新データセンター設備投資のためのエクイティファイナンスについて | 藤原洋のコラム

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~第三者割当と新株予約権及び無担保社債の背景と内容~

 

 当社が去る2019年4月5日に公表しました『第三者割当による新株式、行使価額修正条項付第10回新株予約権及び無担保社債(私募債)の発行』について、その背景と内容について、私なりに述べさせて頂きます。

 

●背景

 20世紀末、当時、日本初の専業インターネット・データセンター運営会社設立を模索していた私は、同サービスで先行する米国企業との合弁機会を探っていました。そこへ当時ソフトバンク株式会社の孫正義社長からの提案により、インターネット時代を先取りすべく、2000年2月に米アジアグローバルクロッシング社(米グローバルクロッシング社と米マイクロソフト社とソフトバンク株式会社〔以降ソフトバンク〕の合弁会社)と株式会社インターネット総合研究所(以降「IRI」)の合弁会社としてグローバルセンタージャパン株式会社が設立されました。その後、米国ドットコムバブルの崩壊で、当社は、米国資本ではなく、IRIを筆頭株主とし、ソフトバンクとの合弁会社として設立、2002年に株式会社ブロードバンドタワー(当社)へと社名変更し、ソフトバンクグループのヤフー株式会社(以降ヤフー)を主要顧客とするインターネット・データセンター事業を中心に成長してまいりました。2005年8月の株式上場後は、資本構成としてIRIを筆頭株主とし、ヤフーおよび主に個人投資家の方々からの構成となっております。

 21世紀に入って約20年が経過し、全産業のデジタル化、すなわち、デジタルトランスフォーメーション(DX)が進行しています。これは、ヤフーをはじめとするインターネット企業ではなく、機械、建設、化学、エネルギー関連企業の業務でインターネットをフル利活用する新たな時代を迎えていることを意味しています。また、モバイル通信インフラは、20世紀末の1G(第1世代)、2G、そして21世紀に入って3G、4Gへと連続的進化を遂げてきました。しかしながら、間もなく開始される5Gは、人間が使うPC、携帯電話、スマートフォンだけではなく、コネクテッドカーをはじめとするIoT(モノのインターネット)のためのインフラとして期待されています。このような新たなデジタル変革時代の到来に対応すべく、当社は、業界では、いち早く2018年8月に東京都千代田区大手町に開設した『5Gデータセンター』である新大手町データセンター(以下、新大手町サイト)の構築と運用に乗り出しました(写真1参照)。

 また、IT関連メディア事業を展開する株式会社インプレス(東証一部上場)が、デジタルトランスフォーメーション(DX)の先駆的な取り組みや、その実現を支えるIoT、AIといった分野の製品/サービスを表彰する『Impress DX Awards 2018』の受賞企業を決定し、2019年1月31日に授賞式および表彰セレモニーの開催がなされました。ここに、当社が、IoT/AI時代を支える5Gデータセンターとして新設した新大手町サイトが、IoTプラットフォーム部門で、NEC、KDDI/日立製作所と共に表彰されました(写真2、写真3参照)。

 当社は、このような背景の下、デジタルトランスフォーメションを推進する企業に限定して中長期的視野に立った営業展開を行ってきました。しかしながら、三大キャリアのIX(インターネット・エクスチェンジ:インターネットトラフィックの交換拠点)が集積する大手町という立地条件の良さからデジタルトランスフォーメションの推進企業からの受注が、前倒しで集中しているのが現状です。

 このような状況に鑑み、後半部分の設備投資と工事を早急に完了するために、このたびの設備投資の資金は、コミットメントラインによる銀行融資ではなく、エクイティファイナンスによる資金調達を行うべきタイミングであると判断しました。

 

●エクイティファイナンスの内容

 当社は、2019年4月5日付で公表しましたとおり、マッコーリー・バンク・リミテッド(以下「マッコーリ―」)を割当先とする、総額約25億円の第三者割当による新株式、および新株予約権及び無担保社債(私募債)の発行を行うことを決議いたしました。複数の国内外の提案の中から、今回、マッコーリ―からの提案を基本とするエクイティファイナンスを急遽行うこととしました。

選定等、その5つの理由を、私なりに以下に要約します。

①マッコーリーは、オーストラリア資本であり、資源開発投資など長期的視点に立ったユニークな投資銀行であること。

②4月22日時点で約10億円の資金調達が完了すること。

③当社の売買代金は、高水準で推移しており、おそらく、新株予約権行使は、比較的短期間で終了するのではないかとみていること。

④決議前日の4月4日の終値335円を基準とした9%ディスカウントの304.85円の固定価格第三者割当増資で、3.5億円をコミットしていること。

⑤新株予約権については、株価下落局面時には、当社からの停止条項がついていること。

 

●おわりに

 以上に述べた背景とエクイティファイナンスは、5G時代をリードする新たなインターネット・データセンター企業として、当社の第二成長期を始動するための有利子負債と自己資本のバランスに基づく資金調達であることをお伝えしたいと思います。

 

写真1.ブロードバンドタワーの新大手町データセンターの概要

 

写真2.インプレス志度昌宏DIGITAL X編集長から表彰楯を授与されました

 

写真3.インプレスから受賞した表彰楯

 

2019年4月11日
代表取締役会長兼社長CEO
藤原 洋

 

 

 

 

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