ザ・ブラック・キーズ:豪華ゲストとのコラボもあるで
オハイオ州アクロン出身の2人組、ザ・ブラック・キーズが2年ぶり12枚目のアルバムを発表しました。ローファイなサウンドで10年代から好調なセールスを記録してきた彼ら。今回も痛快なアルバムを届けてくれました。
Ohio Players / The Black Keys
24年発表
70年代のファンク・バンドとは違います。
なんでボウリングなのか、良くわかりません。
ヴォーカル&ギターのダン・オーバックとドラムスのパトリック・カーニーからなるユニット。ベースやキーボードのサポート・メンバーを中心に、前作ではZZトップのビリー・ギボンズが1曲だけ客演してましたが、今回は複数の曲にベックやノエル・ギャラガーが曲作りも含めて参加しています。
そのサウンドは、80年代や90年代の骨太ロック・サウンドを思わせるもので、個人的にはこれまでのアルバムに増して、耳を惹くものでありました。
【収録曲】
① This Is Nowhere
② Don't Let Me Go
③ Beautiful People (Stay High)
④ On the Game
⑤ Only Love Mattes
⑥ Candy Amd Heer Friends
⑦ I Forgot to Be Your Lover
⑧ Please Me (Till I'm Satisfied)
⑨ You'll Pay
⑩ Paper Crown
⑪ Live Till I Die
⑫ Read Em And Weep
⑬ Fever Tree
⑭ Every Time You Leave
何曲もご紹介したい曲はありますが、5曲だけご紹介します。
アルバムのオープニング・ナンバー、①"This Is Nowhere"。妖しげなベースのリフに導かれてタイトなリズムでミドルテンポで迫ってくるナンバー。サビの部分の音処理に80年代的なモノを感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=dOWCvDzdxHU
アルバムから最初のシングルとして1月に発表された③"Beautiful People (Stay High)"。以前、黒人のおっさんがひたすら踊ってるPVを創ったことがありましたが、今回のこの曲のPVはその拡大版。たくさんの普通の人が、踊ったり、エア・キーボードをしたりするものです。ご覧下さい。
ギャラガーが曲づくりにも加わり、ギターでも参加している④"On the Game"は、当然ながらブリット・ポップのテイストを感じます。サビの部分は懐かしさすら感じさせます。
https://www.youtube.com/watch?v=U2xh4-Swzp8
⑦"I Forgot to Be Your Lover"はメンフィスのソウル・シンガー、ウィリアム・ベルが68年に発表した、ベル自身とブッカー・T・ジョーンズの手によるナンバー。頭の歌詞は"Have I told you lately..."と始まるので、最初、ヴァン・モリソンか!と思いました。
https://www.youtube.com/watch?v=EV6RnQOPTN4
ベックがラッパーのジューシー・Jとともにフィーチャリングされている⑩"Paper Crown"では、オルガンとギターもベックが担当。ヒップホップとロックの融合っぽいサウンドです。
https://www.youtube.com/watch?v=CR2zQmFBwZE
ストレートなロックをベースに、古今の様々なサウンドを取り入れながら、統一感を保っている、20年代ロックの1つの形を示したとも言えましょう。