・・・・
しょうがないので
オイラ『オジキ・・・話があるんですが・・・』
オジキ『はあ?話があるのはシンの方じゃね~のか?』
驚いた・・・・さすがだ。
業界では 虎の目の男 と言われているほどの人物だ
全てお見通しだった。
この時のオジキの顔は今でも脳裏に焼きついている。
オジキ『シン・・・お前何年俺といるんだよ・・・』
シンちゃん『すみません・・・・』
オジキ『ぐっちゃんは外してくれ・・・・で?何だ?』
オイラは外に出て公衆電話からヨシノリに電話して
今日の出来事を話した。
ヨシノリ『そうか・・・・しばらくは・・・敵だな・・・』
オイラ『そうだな・・・・・』
本当はヨシノリをコチラ側に引き抜きたかったが
ヨシノリもこの業界にいる以上
筋の通らないことは、しないだろう。
ヨシノリの『敵だな』の一言で
業界の掟と厳しさを思い出した気がした。
事務所の外でたばこを吸っていると
シンちゃんが呼びにきて、事務所に入った
オジキは、何処かへ電話を掛けていた
つづく・・・・