45.一人しか子どもをつくらないなら、子どもをつくるな
一人っ子の家庭が非常にふえている。わたくしは、子どもを一人しかつくらないなら、
むしろ、まったくつくらないほうが、なにより子どものためによいと思う。
画一化された生活様式のなかで、各家庭に自動車一台、子ども一人というのは、
子どもそのものの意味が、親にとって自動車なみの、
せいぜいペットの意味しか持たないような気がしてならない。
もちろん親は一人っ子であるがゆえに、いっそう愛情を感じているのではあろうが、
しかし、子に対する愛情を、ほんとうに子どものためになる形で注ごうとするならば、
一人っ子になんとしても、きょうだいを与えなくてはならない。
親が、子どもにきょうだいを与えぬことは、
一人も子どもをつくらないと同じほどの、人間としての怠慢、義務不履行といえる。
きょうだいというものは、親が決して与えることができぬものを、
互いに与え合うということを、親は知らなくてはならない。
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