つづき
東北自動車道に乗った。
渋滞もなく、順調に飛ばした。。。
夜中はデカイトラックが多い
追い越したり、左の車線に避けたり。。。
結構走ったつもりだったが
まだ看板に山形の文字は出てこない
さらにスピードをあげて走る。。
が、
車が車だけにF1のようにはいかない。。
車両は、パジェロ(特殊なバスの小さい版といったところだ)
アクセルは床に穴があくくらい踏み込んでいた。
郡山を過ぎたあたりから
雪がチラついてきた
まずい。。。チェーンなんてつける暇がない。。
4WDだしいけるだろう。。。
この時はそんな、不安要素ではなかった。
雪の為、トラックの走行がノロノロだ
後から煽っても、パッシングしても前が詰っているので
トラックも中々左へ避けない。。
まいった。。。。60~70kmでノロノロ状態である。
ここで、奥の手を使った。
この車には
何故か、パトカーの上についている赤色灯がついている。。。
何故か、大きいスピーカーもついている。。。
何故か、サイレンはついていない。。
迷わず、赤色灯のスイッチを入れる。。
トラック達が左車線に避けはじめた。。。
追い越すたびに
『ごめんなさい。。。』
と謝りながら走った。。。
やっと、初めての『山形自動車道』の看板が
見えた。やっとだ。
ホッとした頃に
雪が強くなり始めた。
吹雪だ
前がまったく見えないくらいの。。
トラックが雪を巻き上げながら走っている。
白い煙のような雪。。。
スピードの感覚がまったく無い状態になった。。
右カーブなのか左カーブなのかも見えない。
前を走る車のテールランプが頼りだ。
そして、突然左の車線からトレーラーが
ガバーッと右車線に。。。。
ブレーキを思い切り踏んじまった。。。
ハンドルも反射的にどちらかへ、きったと思う。。
車は、横すべりのような状態で左の車線からさらに左へ
真っ暗だったので何かにぶつかるとかは全く分からない。
ただ、雪が舞っているのだけしか見えない。。
自分が回っているのかどうなのかも。。
死ぬ間際に過去の記憶が
走馬灯のように見えると聞いたことがあるが
そんなの、見えなかった。
何回かくるくる回ったのだと思う。。
幸いにも車はどこにもぶつからず、とまった。
後続からも車はいなかった。
左車線の先は、道路公団か何かの建物の
入口で安全地帯のような場所だった。
しばらく放心状態だったが、
助手席の紙袋から飛び出した
金メダルが箱から半分飛び出していた。
まるで、急げと言っているようだった。
それを見て何事もなかったように車を出した。
雪も降ったり止んだりになっていた
この後は嘘のように順調に走った。
そして、山形自動車道へ乗った。。。
もうすぐだ。。。
かなり走ったのを覚えている。
山形自動車道は宮城県から延びている。
それを知ったのは、1年以上経ってからだ。
その時は山形県に入ったと思っていた。
そして、ついに
『山形蔵王』の文字が。。
高速を降りた。
財布の中の金
ギリギリで高速料金を払った。。。
財布には10円玉と5円玉が数枚残っていた。
つづく
次回
完結