芹沢光治良先生の作品を再読して、しばらく経ちますが
今回は、戦後について。
一冊の本があります。
「祈願」昭和22年発行
昭和22年といえば、日本は、まだ焼け野原です。
昭和20年8月、敗戦。
しかし、戦争が終わって、すでに、文化が復活していました。
たくさんの本が出版されました。
粗末な紙。再生紙。
名もない出版社から、ゾクゾクと名作、新作が発売されました。
原稿料も印税も払われなかったと、いいます。
しかし、文化の復活。あえて、甘受したと芹沢先生は回顧しておられます。
「戦争から還った、若者が、やってきて、先生の本を出したい」と熱心に語ると
、一生懸命に書いた、と。