前回は透かし剪定について書きました。
今回は透かし剪定をもっと深く説明しようと思います。
師匠から「透かし剪定ではイロハモミジ、糸ヒバを上手く透かせる様になったら一人前や!」と言われました。
その頃は出来るさ!と思っていました。
しかし植木屋を初めて10年近くたった現在、
今でもイロハモミジの透かし剪定の難しさに悩みます。
理由を挙げると、
・強く切れば爆発したように伸びる。
・大透かし、中透かしを一歩間違えれば樹形が乱れる。
・小透かしばかり一生懸命やってもより良い樹形に仕上がらない。
・少しでも気を抜くと気づいたときには切りすぎている。もしくは少し枝を残しすぎている。
・葉っぱを一枚一枚重ならないように意識するのが難しい。
まずはこちらを見てください。
これが私が求めるイロハモミジの見本です。
まずは枝ぶりですが、
主幹から伸びている大枝→次に分岐している中枝→その先で分岐している細かい小枝。
枝の気勢、流れがスムーズに流れている。
そんでもって葉っぱのついている小枝が沢山密になっていることによって毎年徒長枝が出ない。
ということは剪定の手間もかからない。
そして風に揺さぶられた時の柔らかさ。
公園という壮大な場所だから出来る本物の自然樹形です。
それをお庭で完璧に再現できるよう研究しております。