菅・仙谷攻撃 小沢のカードは「大島」

文藝春秋 10月12日(火)12時12分配信

 今後の「ねじれ国会」での政局を読み解くヒントは、九日に断行された自民党の役員人事の中にある。自民党の新役員は二層構造だ。総裁・谷垣禎一と谷垣が「ポスト谷垣候補」と指名した幹事長・石原伸晃、政調会長・石破茂、総務会長・小池百合子という五十代トリオが表の顔。そして幹事長から副総裁に横滑りした大島理森が裏の顔だ。

 今、仙谷や幹事長・岡田克也らは、一九九八年秋の「金融国会」をモデルにした国会運営を考えている。この時もねじれ国会だったが自民党が野党・民主党案を丸呑みし、金融危機は回避された。

 石原は金融国会の現場で奔走した元祖政策新人類。民主党側のカウンターパートは仙谷や枝野だった。政調会長代理として仙谷らに指示したのが岡田だ。さらに言えば仙谷は谷垣と東大法学部の同期生で隣のクラスだった。仙谷らはこのパイプを利用して、自民党との連携を働きかけていくことになる。「政界工作は小沢」という従来の定説を覆すためにも、小沢色を徹底排除して自民党らとの協議に臨む。石破と小池が、かつて小沢と政治行動を共にし、その後袂(たもと)を分かった「反小沢」であることも都合がいい。

 部分連合というと、みんなの党や公明党が対象という印象が強いが、民主、自民両党が「九八年の同窓会」のような顔触れになってから二大政党の話し合いを重視する機運が出始めている。

■ねじれ国会のねじれた構図

 一方、小沢の視界には大島がいる。小沢にとってねじれ国会での成功例は、金融国会ではない。一九八九年の参院選で自民党が参院過半数割れした後の国会対応だ。自民党幹事長だった小沢は公明党や民社党と連携して苦境を乗り切った自負がある。そして大島は政府側の窓口の官房副長官だった。当時は小沢が連日大島をしかりつけていたが、その時の信頼関係は、今も残る。

 八月のある日。小沢と大島は偶然顔を合わせた。大島が「小沢先生の教え通りに参院選を戦ったら、勝つことができました」と声をかけると、小沢は「そうだよなあ」と相好を崩した。脱小沢路線で参院選を負けた枝野らを腹立たしく思っている小沢にとって「小沢流で勝った」という話は痛快だった。

 大島は小沢側近を自認する民主党副代表・山岡賢次とのホットラインがある。今も携帯電話で連絡を取り合う。例えば代表選の前にはこんな調子だった。

「(小沢は代表選に)出るのか」

「出る」

「勝てるのか」

「勝つ。国会議員票では間違いなく四十人以上の差で圧勝だ」

「ホントか」

「俺がうそをついたことがあるかい」

 二人は長い間、国対委員長として連日のように会っていた。だましたことも、だまされたこともあったが気脈は通じている。このパイプは小沢にも、そして大島にも貴重な武器となる。副総裁というポストは「棚上げ」と受け止められることが多いが、かつて金丸信がこのポストに就いた時は、文字通り最高権力者だった。大島は老けてみえるが六十四歳。まだ枯れてはいない。

 十月一日に召集された臨時国会で大島は執行部に「尖閣諸島の問題、政治とカネ、徹底的に民主党を攻撃しろ」と発破をかけている。小沢が新党をつくるにせよ、党内で復権を窺うにせよ、まずは菅執行部を弱体化させる必要がある。大島の戦術は、小沢にも異存はない。

 仙谷らが十二年前の「ねじれ」の人脈を使って政権を安定させようとし、小沢は二十年前の「ねじれ」の人脈で政権を揺さぶろうとする。仙谷・谷垣VS小沢・大島という「ねじれた構図」である。

 秋以降の政局では他の野党の存在も重要になる。菅は九月二十六日、公明党の支持母体・創価学会の名誉会長・池田大作が設立した東京富士美術館を見学。美術館に連絡が入ったのは当日という“電撃訪問”は公明党支持者たちへの秋波と受け止めるのが自然だろう。みんなの党は参院での議席数「11」を背景に政局の主導権を握ろうとしている。たちあがれ日本はもともと政界再編を目指して結党された。小沢と親しい共同代表の与謝野馨らは政局の混乱を好機とみて様々な仕掛けをしてくるだろう。ただ、これらの合従連衡は民主党内の二大勢力の主導権争い、言い換えれば小沢VS仙谷の最終戦争の行方によって大きく変わる。

 小沢は党を割るか。代表選が終わった十四日、若手議員から「二百人で新党ですか」と聞かれた小沢は「危険思想だな」と笑って逃げた。離党を決めてはいないが、排除もしないというのが正確なところだろう。ただ、はっきり言えることは「小選挙区制が定着した現在は本格的な新党結成は難しい」という俗説は、小沢に限っては当たらないということだ。

 今、民主党衆院議員の中には「げたの下」といわれる議員がいる。小選挙区で負けて比例復活した議員よりも、さらに順位の低い議員たちだ。彼らは、圧勝した昨年の衆院選ではバッジをつけたが次に公認されて当選する可能性は低い。それなら「小沢新党」で小沢個人票の恩恵を受けて当選を狙う方が合理的だ。こうした新党待望組は党内で二十人程度いると言われる。「小沢私党」的色彩の強かった自由党の実績から計算すると小沢個人票で二十程度の比例議席を獲得可能だ。これにコアな小沢側近たちを加えれば五十人規模の塊ができる。二百人の「仲間」からは相当目減りするが再編の核を目指すには十分な数だ。

 菅を支える財務相・野田佳彦、政調会長・玄葉光一郎、枝野ら「七奉行」も、小沢が党を出ることをむしろ歓迎している。関係修復は不可能と見切っているのに加え、小沢がいない方が野党との連携協議がやりやすいという判断もある。

「出て壊し 戻って壊す 小沢流」

 この川柳は、九八年十一月、小沢自由党が自民党と連立を組むことが決まったときに菅が詠んだものだ。

 十二年前も今も菅の肩書は民主党代表だ。ただ十二年前は、小沢の「壊し屋」ぶりを傍観できたが、今回は自分の命運にも直結する。 (文中敬称略)

(文藝春秋2010年11月号「赤坂太郎」より)
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新助っ人ザラテ「虎のチャプマン」へ

デイリースポーツ 10月31日(日)9時18分配信

 
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 直球の握りを笑顔で披露するザラテ=ホテルメトロポリタン高崎(撮影・棚橋慶太)
 阪神が育成枠で契約するロバート・ザラテ投手(23)=BCリーグ群馬=が30日、群馬県高崎市内のホテルで入団会見を行った。背番号は「116」。最速154キロの直球から「群馬のチャプマン」と呼ばれた左腕は、160キロを記録することを宣言。自慢の快速球に変化球を交えた投球術で、巨人の「ラミレス斬り」も誓った。会見後には関西に移動し、31日からは鳴尾浜で練習する予定。底知れぬ存在能力を、阪神で開花させる。
  ◇  ◇
 シルバーの眼鏡と両耳のピアスが、フラッシュに照らされ怪しげに光る。自信に満ちた表情が底知れぬ力を感じさせる。漂わせる大化けの予感。そこにザラテの力強い言葉が重なり、無限大の可能性が膨らみだした。
 「ベネズエラにいた時に153キロ投げた。1年間きっちりトレーニングすれば155キロよりも出せる。(160キロは)不可能はありません。全部、可能です」
 堂々の160キロ宣言は、夢物語ではない。7月中旬の来日当初は最速144キロだったが、日本で体幹トレーニングなどに励んだ結果、今月に154キロを記録。わずか3カ月での劇的な成長が自信の源だ。球速だけでなく、基本のスリークオーターに加えて、状況に応じて横手や下手に腕の位置を変化させる技もある。
 群馬では、球速の速い左腕ということで「群馬のチャプマン」と呼ばれた。「とてもそのあだ名を気に入っている。チャプマンはラテンの人で、人に愛されている人だから」とニヤリ。本家はキューバ出身の最速169キロ左腕。快速球という共通点があるが、武器はそれだけではない。
 BCリーグではほぼ直球だけを投げたが、阪神では7色の球種で勝負する。持ち球は直球、スライダー、カットボール、シンカー、チェンジアップ、シュート、フォーク。さらに左手だけで7つのボールを握れるという、大きく柔らかな手がその支えだ。柔と剛の技。料理する相手はまず宿敵の4番に定めた。
 来日当初、同じベネズエラ出身の巨人・ラミレスから電話を受けた。「日本ほど良い野球ができるところはないと話されました。日本だけが一番良い野球ができると頭に叩き込むようにと」。助言に感謝しているが伝統の一戦での対戦は別だ。
 「仕事をする時は勝負なので友情は全く関係ありません。(目標は)トップに行くこと。NPBのトップ」ときっぱり。芽生え始めた虎のDNA。支配下登録されれば、守護神・藤川につなぐ役割を担う可能性が高い。「虎のチャプマン」が猛虎の救世主となる。

先行きに下押しリスク=景気判断は3期ぶり据え置き―財務局長会議

時事通信 10月29日(金)15時33分配信

 財務省は29日、全国財務局長会議を開き、各地域の7~9月期の経済情勢について報告を受けた。猛暑効果による個人消費の底上げもあったが、雇用情勢は依然として厳しく、全11地域のうち、沖縄を除く10地域で景気判断を据え置いた。これを踏まえ、全国の総括判断についても「厳しい状況にあるものの、緩やかながら引き続き持ち直してきている」と3期ぶりに据え置いた。
 ただ、急激な円高進行や海外経済の減速懸念から、「このところ生産の伸びは鈍化してきている。先行きについて、景気の下押しリスクが強まっている」との文言も新たに加えた。
 総括判断では、これまで景気の先行きについて言及してこなかった。しかし、各地域からは、エコカー購入補助終了による政策効果の減退やデフレの深刻化など先行きへの懸念材料が報告され、異例の表明となった。 

高城氏「偽モノ注意!」新潮報道を全面否定

デイリースポーツ 10月30日(土)9時31分配信

 失跡騒動の渦中にある女優の沢尻エリカ(24)の夫で、マルチクリエーターの高城剛氏(46)が週刊新潮の取材に、沢尻と話し合ったことを認めた報道について、高城氏は29日、自身のブログで「(インタビューの相手は)僕の偽モノ」と内容を全面的に否定した。週刊新潮側は報道内容の正当性を主張しており、両者の言い分は真っ向から対立。騒動に、また新たな紛争が加わった。
  ◇  ◇
 高城氏は沢尻から一方的に突き付けられた離婚問題について、4月30日に自身のブログで、今後一切のコメントをしないことを宣言していた。自らのコメントを入れてブログを更新したのは約5カ月ぶり。「偽モノ注意!」のタイトルで、以下のように週刊誌の報道内容を否定した。
 「最近、僕の偽モノがあちこちに現れるそうです。今週の週刊新潮にも僕のインタビューが載っておりますが、インタビューを受けた事実は、一切ありません。正しい報道を心がけていただきたいと常々思っております。良識ある皆様は、邪心を持った一部メディアの思惑に、何卒ご注意くださいませ。」
 ニセモノを強調するためなのか、ブログにはスポーツブランド「アディダス」のパロディー商品で、魚のアジがロゴに入ったTシャツ「アジデス」の写真も一緒に掲載していた。
 週刊新潮は28日発売の最新号で、高城氏は沢尻とスペイン・マドリードにある沢尻の個人事務所で会い、「お互いに納得ができたところで合意した」との高城氏のコメントを掲載。高城氏は近く、沢尻が“重大発表”をするとの予告も行っていたのだが…。
 デイリースポーツの取材に、週刊新潮編集部は「高城剛氏が指定した代理人を通じて取材しています」と答え、記事が間接的なインタビューだったことを暗に認めているが、記事の正当性については譲らない構えだ。
『アナザースカイ』(英称:another sky)は、日本テレビ系列(NNN加盟局)で毎週金曜日の23:00 - 23:30(JST)に放送されているバラエティ番組・紀行番組である(字幕放送)。2008年10月10日から放送開始。ハイビジョン制作。番組開始当初から地上アナログ放送ではレターボックス形式で放送。

立ち読み 当然の権利? 発売翌日に古本化/犯罪抑止の期待も
産経新聞 10月30日(土)7時56分配信


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悪質化するコンビニの立ち読み。取り締まるルールはなく、店員の声かけや張り紙で対応している=東京都内(写真:産経新聞)
 コンビニエンスストアでの本の立ち読みが常態化し、悪質さを増している。主に若者系の雑誌が読み荒らされ、発売日の翌日には“古本”同然、売り物にならなくなるケースも少なくない。立ち読みを規制するルールはなく、長時間に及ぶ悪質な客に対しては店員が声をかけるなど個別に対応している。一部の若者の中には立ち読みを「当然の権利」と思う意識があり、両者のギャップは埋まらない。(日出間和貴)

【グラフでみる】何を目的にコンビニに行くか

 ◆ひもで縛れば20%増

 ジャーナリストの鷲巣力(わしず・つとむ)さんが女子大生を対象に行った「若者のコンビニ観」に関するアンケート調査によると、コンビニに行く目的で立ち読みは買い物に次いで多かった。好きなコミック(単行本)は買っても、漫画雑誌は買わないという若者が増加。立ち読みはモノを買わない若者の象徴的な光景といえそうだ。

 『コンビニのレジから見た日本人』(商業界)の著者で、東京都下に4店舗のコンビニを構える竹内稔さんも立ち読みに頭を痛めてきた一人だ。雑誌の付録のDVDを抜き取られた経験は数多く、長時間にわたる“座り読み”をする悪質な若者と対峙(たいじ)してきた。業を煮やし、漫画雑誌や週刊誌にビニールのひもで縛るなどの対策を講じたところ、皮肉なことに売り上げが約2割伸びたという。

 「だれだって手あかで汚れた商品には購買意欲がわかない。そもそも、漫画系の雑誌を立ち読みする人は最初から買う気なんてない。言葉は悪いですが、長時間の立ち読みは万引と変わらない行為です」と語気を強める。

 当然のことながら立ち読みは店側に1円の利益ももたらさない。商品にダメージを及ぼし売れるはずの商品を売れなくしてしまう恐れもある。

 ◆「無人になるより良い」

 一方、業界団体の「日本フランチャイズチェーン協会」はコンビニの立ち読みを半ば容認し、現在のところルールづくりに向けた動きはない。

 協会は「夜間、店内が無人に近い状態になるよりは、(立ち読み客とはいえ)人目にさらされていることで犯罪抑止につながる」と説明する。また、立ち読み客が新たな客を誘引する「呼び水」効果に期待する経営側の事情も見え隠れする。

 最近、インターネット上には「無料立ち読みサイト」が登場し、多くのジャンルで雑誌の中身が“立ち読み”できる環境が整備されている。また、一部の大手書店ではフロアごとにイスやテーブル付きの「読書空間」を提供。コンビニでの立ち読みが当然の権利として主張されてきた背景には「読者寄りのスタンスが影響している」と指摘する声もある。

 コンビニの「セーフティーステーション」としての役割が高まり、防犯上の観点から女性や子供の駆け込みへの対応を掲げる店舗が広がる中、社会的要求に対応しきれないオーナーも出てきているという。

 竹内さんは「コンビニへの期待感が増し、もはやオーナーの使命感だけではどうにもならない。公衆道徳や最低限の購買マナーについて義務教育の段階で教えていかないと、コンビニの現場はさらに混乱するのではないか」と苦言を呈した。

 ■オーナー9割「無料サービスに困惑も」

 野村総合研究所が行った「コンビニエンスストアの社会的役割に関するオーナーアンケート」(平成21年)によると、無料サービスの提供で「困ったことがある」と答えたオーナーは9割に達した。困った内容は、(1)ごみの持ち込み(2)トイレの利用マナーの悪さ(3)長時間、店の駐車場を利用する-の順だった。

 トイレの利用マナーの悪化は社会問題化し、トイレットペーパーなどでいたずらされるケースが少なくない。コンビニのトイレが公衆便所代わりに当然のように利用されることも多く、「そうであれば、コンビニのトイレの管理は行政が行うべきだ」というオーナーの訴えも出ている。

 阪神で首位打者にもなった天才打者。戦力外通告からはい上がり、新天地で挑む日本シリーズへの意気込みを語ってもらいました。

    ◇

〈アサヒ・コム拡大版〉

 武内 クライマックスシリーズ最終ステージ第4戦で、先制本塁打を放ちました。

 今岡 まぐれです。まじで。

 武内 あのとき、打席に立ったときの気持ちは。

 今岡 その前の試合ですかね。6回2死一、二塁から代打でセンターフライを打ったんです。フルカウントからのボール球を。その悔しさが残ってた。何とかそれを帳消しにする活躍をしたいなと思って、練習からやってました。今年は2軍でも結構試合に出たんですけど、本塁打はゼロ。まぐれですね。

 武内 今までも、たくさんインタビューを受けてらっしゃると思うんですけど。

 今岡 まあ、阪神タイガースはご存じの通り、マスコミがすごいんで。そういった意味では、他のロッテの選手よりも受けてるかも分からないですね。

●野球にワクワク 

 武内 阪神からロッテに変わって、心境は違いますか。

 今岡 一言で言えば、すごく楽しい。この年になって野球が楽しいっていうのも変ですけど。どっちがいいとか悪いじゃなくて、今はほんと、野球をやるのがすごく楽しいって言うか、ワクワクするっていう感じですかね。

 武内 今こうしている姿を、1年前は想像出来ましたか。

 今岡 うーん。トライアウトを受けるまでは、入る球団がなければ自動的に引退という立場だったので苦しかった。でも、ロッテに入ることが決まってからは、「何かいいことあるだろうな」って。漠然としたイメージですけど。

 武内 入ることが決まっても、その先はどうなるか分からない中で、どうしてそういう気持ちになれたんですか。

 今岡 自分の勝手なイメージなんです。それが個人的になのか、チームとしてなのかとか具体的には考えてなかったんですけど、漠然としたイメージというのがあって。実際、今回3位からクライマックスシリーズを勝ち上がってね。僕自身は3回目なんですけど、日本シリーズに出られるっていうのはね、最高ですよね。

 武内 阪神のユニホームでプロ人生を終えるという選択肢はなかったですか。

 今岡 もちろんありました。ここまで育ててもらって。戦力外通告を受けたときは引退したほうがいいんじゃないかと、正直思いました。でもやっぱり、難しいことじゃなしに、もう一回野球をやって気持ちをスカッとさせたいと。

 武内 2005年に打点王に輝いた後の4年間、なかなか調子が上がらなかった裏には何があったのですか。

 今岡 もちろん、技術的なこともあると思う。ただ、今振り返ると、野球以外の部分で勝手に自分が責任を背負ってたというか。野球をやってて楽しくなかった。嫁さんにもよく言われたんですけど、顔が死んでるって。実際楽しくなかったですね。

 武内 それは背負ってるものがたくさんあったから。

 今岡 勝手に背負ってたのかもしれないですけど。阪神はクリーンアップが打てなかったら、(ファンやマスコミに)「お前のせいや」って名指しで言われるのが当たり前。そういった部分で責任を背負い込んで、常にマイナス思考っていうか。本塁打を打ってもうれしくも何ともなかった。

 武内 首位打者に輝き、打点王も取りました。そんな打者がトライアウトを受けるというのは、想像を超えた世界ではなかったですか。

 今岡 あの時点で、本当に取ってくれる球団がなかったので。訳の分からんプライドを持って、トライアウトを受けずに野球を辞めないといけないってなったら、本当に後悔すると思ったので。その辺は、良いプライドは残ってるんですけど、いらないプライドはなくなってましたね、自分の中では。

 武内 トライアウトの前日、そして実際に会場にいったときの心境はどうでしたか。

 今岡 緊張しましたね。35歳を超えて緊張ってなかなかないですけど、本当にもろに緊張しましたね。

 武内 今まで大舞台をたくさん経験されてますけど、それとは違った緊張ですか。

 今岡 そうですね。それまではお客さんを対象に、どういう風に見られてるんだろうとか、ファンの方を向いてやる部分があるじゃないですか、レギュラーっていうのは。だけどほんとにこう、試験みたいな感じで、大学生、高校生のときにセレクション受けたりとか、アマチュアのときの気持ちでやってましたね。

 武内 ロッテにテスト生としてキャンプに入りましたけど、そのときの心境を教えてください。

 今岡 いやもう、感謝、感謝で。感謝は言うだけならみんなできるじゃないですか。そうじゃなくて、形として何か球団に恩返しがしたいという気持ちでいっぱいでしたね。

 武内 今までのキャンプとはまったく違った形でのキャンプになりましたが。

 今岡 ただ、井口もそうですし、サブローもそうですし、学生時代に一緒にやった仲間がいたので。その辺はみんなフォローしてくれたんで助かりました。

 武内 (テスト生の)背番号がないユニホームはどうでしたか。

 今岡 なかなか、プロ野球に入ったらそんなユニホームはないと思うんですけど。ただ、そのときは恥ずかしさとかなかった。純粋に野球がしたいという。それだけだったんで。とにかくこの球団にお世話になりたいという。それだけ。

 武内 合格という告知を受けて、西村監督からはどんな言葉をかけられましたか。

 今岡 「チームを頼むぞ」と一言を言っていただいたので、なんとかこの監督、チームのために、ちょっとでもいいから貢献したいなという気持ちで。自分の欲とかじゃなくて、球団が良い方向にいけばいいなというか。それが恩返しだと思うので。だから今回(の日本シリーズ)は、願ってもないチャンス。もう死にものぐるいで、出ても出なくてもやりたいなと思います。

 武内 今までとはまったく違う開幕を迎えられたと思うんですが、今季の開幕はどんな気持ちでしたか。

 今岡 結果が出る、出ないはやってみないと分からないですけど、純粋に野球に取り組めたというか。阪神のときは、野球以外の煩わしいことっていうかね、いいこともあるけど、煩わしいこともあるんですよね。現場の中の声以外の声がすごく耳に入るところが悪いところ。もちろんマスコミの方々もそうですよね。それが今、本当に野球のことだけを考えてできたのは、30歳を超えてから初めてですね。本当に野球のことしか考えてないです。結果が出てないのに楽しいっていうのも変ですけど、この世界にいて。でもこれは紛れもない事実なので。

 武内 若返った気分ですか。

 今岡 そうですね。こんな年になって楽しい言ったらあかんですよね(笑)。でもほんまにそうなんですよ。プロで言うと1年目くらいの感覚です。どんないいことがあるんだろうっていう楽しみがあるじゃないですか、若いころって。ロッテに来て、35歳を超えてますけど、なんかワクワクっていう感じですかね。自分の今の姿を見て、「何してんのこの人」っていう人もいると思う。でも分かってくれる人もいると思う。だから分かってくれてる人になんとか報いたい、頑張りたいっていう気持ちですよね。

 武内 5月の半ばに2軍にいってしまって。あれからの日々は再び苦しい時間続きましたよね。

 今岡 ただ、それは結果が出なくて、もう一回2軍で調整してくれって言われただけだったので。そこに、野球以外の悩みなんてないので。もちろん、バッティングはどうだっていう悩みはありますけど。普通に若い選手とバッティング談義なんかしながら、もう一回打ちたいな、活躍したいなと思いながら純粋に取り組んでいた。あとはチャンスを待つっていうか、そんな感じです。

 武内 そんな日々の中で得たものは。

 今岡 もちろんいっぱいあります。人から聞くよりも、実際同じグラウンドで、これから日に当たりたいっていう選手と一緒にやるっていうのは、僕らでも勉強になることはいっぱいありましたね。

 武内 再び1軍に昇格して、ペナントレース最終戦で先発。チームに取っては負けたらCSがなくなる。大一番をどういった気持ちで迎えられたんですか。

 今岡 そのときまで福浦が指名打者で4番を打ってた。たまたま福浦が足を故障して。で、相手が左投手ということで僕がスタメンで出たんですけど。そのときは、冗談で「こんな大一番で、お前行けや」って(福浦に)言ってたんですけど。これもね、何かのチャンスだと思って。ほんまに緊張はしましたけどね、チームが勝って良かったですね。

 武内 そんな中で気迫のヘッドスライディングを見せましたよね。

 今岡 気迫というか、あんなところでタッチアウトになってチームが負けたら、もともこもないんで。本当にこう、純粋に勝ちたいと思ってやってましたよね。

 武内 あれは大松選手が打った瞬間に、よし、いくぞって思ったんですか。

 今岡 ちょっと「ババった」んですけどね。センターが捕るかなと思ってババった分だけ、危なかったんですよね。

 武内 ババるってどういうことですか?

 今岡 一発でスタートが切れなかったっていうことです。ややこしい打球やったんで、ちゅうちょした分だけ危なかった。あんなん、アウトになったら、もうベンチ帰れないですよ。

●負けたら終わり 

 武内 負けられない大一番の中で、楽しんでやっておられますね。

 今岡 そうですね。やってるときはもちろん、楽しむという感覚はないんですけど、心の中では、チームのために何かしてやろうっていう部分ですごいワクワクしてます。

 武内 今季のロッテは、追い込まれたところから勝ち上がりました。今岡選手と似たようなものがあるのかな。

 今岡 「負けたら終わり」からですもんね。だから、いいチャンスです。3位から日本シリーズって……とか言う人もいるじゃないですか。でも、そんな空気を読まないですよ、僕たちは。楽しんでやらせてもらいます。

 武内 日本シリーズにはどんな思い出がありますか。

 今岡 (2005年の)4連敗ですね、ロッテに。負けたことが多いですね、日本シリーズになったら。やっぱり自分が打った打たないよりチームが勝つ方が、後々振り返ったときに良い思い出になるので、勝ちたいっていうのがあります。

 武内 前回の日本シリーズはロッテに敗れた。今、ご自分がロッテの一員として日本シリーズに出場するっていうのはどうですか。

 今岡 すごくこう不思議な感覚なんですけど。まだ実感がわかないんです。ただ、もう思いっきりね。阪神で日本シリーズに出たときは、楽しんでやってやろうという気持ちはなかったんですよ。なんかほんとに、責任ばっかり背負って、変な感覚ですよね。今回は思いっきり楽しんで、チームのために何かやってやろうという気持ちでやろうと思ってます。

 武内 ロッテに入ってほんとに良かったと。

 今岡 もう最高ですよ。とにかく、もう一回ビールかけがしたい。日本一になれた暁には、はしゃがせてもらいます。

若々しい36歳のベテラン

 〈後記〉インタビュー中、こんなに笑いが飛び交うとは想定していませんでした。戦力外通告を受けてからの苦悩や、新天地にかける思いなどを落ち着いて語って下さる姿を勝手に想像していたのです。しかし、Tシャツにジーンズ姿の今岡選手は、関西人らしく笑いを誘いながら、今の自分に「ワクワク」していると日本シリーズへの期待を語ってくれました。その姿は、かつて「天才」と称された36歳のベテランとは思えないほど若々しく、以前よりも若返ったようにも見えました。(テレビ朝日アナウンサー)

 ■インタビューは、28日の「報道ステーション」でも放送する予定です。

    *

 いまおか・まこと 大阪・PL学園高、東洋大からドラフト1位で1997年阪神入団。2度のリーグ優勝に貢献するも昨季限りで戦力外に。今年2月、テスト入団でロッテへ。

<木嶋佳苗被告>事件前後に現場で目撃情報…29日再逮捕へ

毎日新聞 10月28日(木)2時33分配信

 東京都青梅市のマンションで09年1月、会社員、寺田隆夫さん(当時53歳)が死亡した事件で、住所不定、無職、木嶋佳苗被告(35)=埼玉県の事件で殺人罪などで起訴=が事件前後に寺田さんの自宅マンション周辺で目撃されていたことが捜査関係者への取材で分かった。警視庁捜査1課は29日、木嶋被告の身柄を埼玉県から移送し、殺人容疑で再逮捕する。首都圏の連続不審死事件で殺人容疑の適用は2件目となる。

 木嶋被告は09年1月30日夜~31日、寺田さん方で練炭を燃やし、寺田さんを一酸化炭素中毒死させた疑いが持たれている。捜査関係者によると、その前後に現場周辺で木嶋被告の姿が目撃されており、木嶋被告が運転する車が通行していたことが確認されたという。

 寺田さんは同2月4日、布団の上で死亡しているのが見つかった。室内には練炭を入れた七輪が6個あり、燃えた形跡があった。外傷はなく、玄関や窓は施錠されていた。交際していた木嶋被告が「別れ話をしたので(寺田さんは)ショックを受けていた」などと話し、青梅署は練炭を使った自殺と判断した。

 だが再捜査で▽現場にあったものと同型の七輪を木嶋被告が事件直前にインターネットで購入した▽寺田さん方に配達された七輪の宅配便受取証のサインが木嶋被告の筆跡と酷似していた▽事件前後に現場周辺で木嶋被告が目撃されていた▽寺田さんに自殺する理由が見当たらない--などの状況証拠が集まったため、捜査1課は25日、逮捕状を取った。

 木嶋被告は埼玉県富士見市で09年8月、交際中だった東京都千代田区の会社員、大出嘉之さん(当時41歳)から約470万円を詐取したうえで、殺害したとして今年2月に起訴された。大出さんは木嶋被告との結婚話が進展する中で殺害された。警視庁捜査1課は、大出さんの事件と同様に、木嶋被告は意図しない結婚話が進むことに危機感を募らせ、寺田さんを殺害した可能性があるとみている。

 木嶋被告は大出さん殺害や他の交際相手から現金を詐取した事件などで埼玉県警に7回逮捕され、これまでの調べに一貫して否認しているという。【山本太一、内橋寿明、小泉大士】

公立校:希望降任の教員223人…09年度、過去最多
2010年10月27日 23時49分 更新:10月28日 1時20分


希望降任者の推移 校長や教頭、主幹教諭に昇任したにもかかわらず、自ら希望して降任を求めた公立小中高校の教員が09年度に過去最多の223人に上ったことが、文部科学省の調査で分かった。特に中間管理職といわれる主幹教諭の希望降任者は121人と全体の半数超。文科省は「児童生徒とのかかわりが少なくなるうえ、管理職と一般教諭の板挟みになる傾向があるため」と原因を分析している。【篠原成行、遠藤拓】

 ◇「事務処理より教壇に」
 調査は全国の教員約89万7200人を対象に実施した。希望降任制度があるのは47都道府県と18政令指定都市の65教育委員会のうち名古屋市を除く64教委。校長からの降任は9人、副校長・教頭からは90人、主幹教諭からは121人、その他は3人だった。前年までとの比較では、校長や副校長からの降任に急激な増減はないが、主幹教諭からの降任は、各教委が設置を始めた06年度の12人から10倍に急増した。主幹教諭は従来の教務主任や進路指導主事で、08年の改正学校教育法で、選考試験を伴う職と定められた。

 降任理由のトップは精神疾患などの健康上の問題が107人、次いで職務上の問題が59人。文科省初等中等教育企画課は「教務主任などの中間管理職は激務だが、以前は持ち回りで担当する場合が多かった。主幹教諭の役職化で持ち回りが不可能になり『こんなことなら教壇に立っていたい』という教員が増えた」と分析した。

 また、適切な授業や学級運営ができず「指導が不適切」と判断された教員は260人。04年度の566人をピークに▽05年度506人▽06年度450人▽07年度371人▽08年度306人--と減少し続ける一方、不適切な教員は在職年数20年以上のベテラン教員が全体の60%を占め、性別は男性教員が全体の76%に上った。

 同課は「ベテラン教員は批判を素直に受け入れない傾向にあり、独善的な学級運営や授業が問題視される事例が多く報告されたが、性別で偏りが出た理由は分からない」と述べた。

 ◇なり手少ない「中間管理職」
 東京都内の公立小学校で主幹教諭を務める40代の男性教諭は「降任したい気持ちはよく分かる」と言う。「子供が好きで教員になった人が多いのに、統計調査や学力テストの集計などの事務処理に忙殺され、さらに若い教員の指導や補佐も務めなければならない」

 岐阜県内の市立中学の40代の一般教諭によると、主幹教諭になりたい人は少なく、選考試験は校長や教頭から打診されて受験する場合がほとんど。一般教諭のリーダー役として助言を行うが、同僚から「何を偉そうなことを言っているんだ」などと批判されることも少なくないという。

 ◇希望降任◇
 健康上の理由や家庭の事情などから管理職の職務をまっとうできない教員が、自ら降任を申し出る制度。00年度から各教育委員会で導入が始まった。校長から教頭などへの1段階、校長から教諭への2段階の場合がある。


島根県のホームページ改竄 中国語で「打倒日本鬼子」
2010.10.20 19:50
 島根県は20日、県のホームページの動画サイト「しまね映像ライブラリー」が改竄(かいざん)され、中国語で「打倒日本鬼子」などと書き込まれていたと発表した。中国のアドレスでアクセスされており、県などは尖閣諸島沖の漁船衝突事件に関連したハッカー攻撃の可能性もあるとみて調べている。県はサイトを閉鎖した。

 同県情報政策課によると同日午前9時半ごろ、外部からの指摘で発覚。中国語のほか、日本語で「日本の畜生を打倒します」と書き込まれていた。

 サーバーは外部からのアクセスで更新が可能で、19日夕に改竄されたらしい。県情報政策課は「セキュリティーに不備があった。安全性を確認し再度公開したい」としている。